トランプ政権の誕生に続き、今年はフランス大統領選でルペン大統領が誕生するか否かが注目だ。トランプ政権の誕生の瞬間は円高、株安の連鎖に期待したが予想は外れた。カオスは投機を生むとの格言は生きていた。円安は外需に依存していると錯覚している経済界にはホクホクと思いきやあまり浮かれている様子もない。円安は日本が売られている証拠だ。安い労働力を売り物の発展途上国モデルから脱出しないといつまでも世界の笑い者だ。
恒例のタイム誌のパーソンズ・オブ・イアーにトランプ次期大統領が選ばれたのは、満場一致であろう。文句なしである。小生はトランプ大統領誕生を楽しみにしてたが、それはアメリカが赤っ恥をかき、円高、株安になるだろうと期待していたのであるが、全く予想外れとなった。市場はトランプに何を期待しているのだろう。内需拡大による経済の高揚?違うだろう。おそらく世界の混乱に期待しているのだ。混乱は錯乱になり、兵器産業が活発化する。紛争は経済を動かす。市場はトランプに混乱を願望しているのだ。
サローヤンの我が名はアラムの新訳が出た。新潮文庫の村上柴田翻訳堂シリーズの一環だ。もっとも新訳のタイトルは僕の名はアラムだが。小生はアルメニアに対して特別の思い入れがある。子供の頃、アララト山の麓の街、エレバンの写真を見てからこの世のものとは思えない美しい街と神秘的なアララトの頂にアルメニアに対する憧憬は深まった。一時はアルメニア友好協会に入っていたくらいだ。周りからはアルメニア美人狙いかとひやかされた。そして、アルメニア人の代表と言えば、ハチャトリアンと何と言ってもサローヤンだ。新潮文庫から出ていた古沢安二郎さん訳のサローヤン短編集はボロボロになるまで読んで引っ越しの時に紛失した。サローヤンの故郷のフレズノの街を舞台にした人間の故郷はとりわけ印象に残っている。さて、僕の名はアラムも、フレズノや近辺の街が舞台だ。アラムの多すぎる叔父たちの滑稽なペーソスあふれる人間模様が描かれている。叔父たちは揃いも揃って単純でお人好し。サローヤンを読むと本当に癒やされる。