【近ごろ都に流行るもの】

 リサイクル店というと、ブランド品を現金化したり激安品を求めたりと世知辛いイメージがあるが、“クール”な新業態が支持を広げている。仕掛け人は「スープストックトーキョー」を展開するスマイルズの遠山正道社長(48)だ。

 表参道ヒルズに4月に開店した「パスザバトン」2号店。50坪ほどの売り場に、ゴージャスなドレス、テディベア、古い食器やTシャツ-などなど、いわくありげな品が所狭しと並んでいた。人気デザイナーNIGO(R)さんが私物を出品するコーナーでは、30万円のホワイトゴールドの指輪が並べたそばから売れる盛況。

 個人から預かった不要品にコメントが添えられているのが面白い。たとえば、「このワンピースを着ていった合コンで3回コクられた!」なんて、そんなにゲンの良い服なら買いたくなる!? ホームページをのぞけば、出品者の顔写真やプロフィルを開示。「一人一人のカルチャーや歴史、センスが伝わり、モノにも表情が出てきます」と遠山さん。

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 遠山さんは商社マン時代の平成11年、社内ベンチャーでスープ専門店を展開するスマイルズを創業。後に全株式を取得し独立した。首都圏を中心に51店舗にまで事業を成長させる中、畑違いの分野に進出したきっかけはファッショニスタらしい苦い体験から。

 「服を紙袋2ついっぱいにしてリサイクル店に持ち込んだら、買い取り価格は900円ほど。自分が大事にしていたモノの評価がこんなものか。腑に落ちなかった」

 21年9月、丸の内にパスザバトン1号店を開店。商品は買い取りでなく預かり。価格は出品者自身が決め、売れたら店と折半する。「遠慮して安く付ける人も多いのですが、ヴィンテージ品などは相場も考慮してもらっています」と遠山さん。「ブランドや未使用品という基準だけでなく、個人に愛用された品物の物語に何かを感じてもらいたい」

 手狭な丸の内店では出品者を知人のファッション関係者や文化人に限っていたが、表参道店では誰もが出品できるようにした。

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 さまざまな色柄のティーカップがラスクとセットでパックに入った陳列に「カワイイ!」の歓声。カップは足が付いていたり、鳥や金魚などレトロなデザイン。昭和40年前後、愛知県瀬戸市で輸出用に作られた陶器という。品定め中の女性会社員2人組は「古いカップとラスクの組み合わせが新鮮」「宝探し、ランダム感がいい」。

 1470円のこのセット、丸の内店で半年で3千個以上売れ、表参道店開店後は月700個ペースで売れている。長年倉庫で死蔵していた陶器が思わぬヒット商品に化け、産地のメーカー、瀬戸製型の長江一弥社長(42)は「モノには使われてこそ魂が入る。半世紀近くの時を経て日の目を見ることができてうれしい」。

 企業のデッドストックや廃棄される運命のB級品、余剰素材などもリメークして商品化。人気輸入食料品店「ディーン&デルーカ」のB級品トートバックにししゅうをほどこしたものなど、同価格の正規品よりもオシャレな感じがする。ユナイテッドアローズ、ザ・コンランショップなど多様なコラボが続々と実現している。「エコロジーとかあまり意識はしていないけど、結果的に貢献できたらいいな。企業からの興味やエールを感じます」と遠山さん。

 流行のアイテムが激安…なんて服やモノが寒々しく扱われがちな時代の、アンチテーゼにも思えた。(重松明子)

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 宮崎県で、家畜伝染病の口蹄(こうてい)疫に感染した疑いのある家畜が国内で10年ぶりに確認されてから3週間が過ぎた。発生農場は86カ所に達し、殺処分の対象となる牛や豚の累計頭数は14日時点で8万257頭にも及んでいる。10日に宮崎を訪れた赤松広隆農林水産相は家畜の殺処分に対する補償を国が全額負担すると強調したが、その後も相次ぐ発生に関係者の不安は収まっていない。
 「夢も希望もない。もうわれわれは体力が持ちません」。赤松農水相との会談で農業団体代表は畜産農家の窮状を涙ながらに訴えた。同県の東国原英夫知事も畜産農家の体力が10年前の発生時と比べて低下している現状を繰り返し説明、国に全面的な支援を要請した。
 被害の規模は殺処分が牛35頭にとどまった10年前とは比べものにならない。ここまで被害が拡大した要因の一つとして、県は畜産農家が密集する地域で発生していることを挙げる。県によると、被害が多発する川南町では既に町内の半数以上の豚が殺処分対象となり、牛も半分に迫る。殺処分後の埋却作業は自衛隊の協力を受けるが、全体の約半分しか完了していないのが現状だ。 

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 日本医師会(日医)の政治団体「日本医師連盟」は11日、東京都内で執行委員会を開き、今夏の参院選比例代表で、民主党公認で出馬予定の新人、安藤高夫氏(51)の推薦を決めた。すでに決めていた自民党現職の西島英利氏(62)への推薦は取り消し、支援に格下げした。日医新会長に「親民主派」の原中勝征氏が選出されたことを受け、方針を転換した。自民党の有力支持組織だった日医連の決定は参院選に大きな影響を与えそうだ。

 各都道府県医師連盟からは10日までに安藤、西島両氏のほか、みんなの党現職の清水鴻一郎氏(64)の推薦があった。執行委員会では最終決定を委員長一任とし、原中氏が最終判断を下した。原中氏は執行委員会後の記者会見で「規約上、推薦候補は1人。日医の思いを実現するためには政権政党との関係を考えないといけない」と述べ、安藤氏推薦の理由を説明した。

 安藤氏推薦の決定に民主党の石井一選挙対策委員長は首相官邸で記者団に「政権与党と日医の関係がスムーズでなければ国民の健康は守れない」と歓迎の意向を示した。

 民主党側の狙いは、日医から自民党側に人とカネが流れるルートを遮断すること。当初は両氏とも推薦しないよう原中氏側に求めていた。しかし、両氏とも推薦しない場合、日医連としての存在感が薄れる懸念があった。また、関係者によれば、約20の地方組織が西島氏を推しており、これを撤回すれば組織内にしこりが残るのは必至。このため、地方組織の判断で西島氏の応援も認めることで安藤氏の推薦を確保した格好だ。

 ただ、会見に同席した藤川謙二常任執行委員は「中央の考えも踏まえて活動していただけるようになると思う」と述べ、安藤氏への支持の広がりに期待感を示した。

 これに対し、西島氏は毎日新聞の取材に「全国に支援を呼び掛け、応援してくれる仲間を増やしていきたい」と出馬の意思に変わりないことを強調した。

 事実上、地方組織を奪い合う構図だが、日医の集票力は年々、落ちており、07年には推薦候補が1人でも落選している。ある参院自民党幹部は「相当、厳しくなった」ともらした。【鈴木直】

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