そういえば、「ロードオブザリング」の一作目「旅の仲間」が公開された時は3部作です、ってハッキリ言ってなかったから、わかってない人もいたのかな?

この映画は最初から3部作です、ってハッキリ示してましたけど、続編がちゃんと作られるかどうかは決定してるのかな?上映時間は112分で、スケールの大きな作品にしては短くまとめてありますね。あんまり長いと子供が飽きちゃうからでしょうか?

原作は読んでないんですが、特に序盤は結構早送りな展開で微妙についていけてなかった感じがしたんですが、中盤以降は落ち着いてきて楽しめた感じです。

映像もさすがにすばらしくて、似てるけどちょっと違う世界を感じられて良かったです。特にクマは大迫力でビックリ。クマ好きにはたまらない!?

悪役が宗教系だったりするのも物議をかもしたんだとか。宗教にうとい自分にはちょっとピンとこなかったりするんですが、信じるものがあるっていうのはいいこと、なのかな?盲信しちゃうのはダメだと思うんですが。
外国の映画が日本で公開される時って、当たり前ですが邦題がつきますよね?原題と邦題を比べてみて、これはどうなの?って疑問に思う事がたまにあるんです。
「ルワンダの涙」っていう映画の原題は「SHOOTING DOGS」っていうんですが、確かに原題のままでは意味不明なんですよね。とはいえ、映画を観た後で考えれば邦題はちょっといただけない気がしちゃいます。

「ノーカントリー」は原題が「No country for old men」(老いた者たちの国ではない)なんですが、ある詩の一節からの引用でもあり、映画を観た後でタイトルの意味を考えるとすごくしっくりくるんですよね。
邦題だけではむしろ意味不明だよなあ。

観る人がどの登場人物に感情移入するかによって感想が変わってくるでしょうか。僕はトミー・リー・ジョーンズ演じる年老いた保安官に共感を覚えちゃったなあ。その後に、「なんか、オレ疲れてるのかな?」って思っちゃったり。
現実はハリウッド映画のように(この映画もハリウッド映画ですが)ヒーローが勝ってハッピーエンド、ってわけにはいかないよね、っていうストーリーが身に染みて、なんとも言えない脱力感に襲われてしまいました。
仕事のお昼休みに悲しい作品を読んでうるっとしちゃうっていうのはどうなんですかね?
とはいえ、生理現象だからしかたないわけで。「哀愁的東京」はそんな作品でした。主人公を同一にした連作短編集なんですが、この中で一番キツかったのは「ボウ」という一編です。

ある日、主人公の大学時代の同級生から突然連絡があります。その同級生は通勤の満員電車の中でこの中の誰が誰と入れ替わっても何も変わらない、誰も困らない、と考えてしまうんですね。

思い当たりませんか?身につまされませんか?
自分の将来に漠然とした不安を感じるのはこれが原因かな、ってはっきり認識できた気がします。

自分が自分であること、自分のアイデンティティーってなんだろう?考えたら泣けてきちゃって・・・。
午後も仕事しなきゃいけないのにねえ(苦笑)