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今年の正月、大阪行きの新幹線に乗っていたところ、3つ程後方の座席より4~5歳の子供の駄々をこねる声がずーっと聞こえていた。
僕はイヤホンで音楽を聞いていたので、そこまで気にはならなかったけど、きっと隣や前後で休みたい大人達からすれば、結構な迷惑な話だと思う。

子供が叫んでいた言葉は「お母さん、おもちゃ買って」ということだった。
親は首を縦に振らなかったのか、その言葉を100回以上繰り返し大きな声で張り上げていた。
時間にすれば、名古屋あたりから新大阪までの時間だったので、それは相当なストレスになると思う。

やがて新幹線は新大阪駅に到着し、降り口で列を作って立っていたとき、その親子が前にいた。
相変わらず子供はまだおもちゃを買えと親に言っている。
その横で、50代くらいのおばはんが親に何やら注意をしているようだった。
「子供を黙らせることができないのは、親の責任です。あなたの力不足です。」と。

母は子の肩に手を乗せて、そのおばはんに軽く会釈をし、「すみません。」ととても小さな声で言った。
厳密にいうと、このすみませんというのははっきりと聞こえたのではなく、口元がほんの少し動いていただけだった。
だけど、その母の手に力が入っていたのか、子供が「痛いー痛いー」と半なきになってよりうるさくなった。

僕はしばらくその変な出来事について考えていた。
駄々をこねる子供にどうすれば黙らせることができたんだろうと。

僕が真っ先に思いついたのは、子供におもちゃを買うと約束し、とりあえず何がいいかしっかりと考えるように伝える。
だけど、実際には買わない。
いくら自分の子供でもおめおめとその気になっておもちゃ屋を探している姿を見ると、ぶん殴りたくもなると思う。

子供は絶望に満ちてこの世の終わりの様に思うだろうな。

だけど、僕が考えた案は決して正解ではない。
2000円程度のおもちゃなら一度の食事を我慢すれば元もとれるし、子供も黙って楽ではあるが、これは将来ろくな大人にならないのでなし。

例にある新幹線の母は上の解決策のどれにも当てはまらない。
おもちゃを買わず、嘘もつかない。
ただそのせいで周りの人間が迷惑をし、我慢をした。

それは大人だから。そう言って終わる話かもしれないけど、今回のおばはんのように捨てゼリフを残してなんだか嫌な気分になってしまった場合はちょっと考えさせられる。

子供は具体的におもちゃの名前をいうわけではなく、ただ漠然とした「おもちゃ」を欲しがっている。
何かもっと「仮面ライダーの変身ベルトが欲しくてたまらないんだよ、ママ。」みたいなことではない。

僕はこの場合、子供はただ母親に甘えているだけのように思える。
おそらく父親が厳格な人なんだろうな。
おもちゃを買うと父は母に怒るだろうし、けどどうすればいいかわからない母はなす術もなかったんだと思う。

おそらく母はマイペースであまり怒ることができないやさしいタイプで、たまにずぼらなこともあるタイプで、その隙をついて子供は母に甘えている。
でも甘え方のわからない坊やはその愛情の深さをおもちゃを買ってもらうということで感じていたんだろう。

小さい頃は他人が持っているものを欲しがることがよくある。
「○○君は買ってもらったのに、なんでうちは買ってもらえないん?」という質問は僕自身100回以上言ったと思う。

おもちゃをたくさん買ってもらうと愛されてる気持ちになるものなんだなーと思った。
お金持ちの人から、高い時計を買ってもらうのと、お金のない人がすき焼きをごちそうしてくれるのでは全く意味合いが違うものだと改めて思った。

愛情を与えることのできる人は天使で、愛情を奪うだけの人は悪魔なのかもしれない。
だとすれば小さい頃の僕は、僕の親にとっての悪魔でしかなかったね。

少し心が痛みながら実家の最寄り駅についた。
近くの屋台でたこ焼きを買って親にこれからタクシーで向かうことを伝えた。

買ったたこ焼きを実家の母に食べなよって言ったらいらんっていわれた。
買いすぎたたこ焼きを食べながら一人で夜中にまた考えた。
そしたらいつの間にか眠っていた。

翌日、おじいちゃん家に挨拶にいくので準備をしていた。
そしたらテーブルの上におじいちゃんとおばあちゃんにあげるお小遣いの封筒が置かれていた。
妹が用意したその封筒にはお金が入っていて、妹が結構な金額を入れていた。

その差出人のところに妹が僕の名前も入れていた。
妹も大人になったなーって思ってまた支度に戻ったら、そのままお金をいくらか妹に払うのを忘れてた。妹はおばあちゃんににこにこしながら「うちら兄妹から」って言って渡していた。

昔の妹なら鬼の形相で請求してきたのに、いつの間にこんな気の利くことができるようになったんだろう。
妹は彼氏がいて、なかなか結婚をうちの両親に認めてもらえないらしい。
聞けば母から200万貯金するまでゆるさないと言われたらしい。
自分のほしい物も我慢して貯金している妹は立派でかわいい。

そこで僕にいいアイデアが浮かんだ。

この少し前に母へのクリスマスプレゼントで妹に立て替えてもらっていて、実家に帰ったときに支払う約束になっていた。
とりあえず、このお小遣いもプレゼントの代金も試しにばっくれて見ようと思った。

それからも妹は1銭も請求してこないし、調子に乗ってコンビニでジュースを買ってきてとパシらせてみた。それでも妹は文句ひとつ言わずに買ってくる。

妹と話してみると「家の両親に結婚を認めてもらう為に、何でも率先してやってんねん。」と言っていた。通帳を見せてもらうともうすぐ200万貯まるところだった。
その夜も妹は父に結婚したい人がいると話していた。
結局話しは折り合わず妹は怒って自室に引きこもっていた。
妹の部屋に入って、どうすれば結婚を認めてもらえるかを二人で話し合った。
そしたら妹が泣き出した。

ここは兄として何かできることはないかと思い、父に「妹の結婚について反対する意味を教えてほしい。」と言った。
普段より口数の少ない父は端的にどうだとかああだとか言っていたが、結局理由を聞いたら父の心の準備がまだできないとのこと。おそらく来年なら大丈夫とも言っていた。
なので父に、妹が婚期を逃して30歳になっても40歳になっても独身だったら、責任とって十分な遺産を残すようにお願いしといた。
父は黙っていたけど、それだけはきついと思ったのか、今年中に結婚を認めれるように心の準備に励むと言っていた。そして妹と前向きに話し合いをするとも。

そのことを妹に伝えたら喜んでいた。母も喜んでいた。
すがすがしい気持ちでまた東京に行こうとした玄関先のギリギリのところで妹に「ちゃー坊、4万円。」と言われた。

僕が母を思い、母が父を思うように、父は妹を思い、妹は彼氏を思う。
こうして無償の愛は増え続け、永遠に安堵を得られる。

新大阪で降りたうるさい子供の親も、その子供の将来も、いつか愛に気づいて大人になっていき、子供に愛を与え、子供の愛する人を愛するのが「世界」というのだろうか。
おもちゃやお金での愛の表現はむずかしい。それは解釈の違いによるものだから誤解も多い。
けれど愛する人に真実を伝え、ぶつかって、消滅して、またくっつく。

何かより一層小さいころの愛情をもう一度感じることが出来た大阪でした。





先日、ツタヤが半額だったので、どうでもいいようなタイトルの映画を借りてみようと思った。
そしたら目に止まったのが「酔いどれ詩人になるまえに」といういかにも女子に嫌われそうなタイトルの映画を発見した。


〈 酔いどれ詩人になるまえに 〉


ようするに、おっさんがバーで常にお酒を飲んでいて、良い感じに酔っぱらいつつも独特な世界観を剥き出しにする詩人の話なんだろうと。
でも、そんなのを映画にするってことは大抵「後の~」系だと思ったので、家に帰ってこの映画について少し調べてみた。
するとやっぱり有名な詩人であり、彼の自伝的小説を映画化したものだったようだ。



$アイシャブログ彼はカルト的人気を誇るアメリカの作家チャールズ・ブコウスキーという人物でした。
1920年、ドイツ人の母、カタリーナ・フェットとポーランド系アメリカ人の軍人の父、ヘンリー・チャールズ・ブコウスキー・シニアのあいだに、ドイツのアンデルナハで生まれたおっさんです。

ショーン・ペン、ボノ等数多くのアーティストに計り知れない影響を与えたらしいです。
映画の内容はまったくの想像通りで、アル中のおっさんが女子とセクシーなことをして過ごしつつ、毎日転々と旅をしながら暮らしています。

だけどどこか孤独で、何にも代えられない時間を過ごしているようにも思いました。

その風貌は僕の友達にそっくりで、まるで友達をそのまま映画化したような印象を受けました。


町でいちばんの美女 (新潮文庫)/チャールズ ブコウスキー

¥700
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興味のある人は一度映画とか本を見てみてください。
彼のような詩の世界なら僕はドアーズのジムモリスンさんもお薦めします。



ジム・モリスン詩集―「神」「新しい創造物」/ジム モリスン

¥2,520
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現在、彼の在籍していたバンド「ドアーズ」の映画も上映中です。

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ドアーズ/まぼろしの世界 [When You're Strange]

実はこのドアーズというバンドは僕のとても大好きなバンドのひとつなのです。
ワイルド中のワイルド。まるで依存しちゃってます。

16歳の頃に友達の家でレコードを聴かせてもらったことがきっかけでした。
当時、僕は放課後に好きな女子を自転車で追いかけるのが趣味だったのですが、友達曰くジムも好きな女子をいつも木陰から見つめていたとのことです。

それからというものドアーズのアルバムを聴きまくり、若くしてカルト的でサイケデリックな世界を妄想しだすのです。彼は詩人です。もちろんミュージシャンでもあるのですが、その詩の世界は安易に人が踏み込むことなどできない強烈な世界でした。

後、詩人といえば絶対にはずせない人「ヘッセ」のおっさん。
この方、東京に出てきた頃にこの人の本をひたすら読み続けました。


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1877年7月2日 - 1962年8月9日)は、ドイツの作家らしいです。
主に詩と小説によって知られる20世紀前半のドイツ文学を代表する文学者らしいです。

風景や蝶々などの水彩画もよくし、南ドイツの風物のなかでの穏やかな人間の生き方を画いた作品群の他に、ヘッセの絵を添えた詩文集は、今でも人気があるらしい。
1946年に『ガラス玉演戯』などの作品でノーベル文学賞を受賞したらしいです。



知と愛 (新潮文庫)/ヘッセ

¥660
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時間を有意義に過ごす為にはやはり読書や映画かもしれませんね。

後、生肉を食べ続けるとワイルドになって脳が野性的になるらしいですよ。
生肉食べてウイスキーを飲みながら、トムウェイツのレコードを聴き、ジムさんの本を読むのはワイルドになれるのでとてもおすすめですね。

リンゴ。。

生まれて初めてスーパーでリンゴを買った。

なんだろうこの切ない気持ちは。
たかがリンゴを買っただけなのに、リンゴを買ったということが頭から離れない。



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とりあえず、家に帰ってからキッチンで皮を剥いてリンゴを食べてみた。



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皮を剥いてリンゴを食べたけど、やっぱりリンゴの味がした。
リンゴを食べながら、リンゴと僕について考えた。

小さい頃に食べたリンゴ。
知り合いの家でたくさんとれたからといって出されたリンゴ。
熱を出した時にリンゴを擦って食べた味。
なんちゃってリンゴダイエットのリンゴ。
今日はデザートになぜか出てきたリンゴ。
友達が剥いた気の進まない感じのリンゴ。


そして自分で買ってきて剥いたリンゴ。

今日多分俺、レベルあがったっぽい。。