まつ再び・・・ -13ページ目

まつ再び・・・

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28日の夜、癌で闘病していた義母があっけなく息をひきとった…。


朝、いつものように病院へ行った妻から、先生の話によると、あと数日だろうとのことで、会いたい人に会わせてあげてくださいと言われ、ひょっとすると今日中にも…と連絡を受けていた。

現場は完了間近で気を抜けない日々が続いていたし、仲間の現場もラッシュで何日も抜けなければならないのと、自分の次の現場も始まるから早く今の現場を仕上げなきゃならないし…。毎年夏前にこなさなきゃならない仕事も延期しっぱなし…。追い詰められていた。

「今日ここまでやっておけばなんとか逃げられる」というとこまでやってくよと妻に告げ、休憩も取らずに、雨が吹き込むから窓も開けられず、相当に蒸し暑い中仕事をこなす。
なんとかこの辺でいいかというところまでやって、あわてて現場を後にして、シャワーを浴び病院に持ってくるよう頼まれたものを探していたとき、ありかを尋ねようと妻に連絡すると…。

「今、息をひきとったところだ」と…。

体が弱いながらも、熱心に活動していた姉妹。妻をいわゆる霊的に育て上げ、とても若いうちに、いわゆる霊的エリート的なチョームスとパートナーを組ませ必要の大きな会衆へ送り出し、いわゆる熱心に建設奉仕に打ち込むチョームスと結婚した。

パートナーとはまったく状況が違えど、また妻にもJW2世の苦境はあったようで、母の世話をしながらさまざまな想いが去来し、つらい想いを吐き出すこともあった。
「あんなふうにされたわたしがなぜ“あの”母のためにこんなに犠牲を払わなければならないのか」
間違いなくトラウマになる言葉や状況を投げかけられた小さな女の子は、それを決して忘れていない。

でも、いまや妻となり母となったその子は、そのころの痛みなど無かったかのように、けなげに母の面倒を見ている。
今年に入ってから、妻と共に座って食事を取れたことが何度あっただろう…。
いつもせわしなく、みんなの食事を準備しながらいくらかを口にしているような食事。

「ちょっと休めよ」と言ってみても気が済まないらしい。
いつか壊れてしまうのではないかと心配だった。

それでも今日(7/31・日曜)、彼女はお棺の前で大きな声で泣き崩れた。
感情をめったに表に出さない忍耐強い妻が。
「何もできなかった。何もしてあげられなかった。かわいそう。かわいそう…」と…。
「よくがんばった」と肩を抱くことしかできない。あれ以上何をしたかったのか、できたのか…?

「がんばって楽園に行って迎えなきゃな」と空気の読めないことを言う我が母にあきれて制する気にもなれなかったが、「わたしは行けないから…」と泣きながら応える妻は我が腕の中で震えているのに、とても大きく感じた。わたしたちの会衆の調整者と長老2人、義母の会衆の調整者と僕、以前の会衆のBr・Siが5人、部屋と廊下から固唾をのんで見守る中、言葉にしたのだから。
そんくらい、言ってやってもいいよね…。

それまでの気遣いのない地元長老とのやり取りで、もういい加減うんざりしてたし。

いつもの相棒も、撮りたくもないスナップを妻を亡くした義父に求められ、カメラを片手に固まっていたに違いない。
こういうときは写真撮らねーだろと、いったんは義父にそれを伝えたが、思い直してまつが頼んだ。


前日やっぱり相棒は来てくれた。仕事帰りに立派な花束を持って。
「現場が近かったから」って帰り道逆方向だろ!?
「また会いにきます」と病院でした約束を果たせなかったと。
もう動かない義母に「お疲れ様でした」と深々と頭を下げてくれた。
一通り毒を吐かせてくれて、なにげに慰めてくれる。経験してる人はやっぱり違う。

「おれ礼服着るから」というまつに、「んじゃおれも」と応えてくれる。
翌日の火葬場へ行くのに日曜なのに朝早くから、来てくれた。
礼服に白シャツ。ノータイだったけど、次に見たときは黒いネクタイしてたね。
その気遣いがうれしかった。
相棒のおかげだ。何も言われなかった。

黒い服のどこがいけないのか!?
愛ある家族が骨を拾うことのどこが悪いのか!?

言うことはわかる。まつこそ葬式に何度も関わったし、誰かに刺されないよう当事者の家族には、それら気をつけるべきことを細かく伝えていた。
知らずにやってしまったときには時効があることまでも。(ある会衆での組織の対応の特例だが)

不必要に良心にさいなまれることが無いよう守りたかったから。

無責任に思われるかもしれないが、さんざん促進してきたものの今はそんなことどうでもいい。故人の求めるままに、本人のしたいようにしたらいいと思う。
誰にどう見られるかによって温かい純粋な愛や気遣いが阻害されることがあっていいだろうか。
全能の神とはそんなに肝っ玉の小さいお方なのか…
その方のご意思を遂行するという地上の唯一の組織は、そんなにもその愛ある仲間を信頼できないのか。

語らせてみろ。止まらないから。





まつの会衆の調整者はまつたちを守るために来てくれたようだ。
連れてきた面子を見れば分かる。大御所3人。文句を言える人はいない。
誰かがまつたちを刺しても、うまいこと収めてくれたはず。
そのうちの一人は元長だが、まつが交わらなくなってから僕から長老に復帰した。
まつが復権のために熱意を注いでいた方。

だから今でもいい会衆なのだろう。
今夏、集会奉仕はクールビズなのだとか。
やってくれる。




無事に火葬を終え、お骨は普通に壷に入れていただいた。
しばらく家にいてもらう。

相棒がハンドルを握る愛車で帰途に着く。
ひざの上のお義母さんは熱いくらいに温かい。

家族の食事に付き合わせた。
我が母のリクエストでもあった。

こんなとき気のおけない相棒がそばにいてくれるのは本当にありがたい。
こどもたちは彼の隣を争う。どこのおっさんにもそんなことしたことはない。

親の安堵の元が分かるのだろうか。





痛めつけられもするが、こうしてみんなの愛と気遣いのもと、静かに日常に戻っていく…