口で告白する法則

 

イエスは言われた、「神を信じなさい。よく聞いておくがよい。だれでもこの山に、『動き出して海に入れ』と言い、その言ったことは必ず成ると、心に疑わないで信じるなら、そのとおりに成るであろう」(マルコ11章22、23節)

・「静まれ!」とイエスが命じると、嵐は静まりました。(マタイ8章26節)
・悪霊に「出て行け!」と言うと、悪霊は出て行きました。(マルコ1章25節)
・死んで墓に葬られ4日もたっているラザロに、「ラザロよ、出てきなさい!」と大声で叫ぶと、ラザロは生き返って墓から出てきました。(ヨハネ11章43節)
・実が成っていないイチヂクの木に向かって、「今から後いつまでも、おまえには実がならないように!」と言うと、そのイチヂクの木は枯れました。(マタイ21章19節)
・ペテロがガリラヤ湖の水の上を歩きたいと言ったとき、イエスが「来なさい」と言うと、ペテロは水の上を歩くことができました。(マタイ14章29節)

 

ナイジェリアの牧師で著名なテレビ伝道者でもあるセグン・オシナガ博士(アフリカ・ハーベスト・ミニストリーズ)の話。

ご主人に先立たれたケニアのある未亡人Aさんは、広い土地を相続しました。
ところが、その土地の大半は小高い山によって占められていて、放牧にも耕作にも適しません。
Aさんは次第に経済的に困ってきました。
「この山さえなければ、穀物を植えたり、羊を飼ったりできるのに!」
いつもこう思っていました。
Aさんは、あるとき、新約聖書のマルコの福音書11章23、24節を読んで、非常に心を打たれました。
「これはすごい! うちの山に向かって『平らになれ!』と言って、心に疑わないで信じるなら、そうなるのだ!」
ちょうどその頃、近くの教会でアメリカ人の宣教師が集会を開いていました。
Aさんはさっそく宣教師をたずねて質問しました。

Aさん「マルコの福音書11章23、24節は、イエス・キリストが語られたことばですか?」
宣教師「もちろん、そうですよ!」
Aさん「それでは、ここで語られていることは本当のことですか?」
宣教師「もちろん、本当のことです!」
Aさん「それでは、うちの土地にある山に向かって『平らになれ!』と言えば、そうなるのですね?」
宣教師「とんでもないです。あなたはなにを言っているんですか! そんなばかなことがあるはずがないでしょう。イエス・キリストはここで、『本物の山』について語られたのではなく、比喩として、『問題の山』について語られたのですよ!」
Aさんは最後にこう聞きました。
「でも、この聖句は本当にイエスさまが語られたのですよね?」。
宣教師は、「そうです。本当にイエスさまが語られたことばです」と答えました。
Aさんは家に帰るやいなや、その日から毎日山に向かって「主イエスの御名によって命じる。目の前にある山よ、平らになれ!」と叫んで命令しました。
1週間たち、10日たちましたが、何事も起こりません。
Aさんは聖書のことばを信じて、毎日命じつづけました。
1カ月たち、2カ月が過ぎました。
しかし、山はびくともしません。
それでもあきらめずに、毎日命じつづけました。
3カ月たちました。何の変化もありません。
そしてついに、4カ月たちました。
Aさんが山に命じ始めて、ちょうど4カ月が過ぎたときのことです。
誰かがAさんの家を訪ねてきました。その人はケニア政府の建設省の役人でした。
彼はこう言いました。
「ケニアの道路建設のために大量のアスファルトの原料が必要です。ナイロビ大学に調査をさせたところ、お宅の山は、アスファルトを作るためのコールタールの原料のかたまりだとわかりました。そこで政府としては、ぜひお宅の山を全部買い上げたいのです!」
「神さまがついに、私の祈りを聞いてくださったんだ!」
こう確信したAさんは、大喜びで買い取り値段を聞きました。
政府の役人は、「100万ドルではどうか?」と言います。
「とんでもない、そんな安い値段では売れません!」とAさんは売却を拒絶。

 「それでは、200万ドルではどうか?」
「いやだめです!」と交渉して、ついに400万(米)ドルで売却が決まったそうです。
ケニアの貨幣価値から考えると、この金額はぼう大なものです。
あっという間に、山は崩されて平地になりました。

これは、聖書のことばを、心に疑わないですなおに信じて実行した結果です。
アメリカ人宣教師は、聖書のことばを頭だけで信じていました。
でも、Aさんはそれを心から信じたのです。
万物の創造者、所有者である全能の神は、Aさんの純粋な信仰(神のことばへの単純な信頼)を喜ばれて、山を平らにしただけでなく、豊かな報償金までくださったのです。
イエス・キリストは言われました。
「天地は滅びるであろう。しかしわたしのことばは滅びることはない」(マタイ24章35節)。