「魔法使い 木村多鶴子 9」
息子の「たかし」が、
オカマの魔法使い増谷健蔵の店
「マジカル珍棒」に入って行ったんです!
木村多鶴子。 年は58歳。 大阪は門真在住。
私はたかしの母であり、そして、「魔法使い」ですねん。
えっと、確かこのビルの階段やったな・・・
へ?
隣のビルの1階にスギ薬局あるやないのっ・・・て、あ!
キッチンペーパー138円やて!ユタカより20円安いやないのっ!
なに?店頭お値打ち品てかいな・・・
あーん、多鶴子ショック、ショック!
・・・・は!こんなん言うてる場合ちゃうわ。
キッチンペーパーよりたかしや、今はたかしが最優先と!
この階段やな・・・あ、書いてあるわ・・・
「マジカル珍棒」はB1て。
ぬき足、さし足、しのび足と・・・音をたてたらあきません。
はいっ、今日から、我が社は、K・S・Dっ!
っと・・・あった、あった・・・ここやわ!
看板出てるわ・・・ていうか準備中やないの・・・
地下1階には、1店舗しかなく、階段を下りて
すぐ正面が「マジカル珍棒」なのであった。
うわっ、趣味の悪い扉やないの・・・
「マジカル珍棒」の重厚感のあるドア全体には、
複数の「男性」の全裸の彫刻が施されていた。
えげつない趣味しとるわ、増谷のアホたれ・・・
あ・・・なんか声がする・・・
店の外には、誰もおらんな・・・
しゃーない!たかしの為に、この変ちくりんなドアに
耳当てて、中の会話聞いてやるっ!
・・・・・・・・・
たかし 「オッ・・・オーナー無理ですわ」
増谷 「フフフ・・・入りますよ」
たかし 「いや、大きすぎますわ・・・それはちょっと無理です」
増谷 「木村君、大丈夫。いつもこれぐらいは入れてるから」
たかし 「け、経験豊富ってゆうやつですね」
!? たかし・・・たかしちゃん・・・
な、中で何やってるの・・・・?
たかし 「うわ!は・・・入る・・・入る・・・すごいっ!」
増谷 「ね・・・入ったでしょ」
・・・・な、な、な、なんちゅうこっちゃ!
たかし!!家ん中でエロビデオ
見るならなんぼ見てもかまへんっ!
せやけど、こんなお天道さんの見てはるような時間に
ゴム持って増谷の店で何さらしとるっ!
あんたに、そんな趣味あったとはお母ちゃん悲しいっ!
そして増谷っ!
こないだお灸を据えたったとこやのに、懲りんやっちゃ!
しかもよりによって私の大事な息子「たかし」に・・・
おのれ何しよるんじゃ!
怒りに震える多鶴子っ!魔法オーラーも全開っ!いつでも
フルパワーで魔法発動できる状態にっ!!
たかしを助けなあかんっ!
こんなこと、仕事中にしてたらあかんっ!
多鶴子は、「マジカル珍棒」のドアのノブを
グッと握って回そうとした。
しかしっ!
くっ!鍵かかってるやないのっ!開かへんっ!!
ていうか、なんちゅう細いドアノブや!
・・・へ?
こ・・・この・・・ドアノブっ!
ちんちんの形そのものやないのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!
成人男性の全裸彫刻が施された「マジカル珍棒」のドア・・
やはりオカマの遊び心なのか・・・ドアノブのところが
ちょうど裸の男のちん○部分がくるようになっており、
特注のステンレス製リアルなちんちんノブになっていたのだ。
そのノブを回そうと、思いっきり握りしめた根が純情な多鶴子。
ショックと恥ずかしさで、一気にオーラが広がり、自動的に
「開ける」魔法が発動してしまった!
爆発したかのようなものすごい勢いで、
ドアが外れ、ふき飛んだ!
ドカンというすごい音がして、
中にいる増谷が「ぎゃあああ」と大声で叫んだ。
今までドアがあった場所からシュ~と煙が出ている。
そして口を大きく開け、目を見開き、
驚愕の表情で見つめ合う多鶴子と増谷健蔵。
「た・・・多鶴子・・・先輩?」
多鶴子も呪文を唱えたわけでもないのに、
ドアが外れ飛んだので
びっくりして固まってしまっていた。
が、すぐ我に返り・・・
「増谷っ!おのれ、私の息子に何しよったんじゃ!」 と怒鳴った!
「え?な・・・何・・も・・してないわ・・」
「嘘かませ、この土手なまず!入るとか入らへんとか、今
やっとったやないけ!」
増谷は、な・・・何もしてませんという表情で少し考えた・・・
そして、ハッと気付いた。
「ちがいます・・・ダ・・・ダンボールに荷物を詰めてたんです」
「はぁ?」
「き・・木村君は、うちの店に「おつまみ昆布コブ平ちゃん」
っていう商品を納品してくれてるんです。・・・・
で、今度うちの店オープンキャンペーンやるんですけれど、
たまたま木村君が店に営業に来てくれたんで、
オープングッズの整理を手伝ってもらったんです・・・
それで、たくさんあるグッズを段ボールに
結構無理矢理入れてたんで・・・そう聞こえたのだと思います。
あっ、もちろんお手伝いはご本人のご厚意で」
「ほ・・・ほな、ゴム買ってたんは、何なんやっ」
「え?なんでそのことを・・・
そ、それは・・・
キャ・・・キャンペーンで来店していただいた
お客様一人ひとりにに冗談で配る予定だったんですけれど・・・
私、一応・・・見かけが女だから買いにくいのよ~って
き、木村君にこないだ話したら
こ、これもご厚意で買ってきてくれたんです~」
増谷は、驚きと多鶴子に対する畏れでもう、泣いていた。
・・・・多鶴子は、段々恥ずかしくなってきた・・・
息子を思う気持ちから取った行動とはいえ、
全て自分の勘違いが招いた騒動だったからだ。
「ま、増谷・・・そ、それがホンマやったら、え・・・
えらい騒ぎ起こしてしもたなぁ・・・どないしょ
・・・・・ごめんなさい。
たかしのお得意さんやったんやね・・・」
「い・・・いいんです、こんなのすぐ修理できますから・・・、
でも、そ、それよりさっきから木村君がいないんですけれど」
ほんまや・・・たかしがいない。どこ行ったんや・・・
あ!あああああああ!たかしちゃんドアの下敷きになってる!
しかも、白目剥いて気絶してるやないの!
って、きゃああああああああああああああ!
ドアノブのちん○が・・・た、た、たかしの尻穴に刺さってる!
たかしは・・・
丁度段ボール箱を運ぼうと、かかんだ瞬間ドアがふき飛んだため、
後ろから「いく」形でドアノブにほられたのであった・・・
結局たかしの尻チェリーを奪ったのは多鶴子だったのだ・・・
結局、医療魔法が得意な増谷に裂けたとこ治してもろて、
ドアは自分で直し、たかしが意識取り戻したら
お願いしますと頼んで店を出た多鶴子・・・
謝りまくりで
増谷にはひとつ、ふたつ借りが出来てもた。
はぁ、しもた、しもた・・・でもしゃぁないやんねぇ。
誰でも親やったら心配やもの、息子のこと・・・
は、そやスギ薬局行っとこっと♪
「ママ、ママ!また屁こきのおばちゃんや!」
お母さんの自転車の後ろに乗せられて、ユタカの前で
屁かました男の子が多鶴子の横を通って行った・・・
いや、またあの子やわ・・・おもろい子やな。
今度ほんまもんのすっぱい屁かましたるさかい、待っときや~。
私は木村多鶴子です。 58歳。 大阪は門真在住。
人騒がせやけど、子供を愛してる魔法使いです。
まったねぇ♪