2026年9月12日 観劇
“True Fairy Tale” Perrault班
今回の劇場は・・・
愛知県名古屋市東区
“愛知県芸術劇場小ホール”です。
“本を開く・・・”
“どうせ書き換えるなら、み~んなが幸せになるようにすればいいのにね”
ストーリーの主人公、夢が作家である恵さん(キャストは安藤 渚七氏)と、女優志望である妹の鈴音さん(キャストは愛瀬 なな氏)の台詞で始まる本作。
宮沢 賢治の作品の一つ、銀河鉄道の夜がモチーフになっています。
テーマは本当の幸せとは・・・
ある日、恵さんは銀河鉄道に乗車するという幻想的な体験をする(銀河鉄道内ではジョバンニ)。
そこでクラスメートの天那さん(キャストは風魔氏 銀河鉄道内ではザネリ)に出会い、グリム、シャルル・ペローの童話の世界に誘導される。
みんなの幸せを思う恵さん(ジョバンニ)は、自分が望むように童話のストーリーを書き換えてしまうが、これが大きな混乱を招く。
一方的で独善的な幸福感は、反作用として立ち位置が異なる者に大きな不幸をもたらす。
“本当の悪は人間の心”
本当の幸せとは・・・
“本当の物語をみんなで一緒に考えたい”
最後に現実に世界で恵さんが放った言葉は、人類の命題と言ってもいいほど重い意味を持つ。
一緒に考えたいという言葉通り、本当の幸せの答えは観劇者に委ねられています。
自分の幸せが他者の不幸にならない方がいい。
原作 銀河鉄道の夜でも未完成作品のためなのか、本当の幸せの答えははっきりと明示されておらず、読者に委ねられています。
“ほんとうのさいわいは一体何だろう”(ジョバンニ)
“僕はわからない”(カムパネルラ)
しかしその中で、他者への思いがほんとうの幸せの一つの要素ではないかと推測される記述もあり、“一緒に考えたい”という台詞はその点で意義深い。
本作の所々に挟まれるキャッチーでポップなダンスシーンが、舞台に花を添え広い世界観を感じさせます。
その華やかで楽しげなシーンに浸りつつ、作品のテーマに触れられるのがいい。
銀河鉄道の旅は今も続く。



