カリフォルニア大学バークレー校で神経科学者ジャック・ギャラント教授を中心とした研究者たちは、被験者たちに動画を見せ、その時に脳の視覚皮質を流れる血流を読み取って、脳内映像を見事に再現させました。この脳内映像を読み取る技術は、被験者がすでに見たものを再現するというもので、これを使って、夢や記憶が映像として見られるようになるのも時間の問題。いや、すでに非公開に完成済みかもしれない。というのは、メーソンは自分たちが隠し持つ先端技術や計画を小出しに事前告知するからである。以前、日本テレビ系列の『悪夢ちゃん』というテレビドラマでは、予知夢を題材にしていましたが、その中に過去の夢を映像化して再現する機械が出てきます。この時代に未公開の先端技術の一つとして実は本当のことかもしれない。脳の血流の読み取りから夢を再現できるなら、逆に電磁波で意図した映像を脳内の視覚野に脳内送信すれば、将来はあらかじめプログラミングした希望通りの夢も見られるかも。あるいは過去の記憶さえ置き換えられる?夢や記憶を買う?そんな宣伝の映画がある。最近のリメイク版と2度も映画になったメーソン映画『トータル・リコール』では、近未来では、記憶や夢を買うために人工記憶センター「リコール」社に主人公が出向いています。怖い領域です。

 

聖書の示す夢の力について学びましょう。

ヨセフは17歳のとき夢を見ました。その夢は真に神様からの将来起こりうる出来事の預言でした。太陽月星のような両親と兄弟たちが自分を伏し拝むほどヨセフは栄えに満ちた偉大な王権ある人物になるという啓示です。この預言的な夢のゆえにも兄弟たちに憎まれたヨセフはエジプトに奴隷として売り飛ばされ厳しい試練を受けましたが、30歳のときかつての夢が現実化しました。そのきっかけとなった出来事も神様から与えられた夢を解き明かす特別な能力でした。獄中にいたヨセフが他の囚人二人の夢の意味を解き明かしたことが、やがて神様の時満ちて、エジプトのパロ王の耳に入り、夢に悩まされていたパロ王の前に立たされることとなりました。ヨセフはパロ王の夢の意味である今からおとずれる7年間の大豊作とその後の7年間の大飢饉を預言的に解き明かし、その解き明かしが良かったことにヨセフは認められて、公の前で祝福を受けてパロ王のかたわらに立つ王の全権を託された国務総理にまで高められました。一般的に夢とは、ぼんやりした霧のような現実とは異なる仮想の世界ですが、時にこのような神様から啓示された預言的な夢もありえ、その場合は必ず祝福をもたらすチャンスとなります。夢はすべて神様からの啓示とは限らず預言同様、吟味が必要です。時に悪魔から来る人を恐れさせたり、だましたり、誘惑する性質の悪い悪夢があり、人間自体も霊があるため体の必要や精神的状態などの必要な状況からも夢を見ます。しかし神様の与えてくださった夢には必ず共通の特徴があります。それは必ず神様からの夢は苦難を乗り越える力を与えてくださり、災いを祝福に変えることができ、救いをもたらします。ヨセフはつらいエジプトの13年間もの試練の期間にもすべてを失われても失われない唯一の無形財産、神様からの夢があり、この夢の力に支えられて獄中にまで落とされても罪を遠ざけ、信仰を守り通し、やがて約束された神様の祝福を獲得できました。夢の力は偉大です。最近、私は夢を見ました。私が教会学校の現場で教師たちと子供たちに質問しました。「あなた方は夢をよく見ますか。」それに答えて子供たちが可愛く答え始めました。すると今度は私が言いました。「神様はあなたがたに希望を与えようとして夢を見せてくださるのですよ。」夢から覚めて、なるほどと思いました。

 

人間には未知の秘められた能力がたくさんあります。生き続ける力、自ら癒される力、信じる力…私が発見したのは交通事故に遭うとき、瞬間的にクラッシュしたり車外に放り出されるときでも、迅速冷静に判断して怪我が極力少ないように対応できるようすべてのシーンがスローモーションになって見える世界です。ゆっくりだから実際にはコンマ数秒の世界でも敏速に対応できます。経験者はご存知でしょう。さらに、秘められた神秘としてよそ見して歩きながら電信柱に頭を強打したときなど目をつぶった暗闇の世界の中にもピカピカッと光る電工石化のような火花が飛び散るのが実際に見えます。神様が与えてくださった一つの演出効果でしょうか。さらにまた、人が本当に厳しい人生の試練の只中で自殺するか、生きるかの選択を迫られるほど日々生きることが困難な希望の見えないときに、神様は夢を、しかも希望系の夢を見せて力づけてくださいます。私が新宿のホームレスの人々に伝道して、質問したときに彼らもそれを認めていました。実際の生活が厳しく生きるのがつらいときに限っていい夢を見ると。それは人間が悲しみにつぶされて自害しないように夢を通してでも希望を与えて、生き延びられるように神様はそのような秘められた能力を与えてくださっているのです。夢さえあればどんなに環境が最悪でも耐えて耐え抜いてやがては立ち上がれます。「その後、わたしは、わたしの霊をすべての人に注ぐ。あなたがたの息子や娘は預言し、年寄りは夢を見、若い男は幻を見る。その日、わたしは、しもべにも、はしためにも、わたしの霊を注ぐ。」(ヨエル書2:28、29)

 

今は終わりの時代です。聖霊様がすべての人に注がれるときです。だからこそ今、夢が大切なのです。聖霊様の言語は夢と幻です。聖霊様はあなたに働きかけ、夢と幻を与えて語りかけています。多くの場合はあなたが気付いていないかもしれません。しかし現実です。

「アブラハム・イサク・ヤコブの神である」と父・子・聖霊の神様はモーセに語られましたが、アブラハムは信仰の父として独り子イサクを捧げた父なる神様のモデルであり、イサクは十字架の祭壇に従順に捧げられた神様の独り子イエス様のモデルであり、ヤコブは聖霊様のモデルです。ヤコブは、しばし教会を象徴する横になっていた石の枕を立てあげて、石の柱にして聖霊様の油注ぎを預言する油をそこに注ぐ人でした。そして、ヤコブははしごに天使が上り下りする夢を見る人でもありました。今日、聖霊様はあなたに働きかけて夢で語りかけています。み声に気付いて解き明かしてください。

 

ソロモン王は一千頭の全焼のいけにえを捧げた日の夜、夢で主に出会いました。「あなたに何を与えようか。願え。」ソロモンがその夜願った祈りのリクエストは神の国と神の義を第一に求めた神様の民イスラエルを正しくさばく能力でした。御心にかなった願いをしたソロモンは祝福され、それ以上のすべての必要も添えて与えられましたが、このような栄華を極められたソロモン王の出世のきっかけも夢による神様との対話にありました。

 

ネブカデネザル王は自分が見た夢の意味を解き明かす者が誰もいないことに腹を立て、腹いせにバビロンじゅうの知者をすべて滅ぼし始めました。当然、知者ダニエルにも殺害の手が伸びてきましたが、かれが難を逃れバビロンじゅうの知者を救ったのは、ダニエルの夢を解き明かす力でした。ダニエルは神様の力で王の夢がこれから起こるネブカデネザル王以降の4つの時代に栄える王国についての預言である事を示しましたが、最後の王国は永遠に滅びない王国、イエス・キリストに続く天国の到来の預言でした。

 

新約聖書で最も重要な神様が人となってこの世に生まれて来られたイエス・キリストの聖誕の出来事でも夢は重要な役割を果たしました。当時、結婚前は1年間は婚約者として互いにふれない別々の生活をする花嫁修業の期間でしたが、日に日に婚約者マリヤのお腹は大きくなっていきました。当然、ヨセフは彼女が他の男と姦淫の罪を犯してみごもったものと考え、彼女をさらし者にしかくなかったので、内密に去らせようと決定していました。しかし、主の使いが夢でヨセフに現われて言いました。「ダビデの子ヨセフ。恐れないであなたの妻マリヤを迎えなさい。その胎に宿っているものは聖霊によるのです。マリヤは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださる方です。」ハレルヤ。もしヨセフに夢による啓示がなかったなら、離別された妻マリヤは失望して中絶や、まかり間違えばさらし者となって律法主義者による石打の刑で流産の危険性もあったのです。主は偉大な啓示を些細な夢で与えられます。主は今日も語りかけておられます。神様からの啓示に従って歩めば決して失望や失敗などありえません。私たちの人生はおおよそ決まった本流のような強い運命的な流れがあります。しかし部分的に分かれてはまた合流する支流のように水路を変更することも可能です。それは祈りによって可能なのです。

 

私は日々多くの夢を見ます。教会員の隠された罪や悩みについて見ることもあります。それは聖霊様が私に牧師ゆえ誰にも言わずにその聖徒のために執り成し祈れというサインととらえます。時に将来起こりうる出来事についても事前に夢で示され、後に現実化した預言成就を見ます。この世では予知夢とも言います。