年初早々、日本人として恥ずかしいニュースが飛び込んできた。チェコの首都プラハで12月28日、日本人観光客の26歳の男が国民劇場の地下道のタイル壁にスプレーで落書きしたとして、器物損壊の容疑で逮捕されたというのだ。国民劇場はチェコの歴史と芸術を代表する建築物で音楽の盛んなチェコにおける最重要機関であり、チェコを代表する芸術家らによって創設、維持されてきたという。何たることか。この男に対する怒りがこみ上げてくる。本邦で言えば、日本武道館の玄関や姫路城の白壁にスプレーしたような蛮行だ。国民劇場はヤナーチェクをはじめとするチェコの芸術家の聖地だ。チェコのノーベル賞作家は、この日本人男性の蛮行を、存在の耐えられない軽さと糾弾することは必至だろう。チェコの法規に従い、厳罰が科せられるべきだ。

恒例のTIME誌の本年のパーソン・オブ・ザ・イアーにはエボラ出血熱と闘う医師団に決まった。まさに命懸けのファイターである。TIME曰く、エボラ出血熱のような感染症の場合、初期段階で国境を越えた総合的な協力により、多くの命を救うことができる。エボラと闘う人々の尽力により、ようやく希望の光も見えてきた。治療効果が期待されるふたつのワクチンが今、アフリカで試されている。臨床実験に必要な時間も短縮化されている。欧米での大量感染の可能性はかなり減ってきた。
そして何よりも重要なのは「希望」があるということだ。希望こそが、エボラに立ち向かう人々にとって最大の力となるからだ。少し前までは神頼みだった患者たちも、欧米が設立した施設で検診を受けるようになった。エボラと闘う人々は、患者や住民から敵意を示されることも度々あった。また、治療法がない中、命を危険に晒さなければならなかった。それにも関わらず、自らの意思でエボラと立ち向かおうとした人々には、いくら感謝してもしきれない。まさに彼らは神の使いだ。
赤い衣装を着ると金メダルを取れないというジンクスは今回も生きていた。浅田真央がバンクーバーでフリーの曲にラフマニノフの鐘を選んだ時、必然的に衣装は青ではなく赤になった。なぜなら、この曲の鐘のテーマは 「警鐘」なのだ。具体的には戦火、災害の火に対する警鐘なのだ。ソチでがちがちの金メダル候補だと思ったリプニツカヤも赤い衣装に沈んだ。そもそも白黒が主体のシンドラーのリストで赤い服を着ていた女の子は収容所に送られる運命だった。赤い衣装のジンクスは残念ながらソチでも繰り返えされた。