祈りと愛の忍耐で信じ続ける
20世紀初め、ボストン郊外に重度の精神障害を対象とした施設があり、患者にリトル・アーニーという女の子がいました。
彼女は誰に対しても全く反応せず、職員は彼女を助けようとしましたが、成功しません。
ついに彼女は施設の地下独房に監禁され、見放されました。
しかし、ここで働いていた一人のクリスチャン女性は思いました。
「愛を注ぎ続けるなら、この子はきっと変わる」
彼女は毎日、昼の時間をアーニーの部屋の前で過ごすことに決め、アーニーのために聖書を読み、彼女が口を開くように祈り続けました。何ヶ月もアーニーは無反応で愛してることを知ってもらおうと、お菓子を持っていきましたが、一度も受け取ってもらえません。
しかし、聖霊の風がやがて吹くと信じて祈り2年間。
アーニーは施設を出て、普通の生活をすることができると診断されました。
しかし、彼女はそこを出ないと言います。
なぜなら、自分のために愛を捧げ続け、時間を捧げ、労してくれたクリスチャン女性に心から感謝し、自分も彼女のように弱く傷ついた人のために人生を捧げたかったからです。
名も無いクリスチャン女性の愛で癒されて救われたリトル・アーニーの別名はアン・サリバンです。
約50年後、ヘレンケラーの栄誉をたたえる式典で新聞記者から
「目も見えず、耳も聞こえないハンディキャップを乗り越えた秘訣は何でしたか」と聞かれたヘレンケラーは答えました。
「アン・サリバン先生のおかげです」と。ヘレンケラーという目が見えず、耳も聞こえず、暴れまわったり、叫び続けたりする少女をあきらめずに愛し続け、その可能性を信じたアン・サリバン先生も過去に名も無いクリスチャン女性によって救われ、やがて教師となってヘレンケラーという奇跡の人、クリスチャンを生み出したのです。
ヘレンケラーによって、世界の人々が光を見出し、大きな励ましを得ました。
愛は連動して愛を呼ぶのです。
代々引き継がれる無形財産の愛が注がれたら、愛を生み出すのです。