先日(7月26日)、「六甲山イワクラツアー~瀬織津姫を訪ねて~」と題して案内しました。
このテーマで、イワクラを案内するのは2回目です。
今回は、「古事記のものがたり」で有名な宮崎みどりさん、小林晴明さんを中心にして、総勢16名の方に参加していただいてのツアーでした。

「古事記のものがたり」のホームページ

映画その時の様子は、こちら【YouTube映像】


ツアー内容は、以下のとおりです。
1.巨石交流会のイワクラ(次々と新発見のある非公開イワクラ)
1つ目のイワクラは、六甲山巨石交流会が管理しているイワクラの見学です。


【巨石交流会のイワクラの前で自己紹介】


【巨石交流会のイワクラについて、真剣に議論中】


【巨石交流会のイワクラ見学中】

この会を主催しておられる坂田登氏は、2009年に有刺鉄線が食い込むイワクラに出会ってから何とかしたいと思っていたところ、運命的に土地の所有者と知り会い、2011年から、掃除をしながら調査を始められました。
石が積み上げられたピラミッド、扇状に組まれた岩、岩門、階段状の岩など、不思議な石組みが次々と見つかっています。
掃除という表現を使っていますが、実質は発掘や木々の伐採です。非常に地道で根気の必要な活動で、イワクラに向き合う真摯な姿勢だと私は思います。
なお、このイワクラは、私(企業)有地内にあるため、場所は秘密となっており、非公開です。

六甲山巨石交流会のホームページ

ここで、みなさん、はしゃぎすぎて、大幅に時間オーバー!!
大急ぎで、次の場所へ移動しました。

2.六甲比命神社周辺のイワクラ群(新発見の天照のイワクラを含む)
六甲比命神社については、大江幸久氏がホツマツタエを紐解いて瀬織津姫を祀っていると主張されています。この六甲比命神社を参拝しました。
ホツマツタヱでは、瀬織津姫は、サクナダリ・セオリツ姫ホノコとして登場し、天照大神が姫の前に立たれて正室として迎え入れたことにより、天下る日前向津姫(アマサガルヒノマエニムカヒツヒメ)と呼ばれました。つまりムカツ姫です。
また、六甲山の古名もムカツ山であり、瀬織津姫の山であることを意味しています。
詳しいことは、この説を提唱されている大江幸久氏のブログ「八上 白兎神社Ⅱと全国神話伝承」を見てください。

さらに、瀬織津姫の御陵といわれる六甲比命大善神のイワクラ、法道仙人由来の仰臥岩、雲ヶ岩、心経岩を見ていただきました。
そして私が一番紹介したかったのが、2013年に大江幸久氏によって発見された天照大神のイワクラです。
小さな石が芸術的に組上げられ、縄文土偶に似たセンスで何かを表そうとした意図を感じるイワクラです。ひと目で人工物であることがわかるイワクラでもあります。


【天照大神のイワクラ 明らかに人工的に組まれています】

やっと昼食ですラーメン
六甲カントリーハウスに団体割引で入場し、レストランで食事をしました。

3.天穂日命の磐座
六甲比命(瀬織津姫)を見守るように、その真東に鎮座する天穂日命の磐座とストーンサークルを見学しました。丸いなだらかな曲線で造形された、優しさを感じる磐座です。
ホツマツタエによれば、天穂日命は瀬織津姫の養子です。

ここで、なぜかストーンサークル上に立ってUFOを呼ぶポーズをしています。みなさん、ノリのいいこと音譜


【ストーンサークルでUFOを呼ぶ?】

時間がないので、六甲山神社をとばそうとしたら、みなさんから大反対。その圧力に負けて、大急ぎで六甲山神社に向いましたあせる

4.六甲山神社とその磐座
六甲山神社には菊理媛命が祀られていますが、かつては、瀬織津姫を祀っていた可能性があります。ここでは、あまり知られていない六甲山神社の御神体のイワクラを見てもらいました。

次に、六甲山を下山して、ピラミッドといわれる甲山に向いました。

5.甲山神呪寺と八十八カ所巡り(新発見の虹の磐戸を含む)
この甲山の南には、四国八十八カ所の写し霊場がありますが、これらのほとんどはイワクラの上に仏像が置かれたものです。
最も大きなイワクラである50番の霊場を見てもらいました。巨大な岩屋で奥に岩がはめてあります。

その後、六甲山巨石交流会が、つい最近の2014年2月に発見したイワクラを見ていただきました。
発見時の巨石交流会の活動には、私も参加していました。最初は、木々が生い茂ってジャングルのようになっている中に岩が顔を出している状態でした。これはイワクラではないかと考えて、木々の伐採を始めたのです。何回かの伐採作業を行うにつれて、人一人が通れる岩門や、その下に並ぶ四つの岩組が現れました。
このイワクラについて記載された文献を見たことがなかったので、発見者の特権として、この岩門を「虹の磐戸」と名付けました。
このあたりには、まだまだ隠れたイワクラがありそうで、調査は始まったばかりです。

6.九想の滝
神呪寺を開いた真名井御前(如意尼)や空海がこの滝で修業されたといわれています。巨石が複雑に組み合わされておりイワクラと考えられます。
我々を待っていたかのように、大きな和蝋燭が灯っていて、とても幻想的でした目


【九想の滝】

7.広田神社
最後に、広田神社に参拝しました。撞賢木厳之御魂天疎向津媛命(ツキサカキイツノミタマアマサカルムカツヒメノミコト)を御祭神とする神社です。この御祭神を天照大神の荒御魂と説明していますが、戦前の広田神社の由緒書きでは、瀬織津姫が主祭神でした。

8.Neu Cafe(ノイ・カフェ)で懇親会
最後は、皆でケーキを食べながら懇親会を行ないましたコーヒー
とても楽しい時間を過ごさせていただきました。

猛暑の中の強行軍、みなさんお疲れ様でした合格



【今回のツアー説明書の表紙 瑠璃さんが描かれた瀬織津姫をお借りしました】
瑠璃さんのブログ


イワクラを巡ってホームページに書いています

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