暴力団組員らの数が減り続け、2万400人と過去最少を更新した一方で、闇バイトなどで集まる犯罪グループ「トクリュウ」は1万人を超え、治安上の新たな脅威となっていることが警察庁のまとめで分かりました。また、大麻の検挙人数が6482人で初めて覚醒剤を超え、過去最多でした。自由奔放に甘やかされて、正しく愛を持って育てられなかった若者たちが、精神的幼児のまま安易に犯罪に手を染めています。

 

苦しみに遭った人だけが他の人の苦しみを理解することができる

 

両親と早く死別し、兄の手によって育てられた少年がいました。ところが、兄の生活はとても苦しかったので、弟の面倒を見なければならないことを恨み、弟を憎みました。
その後、 彼は結婚して7人の子どもを与えられたのですが、ある日、海外での演奏旅行から帰って来ると、妻が亡くなっていて、自分がいない間にすでに葬式が終えられていたのです。彼は再婚してまた子どもを与えられたのですが、その半分は死んでしまい、残された子どもの中には知的障害者もいました。彼は年老いてから視力を失い、その上、脳内出血によって半身不随になってしまいました。彼は家庭の状況が最悪の中で、さらに二人目の妻もまた死にました。しかし、彼は度重なる苦しみの中で人生を深く知るようになりました。自分自身が体験した痛みと苦しみによって、数多くの人々の痛みを慰めることのできる音楽を作れたのです。彼はヨハン・ゼバスティアン・バッハです!

 

Ⅱコリ1:4 神は、どのような苦しみのときにも、私たちを慰めてくださいます。こうして、私たちも、自分自身が神から受ける慰めによって、どのような苦しみの中にいる人をも慰めることができるのです。1:5 それは、私たちにキリストの苦難があふれているように、慰めもまたキリストによってあふれているからです。1:6 もし私たちが苦しみに会うなら、それはあなたがたの慰めと救いのためです。もし私たちが慰めを受けるなら、それもあなたがたの慰めのためで、その慰めは、私たちが受けている苦難と同じ苦難に耐え抜く力をあなたがたに与えるのです。


バッハは、宗教改革者マルティン・ルターを敬い、深い信仰を持って作曲すればいつも「ただ神様の栄光のために」(Soli Deo Gloria)と書きました。
オルガン曲には「イエス様の御名で」(In the name of Jesus)と必ず書きました。

バッハは苦しみの中で、全ての人の痛みを慰め、神様に栄光をお返しする美しい音楽を多く作曲しました。バッハは声楽から器楽までオペラを除いた主要なジャンルに1000以上の曲を残しました。また、敬虔なプロテスタントでもあり、教会カンタータなどの宗教曲を多く書きました。
ベートーベンは「バッハとは小川ではなく大海である」と評し、作家ゲーテは「バッハの音楽は天地創造の直前に行われた神自身との対話のようだ」と評しました。
 

「今の時のいろいろの苦しみは、将来私たちに啓示されようとしている栄光に比べれば、取るに足りないものと私は考えます。」(ローマ8:18)

「今の時の軽い患難は、私たちのうちに働いて、測り知れない、重い永遠の栄光をもたらすからです。」(第二コリント4:17)