イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

パリ北駅からアミアンに向かう。アミアンはピカルディ地方にあり、ちょうどパリの真北に位置する。
特急電車にのり、ちょうど誰もいない客車があったので、一人乗り込む。
しばらくして、ぼくよりもでかい黒人の兄ちゃんが、ボンジュールとの挨拶と共に客車に入り、向かいの席にごろんと横になり寝てしまった。夜勤帰りかもしれない。ぼくは静かにガイドブックに目を通す。
その兄ちゃんは途中の駅で降りていった。
アミアンに着く。駅を降りると、社会主義的な高層建築物が目に入る。そこから大聖堂を目指す。
通りを抜けると、後陣からの大聖堂が見えた。バランスよくしっかりと建っている。
ファサードに回る。今までみた大聖堂に比べ白っぽい。しばらく眺めた後、観光案内所に立ち寄った後、美術館に向かう。
途中、出店でサッカーグッズを売っている。アミアンのサッカーチームがフランスサッカーのトーナメントで決勝に進出し、明日決勝戦という状態だったのだ。もともと2部か3部リーグくらいのチームで、そんなに強くないのだが、トーナメント形式で、あれよあれよという間に決勝まで来てしまった。街が盛り上がるのも無理はない。あちこちに応援幕がある。
美術館に入る。子供たちのグループをすりぬけながら鑑賞する。
歩行者天国にあるカフェで軽食を取る。そこから大聖堂が半分見える。再び中に入り、光の強くなったステンドグラスを愛でた。
北側にある川沿いの公園を散策する。小さな池もあったが、少し前の大雨でかなり増水していたようだ。フランスは日本と比べ、じわじわと増水していく。その分水が引くのもゆっくりである。緑が多く、並木や池と共に見える大聖堂も素晴らしい。また公園内の小川をみると、母ガモが子ガモを連れて川面をのんびり進んでいく。ほのぼのする風景だった。
運河沿いのカフェで休んだ後、三度大聖堂に戻る。上に登れる事を発見し、らせん階段をえっちらおっちら登る。上からは少し霧がかった、黒い屋根の街並みが見えた。
街のカルチャーセンターなどを覗いた後、駅に戻っていく。途中ふとバスを見ると、正面の電光掲示がおかしい。よく見ると、通常の終点表示の合間に、ALLEZ AMIENS(行け!アミアン)と出ているのだ。そんなところまで、おらが街のサッカーチームを応援しているのかと思うと切なくなる。大聖堂やカモの親子も思い出し、この街のチームなら勝ってほしいと思った。
しかし一方、相手はストラスブールで、1ヶ月ほど滞在した大好きな街なので、どちらも負けてほしくなかった。複雑な気持ちで、翌日、テレビで決勝戦を見る。
試合自体は0対0だったものの、ドローは許されない。PK合戦でアミアンが負けてしまった。まあストラスブールのキーパーはあの名キーパー、チラベルトだったので仕方が無い。アミアンの監督はドリフのひげダンスみたいな、立派なひげの持ち主だった。監督を模したつけひげを付けたアミアンサポーターの残念そうな姿が忘れられない。