手紙の内容は・・・

タツジは愛情不足であることを切々と書いた。

本当は粋がっているだけだ・・

自分に自信がないので、力任せに自我を通そうとうする。

恐怖で周囲の人間をコントロールしているだけだ。

そこには、周りから信頼されていない、愛されていない不安が常につきまとい、ビクビクとした小心な生き方をしている。

心の強い人間とは、周囲の人を愛し、愛されている人間だ。

心の強い人間は、周囲の人から愛され信頼されて育っている。

両親は勿論、親戚、学校の先生、友人、知人と自分に関わる人たち大勢から可愛がって育てられた人間だ。

愛されて育った人間は、愛することの素晴らしさを肌で理解しているので、人を愛することに素直になれる。

人を愛しながら育った人間は、また人から愛される。

人を愛し、愛されるということは、人を信頼し、人から信頼されているということだ。

たくさんの人に信頼されている人間には、勇気が宿る。

その勇気を愛情と信頼という媒体を通し、周囲の人たちに提供する。

折れない、挫けない心、そして勇気ある行動を選択できる人間に育てるには、愛情をたっぷり注ぎ込むことだ。

愛されるということは、周囲の人を無条件で信頼できる。

周囲の人を無条件で信頼してこそ、本物の勇気が宿る。

タツジは、愛情不足以外のなにものでも無かった。

その証拠にチビで弱虫教師の私に本気で殴られたのに、反撃すらしなかった。

タツジは、殴られた時の喜びを切々と語ってくれた・・・

初めて本気で叱ってくれた人に出会ったということを裁判所でも話をしたとのこと・・・

父親もタツジのそんな思いに気づかず、今まで無関心を装っていたことを恥じた・・・

「先生・・俺のこと、ウソばっかり書いていたよね・・・ホントは、素直で心のやさしい子だって・・・ホントは、愛されたいけど、素直になれないって・・・そんな思いで俺を見ていたなんて、いい加減な教師だなぁって思ったけど・・・裁判所の人が先生の愛情たっぷりの期待だって説明してくれて・・・・おれ・・・・

俺だって・・・ホントは、人から好かれたいし・・・・」

本当は、人は誰もが愛されたい・・・・・

愛される簡単な方法をタツジに教えた・・・

「いいかタツジ・・・愛される一番簡単な方法とはなぁ・・・・・」

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