ヨーロッパ城郭変遷史
古代エジプト・ローマから第二次世界大戦まで
今村伸哉 監修
白井雅高 著
原書房 発行
2026年2月10日 第1刷

序章
人類が本格的に築いた最古の城塞は古代エジプトといわれている。
前19世紀に構築されたウロナルティ島のウロナルティ城砦とミルギッサ城砦である。

メソポタミアでは、なぜエジプトと違って城壁都市が発達したのか。
それは、古代エジプトは国土全体が自然の城塞であり、単一民族が主流であったため、外部からの異民族による侵略や内部分裂による抗争の危険が少なかったことで城壁都市は発達しなかった。
これに対してメソポタミアでは天然の要塞がなく、容易にどこからでも侵略できた。また、国土が広いうえに多民族が入り乱れており、民族同士の抗争に敗れた側は民衆といえども殺されるか奴隷となるか追放された。このため、都市は城壁を巡らせて防備を固め、住居も同じく外敵に対する防備本位の閉鎖的な外観となった。

第1章 古代ローマ帝国の築城
第1部 古代ローマ帝国の築城術
フランスでは、多くの都市がローマ帝国後期の混乱期に円形の塔を備えた城壁を築いた。例えばトゥール市のカストルムと呼ばれた旧市街の周囲に4世紀初頭に築かれた城壁の跡があり、この壁には約15基の円形塔が配置されていた。

第2部 古代ローマ帝国の攻城法と攻城兵器
古代ローマ帝国における攻城法
・敵の糧道を断つ包囲封鎖
・城壁をよじ登り城内へ侵入する方法
・城壁を「破城搥」で破壊する方法
・坑道を掘って城内に潜入、あるいは壁塔の下を掘り、塔や城壁を破壊して侵入する方法