先日Xのスペースでもお題をいただいたのでしゃべったのですが、方法によってハウスがずれるのはなぜですか?

という質問について。

 

 

これは、何を基準にしているのかによると思います。

お題では具体的に「ホールサイン」と「プラシーダス」ではずれますよね、なぜですか?

とご質問くださっていたのですが、ホールサインというだけあって、サインに重きを置いているのが、ホールサインはじめソーラーハウスなどのやり方。あとはイコールハウスなども言ってみればハウス特有のゆがみを無視しているので、サイン的にハウスを配置していると言えます。30度ずつきっちり分かれたハウス、ということです。

 

ところでMCやアセンダントに関してはどのハウス方式であっても出てきますが、ホールサインなどの場合はMCの位置が9ハウスに行ったり11ハウスに行ったりすることがあります。これはそもそもMCとアセンダントというのは緯度と経度によって割り出されているものであって、そこがきっちり90度になるとは限らないからです。地球って傾いてるじゃないですか。

アセンダントを基準にハウス配置した場合、MCの方をずらすことになるので、MCが入るハウスが10ハウスから前後することがあるのです。だからこうしたハウス形式の場合、本当にMCなどは感受「点」なんですよね。ハウスの入り口でも何でもないので。

 

プラシーダスほか、空間と時間を割ったままにしてある状態のハウス形式では、MCとアセンダントのゆがみをそのままにしてハウスを配置するので必ずMCは10ハウスのカスプです。

 

 

 

どのようなハウス形式であっても、絶対的なものはありません。

昔の世界地図ってすっごいこう…卵型を連結させたような形になっていますが、ではあれが間違っていて現代の世界地図が正しいか?というとそうでもないと思うんですね。そこんとこよく知らないですけど。大体、球体のものを四角の中であらわすって無理あるじゃないですか。それは想像つくと思うんですけど。天球も同じで、「球」って言ってるものを二次元に書き起こすのは土台無理があるんですよ。と思うので、どのハウスが絶対、というのはないと思います。

まぁ、レギオモンタナスとかキャンパナスみたいなのを使う人はあまりいないと思うんですけど、理論上というか、結局は占いをされた人が聞いて「確かにそうだな」と思う筋が通っていれば良いと思うので、どのようなやり方でも問題はないと思います。問題があるようなものは淘汰されていくので。

 

この、ゆがみっていうのがイマイチピンとこない人もいるかもしれないんですけど、地球儀を思い浮かべてもろて。

北極や南極に近いところは緯度経度の線が密集しますよね。でも赤道付近だとまばらになるというか、間隔が空くじゃないですか。その歪みのことを言っています。だから、緯度があまりにも高すぎるとプラシーダス以下、時間と空間を割ったままにしてあるハウス形式だとハウスの幅に相当な歪みが出るのです。日本だとあまり関係ないですが、試しにモスクワとかで出してみてください。ぜーんぜんハウスの幅が違うから。で、MCの位置が相当ずれるから。だから、ホロスコープには出生地の情報が必要なんですよ。

時間の情報が必要なのは、サマータイムを考えると分かりやすいかもしれません。真冬の日が出ている時間が短い時期と、真夏の日が差している時間が相当長い時期で、活動時間を同じにするのはおかしくない?という考え方です。6時なんだけどもう7時だということにしておいたら、本来なら9時から働いて18時に終わるところ、8時から働いて17時に終わることになりますね。すると、1時間分、多く余暇を楽しめるという考え方です。冬の6時と夏の6時って全然明るさが違うじゃないですか。まぁこの考え方も、白夜があるようなところだと「1時間が何になるというんだ」っていうぐらい誤差が大きいのでやらないようですが。

日本も数年間だけサマータイムがありましたね。

ホロスコープにおいては出生時間の大切さというのは、人間が認識している時刻と実際に太陽の運行がどうか?ということでしかないので、このサマータイムによる太陽の位置のずれを修正しなければなりません。

 

 

話がずいぶんとややこしくなったような気がしますが、こうやってハウスのシステムによるずれが生じています、というのが、理論的なものであることが分かれば幸いです。