■序

実はこっそりと、死ぬまでに行きたいリスト的なものを隠し持っている。

 

難易度低そうなところでは両国のちゃんこ屋であったりとか、

難易度高そうなところでは、フーシにぶっ殺されそうな

イエメン(ソコトラ)であったりとか。

 

いずれにしても”ちょっと気になるので行ってみたい”以外に

さしたる理由もないのだが。

 

自分にとって旅行って限りなく散歩の延長上にある行為なので

普段出かける際は第一に安い行先を選ぶことが多い。

 

しかし今年2024年の5月にリスト消化の

千載一遇のチャンスがやってくる。

 

 

...なんだこの祝日の密度の高いGWは!10連休不可避。

肉親が死んだことにしないと取れなさそうなレベルの連休がそこにある。

(ま、近いうちインボランタリーに長い休暇になりそうなことはさておき)

 

GWって海外行くには最高なんですよ。

限られた国の休暇だから航空運賃高くならないし、

場所にもよるが気候もいいとこが多い。

 

しかし、月周回軌道だって3日余りで到達できるのに10連休とな。

千載一遇すぎて、多少金に糸目をつけずに行きたい場所に行くしかない。

 

超長距離OKとなると行き先はリスト入りしているうち

グルジアかレユニオンかアフリカで悩む。

 

グルジアは異国にして温泉文化があるらしく、昔温泉が好きだった頃に知った。

旧共産圏で風光明媚で物価も比較的安い、何があるのかよく分からんという

非常に自分好みの要素が揃っている。

最近はジョージアというらしい。

缶コーヒーかアメリカの地名のようでしっくりこない。

 

レユニオンもレユニオンで、活火山、海外領土、孤島という

ちょっと行ってみたい要素が揃っていて捨てがたい。

 

アフリカはざっくりしすぎててまだイメージが無い。

アフリカ人がしこたま居そうだ。

 

ちょっと迷ったが、去年米西海岸で試してみて

いい感じだった列車旅の要素を組み入れられそうなグルジアにした。

 

 

■準備

行き先が決まったなら、まずは旅行の骨組みを作っていく。

行き帰りの手段、滞在先さえ押さえて行程のリングを出発から帰宅まで繋げば

あとの細かいことなんてその中でどうにかなるので...。

 

 

カタール経由でアゼルバイジャンの首都、バクーに降りて一泊し、

軽く市内を歩いてから国際夜行列車でグルジアの首都、トビリシに向かい、

あとは日程の中で同国内を列車で横断して黒海沿岸の都市バトゥミへ。

バトゥミからはトルコで乗り継いで帰国。

 

 

カスピ海から黒海までカフカス地方をソ連臭漂う列車で突っ切る、

これはもうほぼリアル世界の車窓からでしょう。

 

国際列車乗ってみたい欲と、いつかのアケアーンの未練を一気に解消。

ああ^~たまんねぇぜ。

 

我ながら素晴らしいプランを思いついたとホクホクしていたのも数週間、

ネットで情報を集めているとコロナ対策を口実にアゼルバイジャンが

陸上国境を閉鎖し続けており、列車も運休となっていることが判明。

 

 

年明け早々に2024春までの延長が発表された。

だめだね(独裁国家)

 

予算がだいたい航空券20万円台+宿、その他・使えるのは現地6日

というところまでは計算できたが、行程組み立ては振り出しに。

 

ツアー旅行だと50万~80万円程度のようなので、

総額30万円程度で組めれば価格からも及第点といえそうだ。

 

その2