ケネディが撃たれた直後、搬送されたパー

クランド病院での救命医の会見で「大統領の

喉は前から撃たれたように見える」との発言

があったが、一夜で内容が翻り射出孔、つま

り後方狙撃の証拠となった事実は60年に渡

り、隠蔽工作だの情報操作だの、救命医へ

の圧力だのと言われている。

 今回は単純な話しかしない。

 頭部と身体の他の個所を撃たれた人が

救命室に搬送された場合、体を伸ばして

ストレッチャーに固定して救命医療を

行うため、救命作業員には患者の前面

しか見えない。

 そのため、救命室員や警官が背面の

傷を見落とすことは日常茶飯事であり、

狙撃者の位置算定が「前方→後方」に

変わることは普通に起きている。

 問題は、救命作業員たちが把握した

ケネディの傷が「喉の小さな丸い傷」と

「右後頭部の大きな傷」だけだったことだ。

 ケネディの体をひっくり返していないた

め、背面の傷の有無も大小も形状も把握不

可能で、「右後頭部の大きな傷」という実

在しない傷はそのために生まれた。

 背面の傷の有無がわからないことは、傷

がない事と同義語であるため、喉の傷の

出口はないと判断され、この傷は射入孔と

判断するしかなかったのだ。

 ケネディの体はようやく検死時に反転され

て肩口の傷が確認できた遅々とした状態だった。

 これにより、喉の傷が射入孔でしかない可

能性は消え、様々な状況から射入孔判定が出た。

 何ら不自然なことはないが、今に至るも研

究家は「陰謀」「圧力」「隠蔽」「情報工

作」と騒ぎ喚き続けている。