自民党総裁候補の半数近くがハーバード・ケネディスクールに留学―バブル期は日本人が多かった | 日本ファミリーオフィス協会

自民党総裁候補の半数近くがハーバード・ケネディスクールに留学―バブル期は日本人が多かった

今度の自民党総裁選は「11名」が名乗りを挙げている。その中で何と5名がハーバードケネディスクールに留学している(上川、茂木、斎藤、林、小林ー年齢順)。それぞれ、私もそうだが職場派遣の人が多いのが特徴で、斎藤健さんとは卒業同期で、林芳正さんも重なっている。

 

私は経団連から派遣で、1年目はエール大の経済学大学院に行き、そこは1年で修士を取り、2年目はハーバードのケネディスクールと東アジア科大学院に合格し、政治家になるつもりはなかったので、東アジア科大学院に行った。

 

当時はバブル期だったので、日本人が非常に多く、ビジネススクール、ロースクール、ケネディスクールにはそれぞれ1学年15名程度の日本人がいた。ロースクールには今の日銀副総裁である内田氏がいたようだが、面識はない。

 

ケネディスクールというのは、私のようにできない学生には救世主のようなところで(アメリカの役人が多く来ていたが、アメリカの役人は民間よりレベルが低かったため)成績が甘かった。そこで私はケネディスクールの授業を多く履修していた。結構、簡単にAが取れた記憶がある(私の慶應ビジネススクールでの「ファミリービジネス実践論」講座のようだ)。

 

他方、ビジネススクールの当時の花形であったマイケル・ポーター教授の授業にも出たかったので、これは「聴講生」として受講した。こういう「戦略」は実は今は経済産業大臣となっている斎藤健さんから教わった面もある。林芳正さん(現官房長官)からは「バンドを組まないか」と誘われたが、私はボーカルしかできないので断念した思い出がある。

 

今はハーバードにはほとんど日本人がいないようだ。理由は、昔はやっていた「職場派遣」がなくなっていることと、そもそもアメリカの大学が日本人を取らなくなっていることだ。日本の国力の低下はこういうところにも影響しており、福沢諭吉が咸臨丸でアメリカに行ったころと時代が完全に逆行しているのは、日本の行く末を考えた時に恐ろしい。