人間の喜怒哀楽などの感情は脳内麻薬(物質)の分泌量のバランスによって支配されています。
「ノルアドレナリンは注意、集中、怒り、脅え」を、「セロトニンは幸せ、癒し、愛、満足」を、「ドーパミンは快感、やる気」を、「βエンドルフィンは落ち着き」を、「GABAは我慢、切り替え、制御」を司ります。
脅えは不安や恐怖と同一の物で、それらと怒りはノルアドレナリンの分泌による感情なので、同一の物質によって生まれる感情なのです。
つまり、脅えや怒りはノルアドレナリンが主に分泌されている為、セロトニンやドーパミンが抑制されます。
ドーパミンやセロトニンが、神経症や精神疾患の原因です。
そして、ドーパミンやセロトニンが少ない状態がうつ病で、ドーパミンが多い状態が統合失調症と言われています。
つまり、心配事がある状態はノルアドレナリン状態で、気分としての「うつ状態」と言える訳です。
しかし、その状態が続く事で脳内物質のバランスが崩れ、その為に病気が発症すると考えられる訳です。
主な精神疾患の原因は「精神ストレス」であり、精神ストレスは「不安」や「脅え」によってもたらされます。
つまり、精神ストレスはノルアドレナリン状態からもたらされる精神状態と言える訳です。
またノルアドレナリンは、ストレスホルモンの一つでもあり、ノルアドレナリンは交感神経に作用する事も知られています。
ノルアドレナリンは、ドーパミンがドーパミンβ水酸化酵素と言う酵素により作られます。
つまり、ノルアドレナリンが作られる為には、ドーパミンが不可欠であり、ドーパミンが原因で起きるとされている病気が、統合失調症(陽性症状)、強迫性障害、トゥレット症候群(チック症)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などがあります。
そして、ノルアドレナリンにメチル基によりアドレナリンが作られ、そのアドレナリンが酸化してアドレノクロムが作られます。
その、アドレノクロムはメスカリンと同じ成分で、メスカリンは幻覚物質の一つであり、アドレノクロムは統合失調症の幻聴・幻覚症状の原因物質であると言えます。(参考文献 A・ホッファー著 統合失調症を治す)
アドレノクロムとメスカリンが同じ成分である事から、同じ効果があると仮定するならば、その作用は「目を閉じたままで創造的な視覚体験が得られる 新しい思考過程 夢のような展開 多幸感 神秘体験 散瞳 温感や冷感 目眩 嘔吐 頻脈 頭痛 不安 死にそうな絶滅しそうな感じ 通常の意識に戻れないという不安感 長時間にわたる知覚異常」と言う事になり、これらの状態は様々な神経症や自律神経失調症の症状にも共通します。
まず、ここまでドーパミン係の脳内ホルモンについて書きましたが、ドーパミンを元に色々な物質が作られて、それぞれに作用する事がご理解いただけたでしょうか?
次回はこの事を基にして、お話します