MARIA McKEE  「LIFE IS SWEET」   1996
 
 「ほろ苦くもあるけれど人生は甘美なもの。
だから、傷つきながらも生きていかなければならない・・・。
ドラマティックに成長を遂げたマリア・マッキー、
約3年振りのニュー・アルバム。」
 
 
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 ソロ・デビュー時はもっとカントリー・テイストがあったけど、
その後、ニルヴァーナなんかにも触発され、「トンがった音」が
自身の声にあっている、と思い、作風が変化した、とのことです。
 
 それにしてもジャケの不可解なこと...。
上のジャケ写真は4面展開になっていて、それを開くと
総勢40名弱の男女が写ってますが、両端のアジア系の男、
王様のような装束と冠...。
 
 以前のようなカントリー臭やゴスペル臭がまったく無く、
重苦しくも痛々しい感じ、これはこれでいいかも...。
GEORGE WINSTON  「NIGHT DIVIDES THE DAY」 2002
 
 ジョージ・ウィンストンと言えば、あのウィンダム・ヒルの看板であり、
抒情的な美しいピアノを弾くヒト、というイメージなのですが、
本作、実はサブ・タイトルが「THE MUSIC OF THE DOORS」とあり、
文字通り、ドアーズのカヴァー、それもピアノ・ソロなんですよ。
 
 
 
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 ジョージはドアーズのレイ・マンザレクのオルガンに魅了され、
音楽の道を歩むようになったとか。
本作にはそのレイ・マンザレクからの称賛のお言葉も頂戴してるようで。
 
 「ハートに火をつけて」ではギター・ソロをそのまんまピアノで再現してます。
一連のウィンダム・ヒルの作風からはまったく想像できないほど面白い!
ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS
「MOANIN'」
1958
 
 新たに加わったベニー・ゴルスンが音楽監督的な役割を果たします。
 
 
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 タイトル曲の「Moanin'」は、ピアノのボビー・ティモンズの作で、
ゴスペルの コール&レスポンス という手法を用いた
ファンキーな曲です。
「蕎麦屋の出前も口ずさんだ...」と言われるくらい、
日本でも人気の高いナンバーですね。
天才児リー・モーガンも溌剌としてますよ。
 
 世の中には未完の逸材を発掘する能力を持ったヒトがいるようで、
例えば、音楽界ではこのアート・ブレイキーやジョン・メイオール、
マイルス・ディヴィス、
はたまたF-1界のケン・ティレルやフランク・ウィリアムズなど、
若い才能をいち早く見つけ、自身のユニットで教育しちゃう、
言い換えれば、安い賃金(契約金)で多大なる利潤を得ちゃう、
これ、やっぱ才能ですわ。(笑)
JOOLS HOLLAND'S BIG BAND 「RHYTHM & BLUES」  2001
 
 『永遠に輝きつづけるもの・・・
ミュージックそしてサークル・オブ・フレンズ。
元スクイーズのキーボーディストにして稀代のサウンドクリエイター、
ジュールズが超豪華な仲間たちと創りあげた
最高にスタイリッシュなアルバム!!』
 
 
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 邦題は「ジュールズと素晴らしき仲間たち」。
 
 日本では馴染みが薄いですが、英国ではスクイーズ脱退後、
TVやラジオに活躍、本作に集まったミュージシャンの豪華なこと!
スティング、ジョージ・ハリスン、ポール・ウェラー、
ジョー・ストラマー、ドクター・ジョン、ディヴィッド・ギルモア、
マーク・ノップラー、ヴァン・モリスン、ジョン・ケイル、
スティーヴ・ウィンウッド、タジ・マハール、ジャミロクワイ、
エリック・クラプトン...
 
 ディヴィッド・ギルモアのブルーズ・ギターが堪能できる
ミーシャ・パリスの「I Put A Spell On You」、
タジ・マハールの「Outskirts Of Town」などのブルーズ・ナンバーが
ワタシのおすすめでございます。
CLANNAD 「PAST PRESENT」   1982-1989
 
 過去4作からのベスト・セレクション+89年の新録2曲という内容。
 
 
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 過去4作のうち、3作まではゲール語を交えたアイリッシュ風味の作品でしたが、87年の「SIRIUS」というアルバムは、
なんとラス・カンケルがプロデュース。
ラス・カンケルと言えば、アメリカン・ロックのいろんなところで
ドラムを叩いてる売れっ子ドラマー。
アルバム「SIRIUS」では、ラス人脈のJ.D.サウザーや
ブルース・ホーンズビー、スティーヴ・ペリー(ジャーニー)なども
参加してる異色作と言えるでしょう。
 
 そんな「SIRIUS」からのタイトル曲、
クレジット見にゃ、J.D.ってわからんやん...
てか、クレジットにJ.D.と書かれてても、全然わからん!
てな具合にクラナド・サウンドに溶け込んだハーモニーでした。(
笑)
VASHTI BUNYAN  「JUST ANOTHER DIAMOND DAY」  1970
 
 ヴァシュティ・バニヤンの70年リリースの唯一のアルバム、
だと思ったら21世紀に入って2作目がリリースされてました。
これは70年の1stです。
 
 
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 ちょっと牧歌的なフォーク・シンガーという感じですが、
「Iris's Song For Us」でのディヴ・スウォーブリック(フェアポート)の
フィドルとのユニゾンはたまりませんなぁ。
 
 「Diamond Day」に代表されるように、抑揚のない唄い方、
「エモーション」というコトバにはまったく無縁のヴァシュティ、
そこがまたこのヒトの魅力なんだろうね
RICKIE LEE JONES  「POP POP」   1991
 
 『取扱い注意!? このアルバムはリッキーが選んだ
往年のスタンダード・ナンバーのカバー集故、
大人の目の届くところでご利用下さい。』
 
 
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 ジャズのスタンダードやミュージカル・ナンバーに交じって、
ジミヘンの「Up From The Sky」や、
ジェファスン・エアプレインの「Comin' Back To Me」なんかも
唄ってます。この時代、ポップ・シンガーが
結構ジャズ・アルバムなんかを出してました。
リンダ・ロンスタットなんかはその代表例でしょうか。
 
 ドラムレスの編成で、曲によってはチャーリー・ヘイデンがベースを、
ジョー・ヘンダースンがサックスを、
そしてロベン・フォードが全編でガット・ギターを弾いてます。
 
 ワタシ思うに、ロブ・ワッサーマンが彼女の背中を
押したんじゃないかな?ロブの「DUETS」に参加してからは、
一緒にツアーにも出てるようだし。
ボビー・ティモンズのファンキーな「Dat Dere」、
ジョーヘンのテナーも被さり、
あ!この雰囲気、どこかで聴いたことがあるぞ!?
そうです!初期のトム・ウェイツみたいな感じ、好きですわ。
ANGÉLIQUE KIDJO  「OYAYA!」   2003
 
 『カリビアン・テイスト溢れる喜びに満ちたニュー・アルバム。』
 
 
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 彼女のアフリカン・ルーツ3部作とも言われ、
アフリカvsアメリカの「OREMI」、
アフリカvsブラジルの「BLACK IVORY SOUL」、
そしてアフリカvsカリブ海の「OYAYA!」というワケです。
 
 キューバを中心としたカリブ諸国のリズムを取り入れ、
チャチャチャやカリプソ、メレンゲ、サルサなどを消化した作品。
キューバン・ボレロの「N'Yin Wan Nou We」、
邦題は「アイ・ラヴ・ユー」、
「あなたの匂いが大好き...」と唄うこの甘さ、サイコー!
CAETANO VELOSO  「JÓIA」  1975
 
 『美しすぎるメロディが開花。
アコースティックな魅力に満ちた傑作。』
 
 アルバム・タイトルの「JOIA」とは「宝石」という意味で、
カエターノにとって「宝石」である子供が産まれ、
親子3人の裸のスリー・ショットが作風を物語ってます。
 
 
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 アコギ弾き語りの「Help」、どうでしょうか?
この控えめで静謐なビートルズ・カヴァー、
家族が増え、「心技体」がマッチングしつつある頃の
優しさが滲み溢れたアルバムです。
RAUL MIDON 「STATE OF MIND」  2005
 
 盲目のSSWのメジャー・デビュー・アルバムです。
 
 
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 このヒトとリチャード・ボナとのライヴは観たんですが、
素晴らしい!の一言。
このデビュー作にはスティーヴィー・ワンダーがハーモニカで参加した
「Expressions Of Love」(ラウルの楽屋を訪れた憧れのスティーヴィーと
意気投合したらしい)、
ジェイソン・ムラーツとデュエットした「Keep On Hoping」なども含まれており、ラウルの色んなスタイルが楽しめます。
 
 ギターはテクを披露してるワケじゃないんだけど、
コードのカッッティングにキレがあり、聴いてて気持ちがいいですよ。
ハーモニクスも上手く交え、またマウス・トランペットなんかも披露してくれてます。
 
 リチャード・ボナが関わるようになったのは本作以降でしょうか。
とにかく二人のライヴ映像は素晴らしかった!