アマゾンで inYYTer社が販売する特定小電力トランシーバー(型番:T88)を買いました。商品ページでの価格は 5,080円でしたが、商品ページに 2,540円の割引クーポンがあったので半額で買えました。既に特小トランシーバーが数台手元にありますが、新しい機種の刺激で勉強したいので買い増しました。

 

外箱です。

 

 

 

 

 

小生の手元に届いた T88 についていた技適番号は、箱に印刷された番号とは違っていまして、211-230603 だったので、総務省のホームページで確認してみたところ、T88の技適情報を見つけることができました。

 

相互承認(MRA)による工事設計認証に関する詳細情報
工事設計認証番号: 211-230603
工事設計認証をした年月日: 令和5年7月18日
工事設計認証を受けた者の氏名又は名称: Huizhou Lfy Technology Co., Ltd.
工事設計認証を受けた特定無線設備の種別:第2条第8号に規定する特定無線設備
工事設計認証を受けた特定無線設備の型式又は名称: T48, T2, T3, T4, T18, T38, T388, T380, T56, T668, T667, T899, T66, T68, T88, T99
電波の型式、周波数及び空中線電力: F3E 422.05~422.30MHz 20Ch 10mW
スプリアス規定: 新スプリアス規定
周波数等を維持する機能: 無
BODY SAR:    ―
備考:     
登録外国適合性評価機関名: Bay Area Compliance Laboratories Corp

とありました。

 

白と黒がありましたが白にしました。2台セットです。

 

バックライトが点灯するとこんな感じです。バックライトは5秒間点灯して自動的に消灯。

 

単四型乾電池を3本いれて使います。アルカリ乾電池でもニッケル水素でも大丈夫らしいです。エネループを入れてあると USB Type C で充電できます。

 

PTTはこんな感じです。

 

電池のふた及びベルトクリップはこんな感じです。

 

アルインコ、アイコム、ヤエス、ケンウッド等の1台1万円前後する特小端末に比べると、ローコストでできていますから、見ての通り、割り切った造りになっています。コンクリートや舗装道路へ落としたらイチコロかもしれませんし、防水ではありませんので、雨に降られたり水がかかったりしてもイチコロかもしれません。山歩き等で草や土の上に落としてしまったときは、もしかしたら大丈夫かもしれません。

 

新スプリアス規格未対応のトランシーバーは使っちゃダメよんになるとかならないとか、2年ほど前に騒がしかったのですが、社会情勢に鑑みて、新スプリアス規格への移行期限については「令和04年11月30日まで」だった予定が「当分の間」に延長され、令和04年12月1日以降の旧スプリアス規格の無線設備の使用は、「他の無線局の運用に妨害を与えない場合に限る」旨の条件が設けられました。なので、当分の間に、簡易無線、小電力コミュニティ無線、IP無線などを更に勉強しておこうと思います。

 

電源オンにすると一瞬ですがこんな画面になります。

 

特定小電力トランシーバーは、ワイドFM変調のアナログ通信で、T88 で使えるのは下の表に示すとおり01~20チャネルです。

 

特小トランシーバ周波数(単位:MHz)

Ch#

Frequency

Ch#

Frequency

01

422.0500

11

422.1750

02

422.0625

12

422.2000

03

422.0750

13

422.2125

04

422.0875

14

422.2250

05

422.1000

15

422.2375

06

422.1125

16

422.2500

07

422.1250

17

422.2625

08

422.1375

18

422.2750

09

422.1500

19

422.2875

10

422.1625

20

422.3000

 

 

トーンスケルチ

 

この20チャネルのそれぞれで、下の表に示すサブチャネルを利用できます。サブチャネルはいわゆるトーンスケルチによって実現しています。同じ周波数(チャネル)を使えば、当然かぶりますが、単音を重畳させることで、単音が合っているときだけ復調し合っていないときには無音にするので、うるさくないというわけです。

 

T88が備えているトーンスケルチは、トーンスケルチ無しを含めて100種類です。00~38が標準的なアナログのトーンスケルチで、メーカーや機種が違ってもほぼ一緒みたいです。

 

T88は更に39~99のトーンスケルチを備えています。39~99ではデジタル通信で使われているトーンスケルチのやりかたが使われているらしいです。たとえばサブチャネル番号99では、D503Nというトーン(デジタルコードスケルチ)を使っているようです。トーン周波数一覧を下に示します。 

 

トーン周波数(単位:Hz)

Sub Ch#

Tone

Sub Ch#

Tone

Sub Ch#

Tone

Sub Ch#

Tone

00

None

25

156.7

50

D072N

75

D261N

01

67.0

26

162.2

51

D073N

76

D263N

02

71.9

27

167.9

52

D074N

77

D265N

03

74.4

28

173.8

53

D114N

78

D271N

04

77.0

29

179.9

54

D115N

79

D306N

05

79.7

30

186.2

55

D116N

80

D311N

06

82.5

31

192.8

56

D125N

81

D315N

07

85.4

32

203.5

57

D131N

82

D331N

08

88.5

33

210.7

58

D132N

83

D343N

09

91.5

34

218.1

59

D134N

84

D346N

10

94.8

35

225.7

60

D143N

85

D351N

11

97.4

36

233.6

61

D152N

86

D364N

12

100.0

37

241.8

62

D155N

87

D365N

13

103.5

38

250.3

63

D156N

88

D371N

14

107.2

39

D023N

64

D162N

89

D411N

15

110.9

40

D025N

65

D165N

90

D412N

16

114.8

41

D026N

66

D172N

91

D413N

17

118.8

42

D031N

67

D174N

92

D423N

18

123.0

43

D032N

68

D205N

93

D431N

19

127.3

44

D043N

69

D223N

94

D432N

20

131.8

45

D047N

70

D226N

95

D445N

21

136.5

46

D051N

71

D243N

96

D464N

22

141.3

47

D054N

72

D244N

97

D465N

23

146.2

48

D065N

73

D245N

98

D466N

24

151.4

49

D071N

74

D251N

99

D503N

 

受信専用に設定した egzmer version 0.22 firmware を入れた Quansheng社製 UV-K5トランシーバーを測定器にして、サブチャネル番号39~99のデジタルコードスケルチ(DCS)を調べました。手順は以下の通りです。ちなみに、WEBOO version 1.0 firmware を入れてある場合も似たような手順で DCS の測定を行うことができます。

 

1/

T88のチャネルを選びます、01~20の間ならどのチャネルでもいいのですが、たとえば18にします。T88の18チャネルの周波数は422.275MHzです。

 

2/

UV-K5の受信周波数をT88の送信周波数(422.275MHz)に合わせます。

 

3/

UV-K5の【M】ボタンを押してから上下ボタンを使って「RxDCS」機能に合わせます。

画面には RxDCS 0 OFF の文字が現れます。

 

3/

UV-K5の【*Scan】ボタンを押す。

画面には S RxDCS 0 OFF SCAN の文字が現れます。

 

4/

T88のPTTボタンを押して数秒間ほど送信を行う。

 

5/

UV-K5の画面に観測されたDCSが表示されます。

画面には RxDCS 54 D315N の文字が現れました。

 

以上1~5の手順を踏んで、サブチャネル(DCS)81番で使われているトーンはD315Nであることが判明するという寸法です。この手順を地道に繰り返して、サブチャネル39~99を調べて上の表にしました。

 

ちなみに、デジタルコードスケルチ(DCS)には108通りあるようなのですが、T88では全部を使っているわけではないことは自明です。

 

デジタルコードスケルチ108通り:

017, 023, 025, 026, 031, 032, 036, 043, 047, 050, 051, 053, 054, 065, 071, 072, 073, 074, 114, 115, 116, 122, 125, 131, 132, 134, 143, 145, 152, 155, 156, 162, 165, 172, 174, 205, 212, 223, 225, 226, 243, 244, 245, 246, 250, 251, 252, 255, 261, 263, 265, 266, 271, 274, 306, 311, 315, 325, 331, 332, 343, 346, 351, 356, 364, 365, 371, 411, 412, 413, 423, 431, 432, 435, 445, 446, 452, 454, 455, 462, 464, 465, 466, 503, 506, 516, 523, 526, 532, 546, 565, 606, 612, 624, 627, 631, 632, 654, 662, 664, 703, 712, 723, 731, 732, 734, 743, 754

 

デジタルコードがところどころ離散的なのは、ハミング距離が近すぎるコードの利用をできるだけ避けるという定石に従ったのではなかろうかと小生は勝手に推測しました。また、ハミング距離が近すぎるコードは利用しないことによって、推定器導入の余地をつくりエラー訂正率を上げようと思えばそういう設計もできるようになる柔軟性が得られるということもあるのだろうと類推しました。

 

アナログトーンスケルチの仕組みは下図のとおりです(JEITAの資料から抜粋)。トーン発振器で単音を発生させて音声帯域に重畳して送出します。受信したら復調してトーン検出器で音声を遮断します。

 

 

T88のようなアナログ式トランシーバーがデジタルコードスケルチ(DCS)を利用する形態を類推してみました。基本構成はアナログトランシーバーなのでJEITA資料から抜粋した上図と同じということになります。但し、トーン発振器が発生するのは134.3 Hzだけで、DCS情報フレームをNRZで繰り返しているらしい。シンボル"1"では周波数を高いほうに偏移させ"0"では低い方へ偏移させるのが標準的らしいです。DCS情報フレームで134.3 Hzを変調する際の最大周波数偏移は、音声信号による周波数偏移の10%~20%程度らしい。

 

DCSを使用する場合には、送信中はDCS情報フレーム(23 bit)が繰り返し送出されます。そして、PTTが離された場合には、DCS情報フレームの替わりに、Turn Off Code を約 200 msec 送出してから送信機を停止させます。Turn Off Code は、268.6 b/s の NRZ "101010...."の繰り返しです。

 

PTTを離してから実際に送信機がとまるまで、わずかな遅延を感じとれる人もいるでしょう。また、受信時には、Turn Off Code を検出した時点でスケルチを閉じるので、送受の切替えで雑音が全く出ないというご利益があります。安物のトランシーバーでスケルチ開閉のときに、不快な爆音がする経験を持っている人がいると思います(今は昔かもしれませんが)。

 

T88 では、サブチャンネル(トーンスケルチ)をOFFでもONで、こんなにローコストなトランシーバーのくせにスケルチが切れるときの爆音はありませんでした。隔世の感がしました。

 

トーンスケルチ・ディジタルコードスケルチを参考にしました。

 

 

単4リチウムイオン電池が雑音源になる?

 

一般に、ラジオ受信機やトランシーバーなどの無線機は、近くにスイッチング電源とかデジタル機器が置いてあると雑音がひどくなります。特に今ほど不要輻射規格が厳しくなかった昔は、そうでした。

 

昔なら、ラジオ受信機などの機器に DC-DC コンバータを搭載した電池を内蔵するなんてことは、致命的な行為だったことでしょう。しかし、いまでは、デジタル信号処理技術を利用した受信機なんてあたりまえにありますので、もうDC-DCコンバータなんて心配いらないのかもしれません。なのでT88においても、単四リチウムイオン電池に内蔵されたDC-DCコンバータからの雑音の影響が出ないことを期待できると思います。

 

実験しました。

 

 

測定器が無いので定量的な比較ができませんが、耳で聞いた感じとしては、T88 にエネループを入れた場合と単四リチウムイオン電池を入れた場合で、受信状況は変わりませんでした。音声がある実験と無音の実験を行いました。以下の組み合わせで送信受信を入れ替えても実験しました。

 

1号機:単四エネループ       2号機:単四エネループ

1号機:単四エネループ       2号機:単四リチウムイオン電池

1号機:単四リチウムイオン電池 2号機:単四リチウムイオン電池

 

電波の飛びについては、電圧が20%くらい違っても分かるわけないと思っていたとおり感じることはできませんでした。だだっぴろい平原の見通し距離に対応させて送受信テストをしてみたら分かるのかもしれませんので、機会があったら、そのうちやってみたいと思います。

 

 

電池の持ち

 

総括

 

単四エネループ及び単四リチウムイオン電池について持ちについて下記の実験を行いました。実験といっても真面目にやっておらず、ほとんど見ておらず、気が付いたときに見て記録して送信してみるといった塩梅なので精密ではありません。一定の傾向くらいわかると思います。

 

小生が行った不真面目版の電池持ち実験によりますと、600mAhの単四リチウムイオン電池は38時間、750mAhの単四エネループは48時間ということだったので、エネループ圧勝という傾向があるのではなかろうかと思います。

 

それから、T88の画面に表示されている電池残量アイコンについてですが、小生の見逃しなのかもわかりませんが、単四リチウムイオン電池の場合の挙動は、3/3→1/3といった塩梅でありまして、2/3という状態がほとんど無くて、しかも1/3の期間は短めといった傾向でしたので、電池残量表示が電池の有りと無ししか知らせてくれない感じです。

 

一方、単四エネループの場合の挙動は、3/3の状態が1日続き→2/3の状態が1日続き→1/3の状態が1日続き→電源が落ちる、といった塩梅でありまして、もうすぐ電池が無くなりそうですという2/3という状態が1日ほど続くので、電池残量表示として、まともに機能している感じです。

 

単四リチウムイオン電池にはBattery Management System (BMS)の電子回路が組み込まれているはずで、4V程度あるリチウムイオン電池の過放電過充電からBMSが守るとともに、DC-DCコンバータ回路で1.5Vにして出力するという原理だと思われます。単四リチウムイオン電池側の特性として主に、放電に伴うDC-DCコンバータの出力電圧降下曲線及び過放電防止のためのカットオフ電圧値の仕様とT88側の電池残量表示器の動作特性との兼ね合いの結果上記の挙動として現れてくると考えられると思います。

 

このように、それぞれの電池の原理的な観点からも想像できる結果でしたので納得です。

 

 

電池の持ち(エネループ)
 

特小トランシーバーT88に、1.2V 750mAh Min.の単四エネループ(HR-4UTG)を入れて、何時間の待ち受けが可能なのかを調べてみました。気まぐれに、数時間に数回、一回6秒程度の送信及び別の特小トランシーバー(同じCHでトーンスケルチも同じ)からの6秒程度の受信を行いました(就寝時間中及び食事前後は送信なし)。それ以外は入感無しなので無音です。ちなみに音量設定は最小の1にしました。

 

下の写真は充電専用器(Liitokala Lii-M4S)で単四エネループの充電が完了したところです。500mAで1時間53分充電したら合計861mAh充電したことになっていてその電圧は1.51Vになりましたと言ってます。ちなみにCH1のデータは 500mAh/ 1時間31分/ 721mAh/ 1.51V であり、CH3のデータは  500mAh/ 1時間32分/ 703mAh/ 1.50V でした。{性能の良さそうな奴と悪そうな奴をまぜて使うことを避けるのに役立つ数値だと思います。}

 

 

実験1回目
・充電専用器で充電を完了させた単四エネループをT88に入れる。
・2024-09-10, 07:00 電源ON
・2024-09-10, 15:00 電池残量インジケータ2/3
・2024-09-11, 22:30 電池残量インジケータ2/3
・2024-09-12, 07:00 電池残量インジケータ1/3と2/3を行ったり来たり

 

実験2回目

・充電専用器で充電を完了させた単四エネループをT88に入れる。
・2024-09-14, 07:00 電源ON
・2024-09-15, 22:00 電池残量インジケータ2/3
・2024-09-16, 06:48 電池残量インジケータ2/3, 送信可能
・2024-09-16, 11:34 電池残量インジケータ1/3, 送信可能

・2024-09-16, 13:27 電池残量インジケータ1/3, 送信可能

・2024-09-16, 15:30 電池残量インジケータ1/3, 送信したら電源OFFになった

 

実験3回目

・充電専用器で充電を完了させた単四エネループをT88に入れる。
・2024-09-16, 07:00 電源ON
・2024-09-16, 08:37 電池残量インジケータ3/3, 送信可能

・2024-09-16, 15:49 電池残量インジケータ2/3, 棒3/3が点滅している 
・2024-09-16, 17:52 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-16, 23:12 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-17, 06:58 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-17, 17:20 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-17, 19:31 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-17, 21:30 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-18, 07:00 電池残量インジケータ1/3, 送信可能

・2024-09-18, 07:01 電池残量インジケータ1/3, 着信させたら電源落ちた


この状態で試しに送信したら電源が落ちました。 なので、エネループの場合は連続待受時間がざっくり48時間でした。

 

次に、AC100Vコンセントに差し込むUSB充電器にて、上記状態のT88へUSBケーブルを接続。要するにT88自身に備わっている充電機能で、カラになったエネループにするということ。
もちろんT88の電源はOFF状態です。

・2024-09-12, 07:10 充電開始
・2024-09-12, 12:10 電池残量インジケータ0/3→1/3→2/3→3/3を繰り返し。
 ちょっと長すぎる気がして危険を感じた為充電を中断することにしました。
・2024-09-12, 14:15 気を取り直して充電を再開。
・2024-09-12, 17:30 気が付いたら電池残量インジケータが3/3になっていた。

なので、T88本体の充電機能を使ってエネループを充電した場合には5時間かかることがわかりました。

 

こうしてT88本体の充電機能を利用して充電完了したエネループがT88本体に入った状態で、再び電源ONしました。

・2024-09-12, 17:30 電源ON

・2024-09-13, 07:00 受信状態だと電池残量インジケータが3/3だけど、5秒間の送信を行うとその直後は3本目(一番右の棒)が10秒程点滅したのち点灯したままとなり、電池残量インジケータは3/3となりました。

・2024-09-13, 08:15 電池残量インジケータは同じ感じ。

・2024-09-13, 14:30 気付いたら電源が落ちてました。
実験回数が一度なので、たまたまなのかもわかりませんが、T88本体の充電機能を利用して充電したエネループは、エネループ専用充電器で充電したときよりも、持ちがよくありませんでした。


電池の持ち(ローワジャパンNiH)

 

アマゾンで購入したローワジャパンブランドの充電式ニッケル水素電池(1.2V 800mAh)を試してみました。エネループの公称値が750mAhなのに対して800mAhなのでその分長持ちしたと思われます。ちなみに長期間保管後にどうなるのかについては未検証です。

 

上のエネループの項目のところに写真を掲載してある充電専用器(Liitokala Lii-M4S)でローワジャパンブランドの充電式単四ニッケル水素電池を充電しました。充電器が表示する充電完了状態は次のとおりです。

 

CH1: 500mAで充電/ 1.45V/ 957mAh/ 2時間01分

CH2: 500mAで充電/ 1.44V/ 1087mAh/ 2時間22分

CH3: 500mAで充電/ 1.46V/ 872mAh/ 1時間54分

 

  

 

ちなみに、上の写真を見ていただけるとわかるとおり、Lii-M4SのCH3に設置したローワジャパンブランドのNiH単四電池には赤いマークの記されたメンディングテープが貼り付けてあります。赤いマークは、パイロット(PILOT)社のフリクションボール(FRIXION BALL)で塗りました。フリクションボールペンのインクは、こすると摩擦熱で色が消えることが特徴です。摩擦熱で60℃以上になると無色になるインクなのです。Copilotにお尋ねしたところ、NiH充電池の充電中の表面温度は、55℃以下ならばおおむね安全らしいですので、60℃になっていることを視覚的に知ることができると便利だと思います。

 

実験1回目

・充電専用器で充電完了した単4ローワジャパン充電式ニッケル水素電池をT88に入れる。
・2024-09-16, 15:30 電源ON
・2024-09-16, 20:54 電池残量インジケータ3/3, 送信可能

・2024-09-16, 23:12 電池残量インジケータ2/3, 送信可能
・2024-09-17, 07:00 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-17, 17:20 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-17, 19:31 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-17, 21:30 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-18, 07:00 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-18, 08:06 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-18, 15:20 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-18, 16:30 電池残量インジケータ2/3, 送信可能

・2024-09-18, 17:36 電池残量インジケータ2/3が点滅している, 送信可能

・2024-09-18, 19:00 電池残量インジケータ1/3, 送信可能

・2024-09-18, 19:30 電池残量インジケータ1/3, 送信可能

・2024-09-18, 21:09 電池残量インジケータ1/3, 送信可能

・2024-09-18, 21:53 電池残量インジケータ1/3, 送信可能

・2024-09-18, 22:18 電池残量インジケータ1/3, 送信可能

・2024-09-19, 07:00 朝起きてみたら電源落ちてた

 


電池の持ち(600mAhのリチウムイオン電池)

600mAh単四リチウム電池にUSB充電ケーブルを直接接続して満充電した状態で、特小トランシーバーT88に、その1.5V 600mAhの単四リチウムイオン電池を入れて、何時間の待ち受けが可能なのかを調べてみました。気まぐれに、数時間に数回、一回6秒程度の送信及び別の特小トランシーバー(同じCHでトーンスケルチも同じ)からの6秒程度の受信を行いました(就寝時間中及び食事前後は送信なし)。それ以外は入感無しなので無音です。ちなみに音量設定は最小の1にしました。


・充電専用器で充電を完了させた1.5V 600mAhの単四リチウムイオン電池をT88に入れる。
・2024-09-09, 07:00 電源ON
・2024-09-10, 20:50 気づいたら電源が落ちてました
1.5V 600mAhの単四リチウムイオン電池だと連続待受時間はざっくり38時間でした。

1.5V 600mAhの単四リチウムイオン電池に直接USB充電ケーブルを接続して満充電にしてから、もう一度実験してみました。

・2024-09-11, 21:45 電源ON

・2024-09-13, 15:00 5秒間の送信を行ったところ電源が落ちた。

ということで今回の実験では、1.5V 600mAhの単四リチウムイオン電池だと連続待受時間はざっくり60時間でした。前回に比較してほとんど送信をしてないので、電池が持ったのかもしれません、しらんけど。

 

600mAh単四リチウム電池をT88本体に入れたまま、T88にUSB充電ケーブルを接続して、T88が持っている充電機能を利用してみました。電池残量インジケータは2時間程で3/3(満充電)になりましたが電源をONにできませんでした。T88から電池を取り出してテスターで電圧を測ったところ、真ん中に入っていた奴の電圧がゼロボルトでした。両脇の奴は1.5Vになってました。真ん中に入っていた奴は電圧がゼロボルトで内部抵抗が高インピーダンスになっているからだろうと思われますが、電池にUSB充電ケーブルを接続しても充電できませんでした。両脇の奴は1.5Vになっており満タンだからだろうと思われますが、電池にUSB充電ケーブルを接続しても充電できませんでした。T88が備えている充電回路が分からないので、この現状との因果関係の詳細は不明です。ゼロボルトになってしまった電池は、手元にあったLiitokala Lii-M4S という充電器に3秒かけたら、電池内のLEDが点滅を始めたので、充電器から取り出してUSB充電ケーブルを接続して満充電することができました。



電池の持ち(500mAhのリチウムイオン電池)
 

500mAh単四リチウム電池にUSB充電ケーブルを直接接続して満充電した状態で、特小トランシーバーT88に、その1.5V 500mAhの単四リチウムイオン電池を入れて、何時間の待ち受けが可能なのかを調べてみました。気まぐれに、数時間に数回、一回6秒程度の送信及び別の特小トランシーバー(同じCHでトーンスケルチも同じ)からの6秒程度の受信を行いました(就寝時間中及び食事前後は送信なし)。それ以外は入感無しなので無音です。ちなみに音量設定は最小の1にしました。


・充電専用器で充電を完了させた1.5V 500mAhの単四リチウムイオン電池をT88に入れる。
・2024-09-10, 21:00 電源ON
・2024-09-11, 21:00 気づいたら電源が落ちてました
1.5V 500mAhの単四リチウムイオン電池だと連続待受時間はざっくり24時間でした。

 

 

スピーカーマイク1台目

 

T88トランシーバーのアマゾン商品ページによく一緒に購入されている商品とされているスピーカーマイク(イヤホンマイク)を入手するのが無難ですが、手元にあるスピーカーマイクを活用したかったので、改造に挑戦しました。手元にあるスピーカーマイクというのはAliExpressで購入したEMS-59もどき(パチモン)のことです。アルインコ社製の本物EMS-59も手元にありまして、そちらは自作変換ケーブルを利用してYaesu VX-3用にしています。本物とパチモンの答え合わせはやってませんが、パチモンの方はコネクタ及び配線を改造してアルインコのDJ-P24で使えてましたので、微妙に違うところがあるかもですが、おお間違いは無いと思われます。

 

EMS-59(パチモン)本体を分解して、プリント基板をみて回路図を起こしました。EMS-59(パチモン)本体には3.5mmΦのイヤホンジャックが付いていますが今回は無視しました。EMS-59(パチモン)に以前付けたプラグを切り落として、T88で使うために3極プラグに替えます。今回は部品棚に2.5mmΦのプラグが無かったので、とりあえず、3.5mmΦのプラグを着けておきました。3.5mmΦだとT88に挿入できないので、3.5mm→2.5mm変換アダプタをかませて実験します。

 

 

回路図は下記のとおりです。右側がEMS-59(パチモン)の内部回路です。点線で囲った左側がT88に挿すための3極プラグで、スピーカーマイクと書いて点線で囲った右側がEMS-59(パチモン)です。

 

 

上に示したスピーカーマイク(EMS-59パチモン)のプリント基板上で緑と黒とを短絡しました。シルク印刷でR2と書かれたランドです。その様子を下に示します。

 

 

シルク印刷R1及びR2は、どちらもランドのみで、部品は何もマウントされてませんでした。ちなみに、R2のかわりにR1の部分を短絡する場合には、上に示したスピーカーマイクの回路図で黒-緑が短絡されるかわりに黒-赤が短絡となります。R1又はR2、どちらを短絡しても同じでした。言うまでもありませんが、R1及びR2、両方短絡するとスピーカーの両端を短絡することになるのでNGなのは自明です。

 

改造EMS-59(パチモン)をT88に挿入してみましたところちゃんと機能してくれました。T88にとってR1の値が1kΩでよいかどうか、PTTラインにCやRの追加が必要かどうか、については、コンデンサマイクの仕様もT88の回路も分からないので、答え合わせはできませんでした。

 

 

全景です。

 

 

ちなみに、3.5mmΦプラグは後日2.5mmΦプラグに替えました。

 

 

スピーカーマイク2台目

 

T88は2台セットで入手したので、もう一つスピーカーマイクがあったらいいのではなかろうかと考えました。以前AliExpressで購入したスピーカーマイク(ケンウッド互換のプラグ仕様)がありましたので分解して目視及び導通テスターで追って、下に示す回路図をおこしました。

スピーカーマイク2台目には、(M+)と(PTT)との間に直列抵抗R3(2.2kΩ)と直列接続されたLEDが組み込まれてましたが、今回は使いませんのでパターンカットを施して回路から分離しました。また、スピーカーマイク2台目にもともとついていたプラグは、下に示すケンウッド型です。

一般にケンウッド型では、3.5mmΦのN.C.は+3V(+5Vか?)、2.5mmΦのN.C.はProgram (Remote Control)となっているようです。Program (Remote Control)には、異なる抵抗値の抵抗とスイッチとが直列になったものが複数並列に接続されたりするようです。

 

 

 

スピーカーマイク1台目と回路が異なりました。スピーカーマイク2台目の回路を改造してスピーカーマイク1台目と同じにすることにしました。改造箇所は上記回路図に赤色で追記してあります。

 

①緑色の配線を(M-)から外して(SP-)へ接続する。

②赤色の配線を(PTT)から外す。

③(PTT)と(SP-)とを短絡する。

④(SP-)と(M-)とを切り離す。

 

以上①~④の処置を行った後の状態を下に示します。④については、(PTT)と(SP-)を短絡している茶色の電線に隠れて見えない下になっているパターンをカットしています。また、コンデンサマイクに並列になっているR1は820ΩだとT88が機能しなかっため1.5kΩに替えました。またコンデンサマイクに並列になっているC1は部品が取り付けられていなかったので101K (100 pF)のセラミックコンデンサをつけておきました。下の写真では未処理ですが、赤い電線は自己融着テープを巻いて絶縁しておきました。

 

 

スピーカーマイク1台目には、3.5mmΦのプラグをつけてしまいましたが、スピーカーマイク2台目では、横浜の石川町駅のすぐ近くにあるタック電子販売という部品屋さんへ行って、2.5mmΦのプラグを買って参りましたのでアダプタなしでT88にスピーカーマイクを付けることができました。

 

 

 

 

 

2台セットでスピーカーマイク

 

 

 

 

使い方備忘録


チャンネル変更

MENUボタンを1回押すとチャンネル番号が点滅するので、

↑チャンネル番号を1つ進める  ↓チャンネル番号を1つ戻す

PTTボタンで決定。

 

サブチャンネルの変更

MENUボタンを2回押すとサブチャンネル番号が点滅するので、

↑サブチャンネル番号を1つ進める  ↓サブチャンネル番号を1つ戻す

PTTボタンで決定。 OFFー01ー02ー03ー・・・ー98ー99ーOFF

 

VOX感度設定(ハンズフリー)

MENUボタンを3回押すとVOX値が点滅するので、

↑VOX値を1つ進める  ↓VOX値を1つ戻す

PTTボタンで決定。 OFFー1ー2ー3ーOFF

※VOX値をOFF以外に設定してあると、MENUボタンを押したときに出るクリック音に反応して送信状態になってしまい、MENUモードにならないことが結構あるという癖があります。

 

着信音の変更

MENUボタンを4回押すと画面にCAと表示され、着信音変更状態になる。

↑↓で選びPTTボタンで決定。OFFー01ー02ー03ー・・・ー09ー10ーOFF

 

ボタン音のオン/オフ

MENUボタンを5回押すと画面にヒoと表示され、ボタン音設定状態になる。

↑↓で選びPTTボタンで決定。OFFーONーOFF

 

roger(スタンバイピー)オン/オフ

MENUボタンを6回押すと画面にгOと表示され、roger(スタンバイピー)音設定状態になる。

↑↓で選びPTTボタンで決定。OFFーONーOFF

※PTTを離すと自動的にピロッといった音を入れてから送信機を停止させる機能のことをroger(スタンバイピー)と呼んでいる。アポロ月面探査計画で月面着陸の際の宇宙飛行士と地球管制チームとの半二重通信形式の会話で、話し終わるとピーという音がしていたのがカッコイイということでVHF帯やUHF帯を利用しているアマチュア無線家の間で流行しました。スタンバイピー基板を作るか買ってくるかして無線機へ自分で組み込むのでした。

 

音量調節

↑音量あげる  ↓音量さげる

 

チャンネルスキャン

↑を2秒間押し続けるとチャンネルスキャンが始まる。搬送波が検知されたチャンネルでスキャンを停止して受信状態になります。搬送波が無くなるとチャンネルスキャンが続く。

PTTボタンでチャンネルスキャンをやめる。

 

モニター

↓を3秒間押し続けるとモニターモードが始まり、離すとモニターモードが終了する。

 

キーロックのオン/オフ

MENUボタンを3秒間押し続けるとキーロック状態になります。もう一度MENUボタンを3秒間押し続けるとアンロック状態になります。

 

LEDライトのオン/オフ

ライトボタンを押すとLEDライトが点灯し、離すと消灯します。

 

電池残量警告

電池マークが点滅してビープ音がする。

 

節電機能

6秒間使用しないでいるとトランシーバーの節電モードが自動的に発動されます。節電モードはトランシーバーの送受信の動作には影響ありません。

 

イヤホンマイク

 inYYTer社が販売する2.5mmΦの専用イヤホンマイクがあるようです。

 

 

 

雑学

 

1/

特定小電力トランシーバーを物色してアマゾンなどを見てまわりますと、T88 を含めて数種類見つけることができます。小生が購入したものは、inYYTer社が販売する T88 でしたが、例えば T88 で言えば、色違いはありますが、wesTayin社も販売しています。誰が開発・設計を担当して、誰がどこで製造しているのかがよくわかりません。アマゾンの商品説明欄をみると、全部の端末にではありませんが、inYYTer社販売のもの、wesTayin社販売のもの、どちらにも、日本語に少し違和感がありますが、特定小電力トランシーバーの分野には数十年製造経験という文言がありました。

● inYYTer社 T667 の商品説明抜粋:
特定小電力トランシーバーの分野には数十年製造経験で成熟な技術・安定な品質を保証でき、一年品質保証があり、何か不具合があったら30日間以内には返品可能。
● wesTayin社 T18 の商品説明抜粋:
技適マーク有総務省技術基準適合商品</b><br>特定小電力トランシーバーの分野には数十年製造経験で合格も受けました。成熟な技術・安定な品質を保証できます、免許・資格不要でもトランシーバーが通話無料で通話代を節約できます。

 

2/

特定小電力トランシーバーとは?使えなくなるというのは本当?

要点:将来的に使えなくなる予定の特定小電力トランシーバーの仕様は、旧スプリアス規格のもので、新規格であれば問題なく継続して使用が可能。
 

3/

推測の域を出ませんが、T88などの乾電池式トランシーバーは、電池1本が1.5Vを前提していて、それで10 mW出すんだろうと思われます。そしてエネループ(1.2V)でも動作するように作ってあるんだろうと思われます。ということは、1.2Vの電池で送信すると、単純な正比例ではないでしょうがざっくり2割ほどパワーダウンする勘定になると思われます。要するに、1.5Vの電池を使った方が飛ぶんじゃないかと期待してみようというわけです。まだ比較実験してません。アルカリ乾電池とニッケル水素電池で比較するYouTube動画がすでにあるといいなと期待してちょっと検索してみましたが今のところ出会えてません。

 

4/

タック電子販売・シンコー電機

横浜なら秋葉原よりも近いという人に便利な電子部品の小売店がJR石川町駅のすぐ近くの雑居ビルに2店あります。タック電子販売というお店とシンコー電機というお店です。40年以上のあいだ知りませんでした。今回、2.5 mmΦの三極プラグが自宅の部品棚には無かったのがきっかけで出会うことができました。今回初めてタック電子販売さんを利用させていただいたとき、お店の方に伺いましたが40年以上前からあるのですね。JR石川町駅の北口を出たらこの門をくぐりまして、ガード下をくぐったらすぐその先です。

また、JR石川町駅周辺には、自転車やオートバイの為の駐輪場があるので、電車を使わないで来ることもできます。たとえば上の写真の風景を見ている背中側にも、自転車・原付・自動二輪車の駐輪場があります。下の写真が駐輪場の一角です。奥の方が原付一種及び二種用(要するに125cc以下)用で、手前側が125cc以上用の駐輪スペースです。

利用要領です。

自転車又は125cc以下のオートバイで来て、電子部品を買い、中華街で食事を楽しんで帰るといったことを楽しめると思います。ここの駐輪場を利用したのは、じつは、石川町駅北口自転車駐車場がオートバイ満車状態だったからです。