Ubuntu 22.04.2 LTS にインストールしてあった emacs 27.1 では、起動したときミニバッファに Package cl is deprecated という警告メッセージが必ず現れます。気づいていないだけかもしれませんが、小生にとって害は何もありませんから、気にしないでいいわけですが、この警告メッセージを出ないようにする方法があるとか、ないとか、ネットで見かけてしまったので、つい悪い癖で、追いかけ始めてしまいました。

ああでもないこうでもない、そうれは嘘だとか本当に利いたとか、いろいろな説を全部やってみましたが、警告メッセージは出続けています。emacs 27 から追加されている early-init.el に(setq byte-compile-warnings '(cl-functions)) と書くと出なくなるという説についても試しましたが、警告メッセージは出続けました。どうやら真相は emacs 27 のソースコードを直してコンパイルする必要があるらしいということで、追いかけるのをやめることにしました。

あれからしばらくして・・・
状況に変化はあるかなーと、ネット検索してみたところ、emacs 28 が登場しているようなので、Package cl is deprecated という警告メッセージが出る件がついでに解決されたかもしれないと想像して、これが最新版だろうと早合点して、emacs 28.1 をインストールしました。結果は、まだ出ます、でした。気になると追いかけてしまう悪い癖がまたもや頭をもたげて、もっと新しいやつは無いかと調べてみると本日現在の進捗状況が判明しました。

Canonical Snapcraft GNU Emacs:

CHANNEL     VERSION           UBLISHED
latest/stable     28.2            27 April 2023
latest/candidate   28.2            26 April 2023
latest/beta     29.0.90-emacs-29-b5ace2e   26 April 2023
latest/edge     30.0.50-master-d07815a   26 April 2023
pgtk/edge      30.0.50-master-d07815a   26 April 2023


であるならば、emacs 28.2 latest/stable をインストールしてみて、しばらく追いかけるのをやめようと決めました。インストール手順は次のとおりです。

$sudo snap install emacs --classic
$sudo apt-get install emacs-mozc

ご参考:
ThinkPad R500 復活1 (環境整備, Emacs, Visio)

そして以下が Package cl is deprecated 警告メッセージを出なくする対策です。
~/.emacs.d/early-init.el
の先頭に
(setq byte-compile-warnings '(cl-functions))
と書いておくことでうまくいきまして警告メッセージは出なくなりました。



Emacsで、Ctrl+o というキーバインドによって仮名漢字変換(Mozc)をON/OFFする方法は、ThinkPad R500 復活1 (環境整備, Emacs, Visio)に記したとおりです。念の為下に再掲します。

(load-file "/usr/share/emacs/site-lisp/emacs-mozc/mozc.el")
(require 'mozc)
(set-language-environment "Japanese")
(setq default-input-method "japanese-mozc")
(global-set-key (kbd "C-o") 'toggle-input-method) ; C-oでIMEのON/OFF

更に ~/.Xresources に下記の設定が必要です。なぜかというと、Emacsでトゥルーインラインでかな漢字変換するには、Ubuntu環境下のどのウィンドウにも現れるMozcを、EmacsのウィンドウではXIM(この場合Mozc)を無効にして、Emacsが直接Mozcを使うようにする必要があるからです。

! ~/.Xresources
! Emacs XIMを無効化
Emacs*useXIM: false