昔、こんなクイズが流行った。

ビーカーに細胞を一つ入れ、その細胞が2つに分裂するのに1分かかり、そのビーカーにいっぱいになるのに1時間かかった。
同じ大きさのビーカーに同じ細胞を二つ入れた場合、そのビーカーいっぱいになるには何分かかるか?
と言う問題だ。



答えは、60分-1分=59分で 答えは59分である。
細胞が2つに分裂した細胞と、2つの細胞から始める事は同じなので、分裂に要する時間である1分を引けばいいだけだ。


このクイズは30分と答えるか59分と答えるかなのだが、30分と答える人は、倍の数から始めるから単純に半分の時間と考え、主観的に30分と答えている訳だ。

この問題は、正解を出す事より「二つに分裂した細胞と二つの細胞から始める事が同一」と言う関連性に気が付くかが焦点の問題である。
数式自体は小学生の低学年レベルの問題だ。


この問題の面白い所は、30分と答えた人の反応である。
30分と答えた人には国立大学生も結構いたが、正解率はやはり国立大学などレベルの高い大学生の方が多かった。

しかし、どうして59分なのかの説明をした時の反応なのだが、並クラスの大学生は「なるほど」とすぐに納得するのだが、国立大学生の数人の人が「理屈は分かるが、倍の数量からのスタートなのに59分は納得出来ない、きっと何か別の法則があるはずだ。」と、真剣に考え始めてしまった。

つまり、主観を捨てきれないのだ。
これも「現代の妖怪」 を作っている事になるのだが、この傾向はレベルの高い大学生の方が比率が高い。



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