ノブコから生徒との関係修復のチャンスを貰った気がした。

生徒たちも何かに飢えているのに気がついた。

着任した学校は、「荒れた学校」として有名だった。

荒れている学校の共通点は、地域性の問題もあるが、やはり生徒と教師とのコミュニケーションが上手くいっていない。

そのため教師も生徒指導に疲弊している。

ストレスや恐怖による切迫流産の女性教師も少なくなかった。

鬱状態に陥り、休職する教師たち。

担任になることを拒否したがる教師も少なくない。

特に担任手当がある訳でもないし、ラクをしたければクラスを持たないに限ると考える教師。

荒れた学校では、指導力のある教師に負担が集中する。

指導力のない教師には、学級を任せられないし、授業も任せられないので担当する授業数も少ない。

その分、他の教師に負担がのしかかる。

指導力がなくても、担任でなくても給料は毎年上がっていく。

仕事ができない15年目の教師の方が、5年目で指導力抜群の教師よりも圧倒的に給料はいい。

そして指導力のある5年目の教師が、指導力の無い教師の分まで負担を背負っているという現実がある。

まじめで真剣に取り組んでいる教師程、疲弊し悩み苦しんでいる。

そんな先輩教師を見ていると、自分のいい加減さに更に落ち込んでしまう。

生徒たちの姿は、まさに担任の姿でもある。

学級の雰囲気は担任と生徒との関係がそのままでてくる。

授業態度にも大きな違いがある。

私のクラスは落ち着きが無く、担任には勿論、他の教師に対しても反抗的で、そのためか成績も最下位だった。

まだ、担任になって数日。

もう建て直しが聞かないような状態だ。

せっかくのチャンスを自らの投げやりな態度で放棄してしまった。

そう思っていた時、ノブコから再度そのチャンスを貰った気がした。ノブコから「勇気」というギフトを贈られた感がする。