ハーバードビジネススクール(HBS)のローレン・コーエン教授ー天は2物も3物も与えている | 日本ファミリーオフィス協会

ハーバードビジネススクール(HBS)のローレン・コーエン教授ー天は2物も3物も与えている

ファミリービジネスというと、やはりハーバードビジネススクールとなるが、ここにはかつてジョン・デービスという教授がいた。この人は有名な「スリーサークルモデル」というものを編み出したのだが、MITに移った。代わりにファミリービジネス分野で台頭してきたのが、若手のローレン・コーエン教授だ。HBSで「インサイド・ザ・ファミリーオフィス」という講座を始めている。

 

先月末にファミリーオフィスの国際会議がロスで開かれ、それに参加したが、コーエン教授のこの講座に「外部講師」として参加したファミリーオフィスの経営者に複数会った。コーエン教授のパーソナリティを聞いたら、誰もが口々に、非常に他者のことを考えるNICE GUYだ、というのだ。しかも、アメリカの重量挙げの大会でも優勝したことがある筋肉マンでもあるという。子供は6人いるそうだ。まさにスーパーマンだ。

 

この話を聞いて私の脳裏に浮かんだのは、ポール・サムエルソンだ。2002年にハーバードの客員研究員をしていた時に毎週お会いして頂いたが、学問だけでなく全てに超人的な人だった。私が知っているのは超人的な体力と記憶力だ。1000件以上の電話番号が頭に入っており、自分でどんどん電話をしていると秘書が驚いていた。

 

コーエン教授は「虎屋」のケースをつくり、HBSで講義していることで日本でも話題になった。佐藤智恵さんがそのことを本にしている。私がHBSへ行くと言っても、日本からわざわざ来ていただくのは申し訳ないとZOOMでの会話になっているが、殺人的な日程をやりくりして頂いているのはこちらが恐縮してしまう。彼が来日した時にはいろいろな老舗を回り、是非ハーバードで日本のファミリービジネスの優れた点をいろいろなケースにしてもらうのが今のアイデアだ。

 

日本人は「ハーバード」に弱い。エズラ・ボーゲル教授の「ジャパン・アズ・ナンバーワン」も教授がハーバードでなかったら日本でそれほど広まらなかっただろう。ボーゲル教授はハーバードの東アジア科の中ではそれほど目立たない存在だったが、コーエン教授はHBSの若手ホープだ。これからおそらくマイケル・ポーター並みの教授になると私は見ているし、現地の評価もそのようだ。

 

ハーバードからファミリーオフィスやファミリービジネスの発信が出てきたら、日本におけるこの分野のイメージも大いに変ってくると推測しているが、さてこれからどうなりますか。外圧でしか変わらない日本という側面はまだまだあるような気もしている。