突発小説もどき -A Chird Dream 7-(BlogPet)
数度家の上着を開ける♪
そして背中を発する必要も分かってとは矢筒に取り掛かっておどけた相手ならない、話が子どもの過酷なまでと思えば笑っており、いや、あの日、光属性の耳になかなか警戒を絞り出し、傍からは黒い炎で、冷静に入る。
*このエントリは、ブログペット の「豆柴 」が書きました。
突発小説もどき -A Chird Dream 7-
数年前のあの日、お前が俺に何をしたか覚えているか?
忘れたとは言わせない、今もこの胸には黒い炎が燻り続けている。
俺はお前を赦さない。
この黒い炎で、お前を焼き殺すまで。
俺はお前を赦さない。
この炎が消えるまで、絶対に―――……
-A Chird Dream 7-
「遅っっっそいわね」
苛立ちを隠そうともせずそう言うと、シェザは椅子の上で組んだ足をテーブルの脚に数度打ち付けた。
普段はクール…と言うよりもマイペースな長女だが、空腹になるとさすがに苛立ちの一つや二つは見せるようだ。
「アイツの事や、寄り道でも食ってるんちゃう?」
新聞を読みながらライゼが答える。
実際には新聞を読んでいる訳ではなく、八つ当たりの火が飛んできそうなので怖くてシェザと目を合わせないようにしているのだ。
「やっぱりアイツに買い出しに行かせたのは間違いだったわね、もういいわ私が買ってくる」
そう言うと椅子から腰を上げ、シェザが外出の準備を始めた。
年頃の女ではあるものの、お洒落や化粧にはあまり興味を持たない彼女の準備はとても簡単なものである。
夜の外気から肌を守るための上着を纏い、買い物籠を片手に軽いサイフをその中に入れれば完了だ。
気のせいかその背には矢筒と槍を負っているようにも見える。
買い出しに行くだけなら戦闘とは無縁なはずだが、これはもう冒険者たちの性である。
「留守番頼んだわよライゼ。もし先にシャルワールが帰ってきたら縄で柱に縛っておいて頂戴」
「ああ、分かっ……えぇ!?」
物騒な事をさらりと言い残しシェザが玄関の扉を開ける。
…その時。
「…!」
扉の取っ手を握ろうとした彼女の手がぴくりと止まる。
「………」
「どうしたんや? シェザ」
彼女の行動を始終見ていたライゼが異変に気付く。
「ライゼ、ヘイストを頂戴」
「へ? そんな急がんでも、露店はまだ閉まらんで?」
「いいから早く」
背を向けたままの彼女の表情が険しくなっている事を知りもせず、首を傾げながらライゼが言われた通りにする。
魔法の翼を得たシェザの顔が少しだけ鎮まる。
しかし、それも束の間であった。
靴音を極力押さえ、シェザが床を蹴って後ろに下がる。
何をしているんだろう、ライゼがそう思った刹那、物凄い勢いで買い物籠が飛んできた。
「ぐはっ!!」
矢筒から弓と矢を同時に抜き出し構え、標準は閉じたままの扉に。
ピントを合わせたその間、一秒も満たず。
顔面に買い物籠が直撃し呻くライゼの声と、光属性の魔力を宿した矢が扉を突き抜けその向こうに放たれたのはほぼ同時、いや、シェザの矢の方が早かった。
「なっ、何すんねん、折角の美貌が台無しやんか」
特に痛む鼻先を押さえてライゼが抗議するも、その声はシェザの耳には届いていなかった。
彼女の耳には既に別の音が伝わっている。
矢を放った先にある、明らかにこの家を狙った何者かの気配、それの呻く声が。
素早く弓矢を矢筒に収め、今度は槍を素早く抜き取る。
そのままサプライジングレイドを駆使し扉を突き破った。
流れるような一連の動作をぽかんと見ていたライゼだったが、ようやく事態を把握して慌ててシェザの後に続いた。
そして彼女の元に辿り着いた時にはもう、彼女の目は獲物を捕らえた獣に変貌しており、その手に持つ槍の下には何者かが苦痛な表情を歪ませて組み敷かれていた。
「残念だったわね、家長がいなければ勝てると思った? 甘く見んじゃないわよ」
「うっ…」
圧し掛かる槍にますます重みが掛かり、組み敷かれている者は更に顔を歪ませた。
(怖えぇ…)
一人離れた場所でライゼはそう思った。
冒険者というものは正義の名の下に戦おうとも、国中の人々から名声を得ようとも、負わねばならないものがある。
己の正義を貫く事は、同時に恨みを買う事だ。
戦いにおいて勝利を得る以上、敗北を頂く者がいる。彼らの信念を打ち砕く以上、その連鎖からは逃れられない。
彼女たちもまた例外ではなく、冒険者としての肩書きを負っている以上、その連鎖に付き纏われる事も珍しくはない。
シェザが過敏なまでに牙を向いたのはそのせいであった。
報復の矛先は直に対立した者が必ずしも対象とは限らず、守り(ジェング)がいなくなれば今のようにやって来る。
私が相手なら勝てると思ったのか。相手に弱みと見られているという事が、シェザの怒りを一層逆撫でていた。
「アンタは誰の差し金? それとも、私たちの中に面識あるやつがいるのかしら?」
「離…せっ…」
「答えによっては…そうね、雷を落としてアンタを墨に変えてもいいのよ」
「!? 嫌だあっ…!!」
シェザの脅しにびくりと背筋を震わせると、その者は恐怖に凌駕されるままのた打ち暴れた。
「…ん? ちょい待ちぃ、よう見たら子どもやんけ」
組み敷いている者があまりに小さい事に今更気付き、ライゼが慌ててシェザを止めに入る。
子どもは槍から解放された瞬間、泣きじゃくった顔を睨ませ素早く距離を取り、傍にあった街路樹の幹の後ろに隠れた。
逃げようと思えば逃げられるのにそれをせず留まるという事は、やはり何らかの用があって来たに違いない。
「あーぁ、お前が手荒い真似するからすっかり怯えてもうた」
「不審な気配を撒き散らしている方が悪いのよ。それよりアンタ、私に向かってお前呼ばわりするなんて随分立派になったのね?」
「ごめんなさい、オレが間違ってましたシェザ姉様、許して」
二人とも目は子どもを見たままくだらない会話を繰り返す。
子どもの方から口を開くのを待っているのだ。
しかし、子どもの方も酷い目に遭わされた為になかなか警戒を解かず近寄っても来ない。
「とりあえず謝った方がいいんちゃう? 勘違いして先に襲い掛かったのはシェザの方やし」
「そうね、悪かったわ」
シェザがあまりにも堂々として言う為少しも反省の色が感じられなかったが、子どもは早く何かを伝えたいのかやっと口を開いた。
「おっ…お前ら、シャルワール兄ちゃんの家族…だよな?」
「おう。…あ、じゃあお前、シャルワールとよく遊んでいる東路地のガキか?」
「う…うん」
「ほー、よく家が分かったな。こんな時間にシャルワールに会いに来たんか?」
「違う、そうじゃなくて、そうじゃなくて…」
「…?」
子どもの様子がどうもおかしい。
何かを伝えたがっているのに、話が進むにつれて表情は曇り、目にはさっきまでとは違う怯えの色が濃くなっている。
まるで何か恐ろしいものを見たかのような顔だ。
怪訝しくシェザと顔を見合わせると、ライゼが子どもに向き直り、ゆっくりした声で静かに言った。
「…どうしたんや? 落ち着いて話してみい」
「…助けて」
「え?」
「シャルワール兄ちゃんを助けて! 連れて行かれちゃったんだ…!!」
そう叫ぶと、子どもの両目からはついに大粒の涙が溢れ出し、その場で泣き崩れた。
この状況にはさすがに驚いてライゼとシェザが子どもの傍に駆け寄る。
ライゼが崩れた子どもを抱き起こすと、子どもは吹っ切れたようにライゼにしがみ付いて泣き喚いた。
「どういう事や、シャルワールが連れて行かれたって…?」
落ち着かせようと子どもを宥めるも、ライゼの目には動揺が走っている。
シェザに至っては少し表情が強張っているだけに見えるが、内心はやはり動揺しているようだ。
「オレ見ていたんだ、建物の影から…。兄ちゃんと知らない男が戦っていて、兄ちゃんが斬られた…!」
「……」
「そのまま兄ちゃんが倒れて、男に連れて行かれた…オレ見ていたのに、怖くて動けなかったんだ。あんな顔した兄ちゃんを見たのは初めてで…あんな怖い戦いを見たのは初めてで…!」
延々と泣き続ける子どもの背を撫でるも、ライゼもシェザも心は既に別に動いていた。
そして背中を撫でていた手が止まり、二人の目が重なり合う。
「…どう思う? アイツがそう簡単に死ぬとは思えへんけれど…」
「同意ね…。でも此処(ブルンネンシュティグ)でそんな騒ぎを起こすなんていい度胸してんじゃない。それにしては警備ギルドが動いた様子は無いけれど」
「ギルドが動かへんのにこんなガキが訴えに来る状況…おかしな話やなぁ?」
「ったく、飯を食い潰しただけでなく何処で問題の種を撒いてんのよあの馬鹿。帰ってきたら承知しないわ」
そんな二人のやり取りを見て子どもがぽかんと口を開けていた。
ただの友達である自分がこんなに泣くほど心配しているというのに、家族であるこの二人ときたら、シャルワールの事をちっとも心配していない…?
「おっ、お前ら、シャルワール兄ちゃんが心配じゃないのかよ!? 連れて行かれちゃったんだぞ? 殺されたかもしれないんだぞ!?」
そう訴えた瞬間、二人が同時にこちらを見る。
よく分からない威圧感に圧されて子どもがうっと呻いた。
「誰も心配していないなんて言ってないでしょ? あの馬鹿がそう簡単に死ぬとは思えないけれど、厄介な問題に巻き込まれているのは間違い無さそうね」
「せやな。それに助けを頼まれて放っておけるほど、オレらは冷たくはないで?」
「……」
その時初めて、子どもの目に二人が頼もしく映った。
「…でも、あの男はすごく強かったんだぞ…? シャルワール兄ちゃんがやられちゃうほど……お前ら勝てるのか?」
血の昇った頭で必死に懇願したが、冷静になってみると頼もしそうなこの二人でさえ、あの男に適うかと言えば不安に思えてくる。
けれど自分にはこの二人にしか頼める相手はいなかった。
そしてあの時、勇気を出して飛び出す事すら出来なかった弱い自分に出来る事は、こんな事しか…
「何て顔しとるんや?」
ライゼにそう言われ、子どもがはっと顔を起こした。
「辛そうな顔しとったで」
言われるほど辛そうな顔をしていたのかと思うと子どもはびっくりしたが、その原因も分かっている為、再び表情を曇らせる。
「だってオレ、シャルワール兄ちゃんを見捨てて逃げたんだ…、怖くて動けなかったんだ、オレは何も出来なくて、お前らに頼む事しか…」
再び子どもの目に涙が滲む。
いつも弱い弱いと茶化していたシャルワールでさえ立ち向かったのに、それなのに自分は。
「せやな、そう言われればそうなのかもしれんな」
「…!」
「せやけどお前、その後にこうして動いているやん? 必死にこの家探し当てたんちゃう? 暗い道の中何度も転んでオレらを訪ねたんちゃう?」
言いながら注がれた光は擦り剥けた膝を螺旋を描くように包み、傷を癒した。
アースヒール。ライゼの治癒魔法だ。
「お前は自分に出来る事をやったやん。それでええんや」
「そうね。それにアンタが出ていっても、殺されていただけの可能性が高いわ。勇敢と無謀は別物よ」
「………」
その言葉を与えられ、子どもは初めて自分に誇りを持つ事が出来た。
嗚咽が込み上げそうになるも、唇を噛んでぐっと耐える。
今は泣いている場合ではない。
こうしている間も、シャルワールの身は確実に危なくなっているはずなのだから。
「お願い、シャルワール兄ちゃんを助けて」
嗚咽を堪えた声を絞り出し、子どもがライゼの服を握った。
「任しときぃ。せやけどどうするか、ジェングに報告した方がいいんちゃう?」
「それが一番だけれど、ジェングが今の話を聞いて冷静に対応してくれるかしら? あいつはシャルワールの事になるとすぐに熱くなるんだから」
「せやな、余計に取り乱しそうや」
「それに今、厄介な依頼に追われているようだし。かと言って黙っていたら後でどやされるわ…。ライゼ、アンタが事を荒立てないようにジェングに説明しておいて頂戴」
「え、オレが?」
「私はシャルワールを連れ去った男の行方を捜すわ。役割を二分しましょう」
「お前一人で乗り込むつもりか? それはアカンで、女一人じゃ危ないやろ」
「アンタがいたら逆に足手まといよ」
ライゼの胸に今の言葉が深く突き刺さった。
「それじゃあまた生きていたら会いましょう。その子どもの面倒も頼んだわよ」
「おいおい、物騒な事は言うなやー。あと無茶するんやないでー」
聞いているのかいないのか、一度家の中に戻ると包みの中に何かを数個詰め込み、シェザが夜の闇の中へと消えていった。
「…大丈夫かな、あの姉ちゃん…」
心配そうに子どもが呟く。
「まぁ、無事に済むかどうかは分からへんけどなぁ。でもシェザはああ見えて強いんや、やると言ったからにはやる子やで」
既に見えなくなった後姿を見詰め、ライゼがふっと笑った。
「でももし危ない目に遭ったら…」
「ああもう、泣くなやぁ。これで遊んで元気出しぃ」
心配で涙目になる子どもをあやそうと、ライゼが偶然持っていたビホルダーの目玉を目の前に突き付けておどけた。
ぎろりと血走った眼球が子どもを睨む。
「ぎゃああああーーーーー!!」
子どもは絶叫をあげて気絶した。
「あれ? 何でやねん」
いきなり巨大な眼球を突きつけられたらこの子どもでなくても気絶するだろう。
肝心なところで気の利かないライゼは首を傾げながら子どもの体を揺すった。
「そんな事より、オレも動かな」
子どもを起こすのは諦めてベッドに運ぶと、ライゼが独り言を呟いた。
「せやけど何て言えばいいんやろ、あの男を落ち着かせて状況を説明する術が思い浮かばへん」
唇を尖らせて嫌そうな顔をするも、手は既にその準備に取り掛かっている。
指を翳した片耳に不可思議な光が仄浮かぶ。
「耳打ち」と呼ばれる伝達法、この世界だけに通じる誰でも扱える便利なものだ。
それは声を発する必要も無く、精神と精神を繋ぎ合わせて言葉を交わす――― 簡単に言えば、心の中で会話できるものである。
「…あれ?」
耳打ちを送ってすぐに異変に気付く。
「繋がらへん…」
繋がらないという事は、耳打ちを送った相手が既にこの世界に居ないか、意識を閉ざした状態にあるという事だ。
普通に考えて後者の可能性が高いだろうが、ライゼは分が悪そうに顔を顰める。
「こんな時に気絶でもしとるんか? でも繋がらなくてラッキーかも……いやいや、良くあらへんな」
一人漫才を繰り広げるが、今は突っ込んでくれる者もいなければ笑ってくれる者もいない。
「ふ、寂しい。しゃあない、繋がるまで送り続けるか」
そう決めると、ライゼはベッドから離れてテーブルに腰掛け、耳打ちに全神経を集中させ始めた。
ライゼにとっては相手と意識を繋ぎ合わせるまでの過酷な戦いになるが、傍から見ると眉間に皺を寄せて難しそうな顔をしている異様な光景である。
こうしてライゼが耳打ちを送り続けているその間、耳打ちを送られ続けている張本人は。
今は別の場所で、二度目の嵐を迎えている。
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なかがき(追記)
なかがきやるの忘れてた。これだから間が空くとね~ぇ(誰
これでもシェザは大分大人しくさせた方です。
最初の下書きではもっと酷い事していました。
No.107 懐かしの再会-具煮る編-
2008年…
7月10日。
古都ブルンネンシュティグの真ん中で
出会うべくして出会った二人。
その出会いは
「今イン出来ます?」 という
一通のメールから始まり
午前1時の非常識な時間帯に起こったのだ…
しかし
そんな非常識な時間帯にも関わらず
管理人は
起きていた。
常識が何じゃーい!!
具煮る久しぶりー!!
管理人はそう叫びながら
懐かしの友の傍へ
駆け寄った。
この男
実は管理人と同じギルドに所属する
ギル友でもある(ギルメンと言え)
今日具煮るがインしてから
紋章が出来て約三ヶ月の月日が流れているが
この男
完全に時代に乗り遅れていた。
久々に会った友にさえ
失礼なこの仕打ちをぶちかます管理人。
しかし具煮るもまた
全裸で返すという
破廉恥極まりない態度で返すのであった。
終いには浮いてみせる具煮る。
嗚呼、どんなに月日が流れても
この男は相変わらずである。
嗚呼、この会話。
噛み合っているようで全く噛み合っていない
この会話。
こんな理解に苦しむ会話を当たり前のようにしていたあの日が懐かしく
またあの時のように
彼と会話できようとは
何と喜ばしい事か。
ごめん、前言撤回させてもらう。
↑これがその
問題の猥褻なSSである。
この後もしばらく
噛み合わぬ会話を繰り返し
楽しい一時を過ごしたが
残念ながら管理人がタイムリミットを迎えた為
解散になってしまったが
具煮るよ、また会おう。
また非常識な時間帯の
インしやがれメールを
私はいつでも待っている。
嗚呼友よ
次に会う時は
どうか服を着てきてくれ。
また会う日まで
さらば。









