2014年06月_香港旅行記【その42】合興旺茶餐廳 | 香港道楽 弐番館

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永遠のパートナー太之輔との香港旅行が、いつしか太子の両親も一緒の親子旅行に♪いつまでも全員元気で行けるといいナ♥プロフィール画像は太子と太子父のチェックイン風景です

「YHA美荷樓青年旅舍」でお茶でも―というプランが潰えてしまい、さてどうしよう。
「深水埗」にいるわけですから、飲食店なんか選び放題。両親もお疲れの様子なので、早いとこ休ませてあげないと。
すると太子さん。
「あっちによさそうな店があったわ。入っちゃいましょ!」

香港を訪れたら、最低でも一回は見知らぬ茶餐廳に飛び込んでみよう。
数年前から、そう決めています。
でも今回は無理だな。両親を連れているからあまり冒険は出来ないし。
そう思っていたのです。
ところが太子さんってば、ここで敢行するつもりなのかい。
いつもながらチャレンジャーだねぇ

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「こっちよ」
という太子さんに付き従っていくと、なるほど一軒の茶餐廳が。
その名は「合興旺茶餐廳」。
太子さんによりますと、「出入りしているのは男の人ばかりに見えた」とか。太子さんの基準は「オヤジ度が高い=いい店」。
後にOpenRiceで調べたところ、こちらのお店、書き込みの数こそ少ないものの、なかなか良好な評価でした。太子さんの審美眼はたしかのようです。

時刻は12:30。店内は混雑していましたが、隅の四人席がちょうど空いていました。いつもこーいう運だけはあるね。
お父さんとお母さんは「なにか少し食べられればいい」と言いますので、メニューから適当に選んで適当にシェアします。

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例湯(上の写真-左)。
考えてみると、例湯はずいぶん久しぶりかも。
料理を頼むと自動的に付いてくるようです。味は可もなく不可もなく。
そもそも例湯って味をウンヌンするものじゃないしね。

ホットミルクティー(上の写真-右)。
太子さんは何よりカップ&ソーサーがお気に召したようです。
「とってもカワイイ!どこかで売ってないかな。買って帰りたい!」

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楊州炒飯(上の写真-左)。
香港の炒飯って、ホントにハズレがないよなー。値段が安くたって、蝦が入り、叉焼が入り、ハムが入り、レタスが入っているのです。これで何のモンクがありましょうか。

卵サンド(上の写真-右)。
日本のそれとはまったく異なります。表現するなら「スクランブルエッグ・サンド」。味付けは非常に薄く、ホンノリと塩味のみ。
「どうしてこれまで茶餐廳でサンドイッチを頼まなかったんだろ。これからはゼッタイ食べる!」と太子さん。

さてワタクシ太之輔ですが、「せっかくだから、茶餐廳っぽいモノを食べてみよう」と考えました。
そしてメニューの中から「コレ!」と選択したのは麺料理。
自分なりに解読したところでは、「インスタントラーメンに豚肉が乗ったもの」のはず。

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しかして出てきたのが右の写真。
たしかにインスタントラーメン。でも汁なし麺だったか!
麺の上に揚げられた豚肉のスペアリブが乗り、さらにその上から何やらソースがかけられています。
添えられたナイフで、まずはスペアリブを切り取って一口。
おお、けっこーいい!
まるで「美味厨」―とまではさすがに言いませんけれど、意外なほどいい揚がり具合。
かけられたソースの正体は、しばらく味わってようやく分かりました。おそらくドミグラスソースの"つもりソース"。たぶんやっすい材料で作られているのだと思います。やっすい味のドミグラスソース。
絶妙な硬さに茹で上げられたインスタントラーメン、単体でも十分イケそうなスペアリブ、そして奇妙なソース。これらが相まって、中華とも洋食ともつかない、まったくもって不可思議な、しかし決してマズくはない料理がそこには生成されているのでした。
ああ、これぞ茶餐廳の味。
今回の香港旅行において、もっとも太之輔の印象に残った食べ物が、これ。
「あれ、また食べて~」
帰国後も、ときおりそんな衝動に駆られるのです。

(太之輔)