日銀や中央官庁の人事ー省庁ごとの違いに驚く | 日本ファミリーオフィス協会

日銀や中央官庁の人事ー省庁ごとの違いに驚く

私は20代後半に経団連から派遣で留学したが、ちょうどその頃は日本経済も強く職場派遣も盛んで、アメリカのハーバード、エール大学でも日本人は多かった。多くは中央官庁(財務、経産、外務省中心)や日銀からだった。

 

先週は日銀の内田副総裁が今注目の日銀のイールドカーブコントロール(YCC)をどうするかというインタビューを受けていたが、内田さんも私と同じ時期にハーバードのロースクールにいたようだ。ロースクールの知り合いに聞くと「内田氏は20代から既に日銀総裁候補だった」そうで、そんなに早く選別が進んでいるのかと驚いたものだ。

 

霞が関の財務、経産、外務といったところでも20代で「同期の中で3人に絞られていく」そうだ。恐ろしい世界だ。もちろん、そういう人が選ばれてハーバードやエールに留学する。エール経済学大学院同期の新川氏も順調に出世し、本来なら今年、財務省事務次官のはずだったが、主計局長に留任となった。来年に期待だ。

 

意外に、経産省や外務省は最後に逆転もあるようで、当然事務次官になると思われていた人がならなかった例は私が知る範囲でも相当ある。エール大で一年違いだった経産省の柳瀬氏はナンバー2で終わったが、このあたりは全くの運だろう。

 

人数の少ない組織、例えば経団連などは運の占める要素がより多くなると実感している。相当できる人が部長や常務で終わることも多いし、その逆もよくある。全ては巡り合わせで「運も実力の内」とはよく言ったものである。