遅くなりましたが毎年恒例の「第59回 京の冬の旅」を見てきましたのでレポートしたいと思います。

今年は「古都京都の文化財」が世界遺産に登録されてから30周年を迎えるのを記念して、世界遺産寺院の通常非公開の文化財を中心に特別公開が行われています。

今年は公開箇所が少ないためにどうすべきか悩みましたが、少しでも出かけてみたいと思います。


振り出しはJR京都駅から。まずは清水寺随求堂を回ってみたいと思います。

観光シーズンには数台待たないと乗れないバスですが、すんなり206番に乗ることができました。五条坂から清水寺を目指します。

清水寺の仁王門のすぐ先、無料拝観エリアに随求堂があります。

随求堂は1735年に建立された大随求菩薩を安置するお堂です。大随求菩薩は衆生の願いや求めに随って叶えてくれるというとされる有り難い菩薩ですが、長年秘仏とされてきました。2018年に222年ぶりに公開され、今回はその時に続く公開となります。

堂内は撮影禁止です。1728年に造られた1mあまりの仏像で非常に保存状態が良く、有り難くご尊顔を拝むことができました。さらに通常行っている胎内めぐりも体験可能です。


混み合うエリアですから早々に退散して三年坂から北に向かいましょう。維新の道に入ると興正寺の霊山本廟があります。興正寺の境外仏堂です。

興正寺は1212年に浄土真宗の宗祖・親鸞が山科に創建したお寺が起源とされています。興正寺の名前は順徳天皇によって名付けられています。その後7世の了源の代に東山に移転し「仏光寺」と改められますが14世の蓮教が本願寺の蓮如とともに山科に興正寺を再建、さらに1591年に本願寺とともに現在の堀川七条に移転し、江戸時代は西本願寺の末寺となっていました。

その後1876年に西本願寺から真宗興正派として独立、親鸞の遺骨を分骨され興正寺の歴代とともに祀ったのが霊山本廟です。

「御朱印やっています」との張り紙が見えます。西本願寺は御朱印をやらない宗派ですが、どうやらこちらは頂けるようです。

霊山本廟の御朱印です。頂く際に「(浄土真宗系では)珍しいですね」と話すと「そうなんですよ」とお坊さんが応対してくれました。同じ御朱印帳には飛騨高山の高山別院(真宗大谷派)の御朱印を頂いており、その話をすると驚かれていました。京都では仏光寺(仏光寺派)も頂けますが、ともあれきわめて珍しい御朱印です。

続きます。