次なる[読んだつもり]は『枕草子』に決めました😊
日本三大随筆のひとつであり、世界初の随筆集。
書かれたのは1001年頃といわれています。
枕草子は読みつがれる中で様々な改編本が出され、
実際に清少納言が書いたオリジナルがどれなのかは
実は不明なんです💦
清少納言(966年?〜1026?)は身分の高くない階級の
娘として生まれました。歌人として活躍した父親
の才能を受け継ぎ、16歳頃で橘則光と結婚し翌年
則長を出産。そして30歳頃に一条天皇の妃である
定子(ていし)に仕える為に出仕します。
定子と清少納言はとても仲が良く、貴重だった紙
を定子に貰った事が枕草子執筆の始まりでした。
左中将・源経房がこの本を借り、周囲にも読ませ
た事から世に広まりました。数年後定子は24歳の
若さで亡くなり、清少納言の宮仕えは終了します。
枕草子は彼女が宮仕えをした7年間の出来事や
見聞きしたこと、考えたことを書いた随筆です😊
枕草子一番の魅力は、季節・時間・人の暮らし
などから切り取った『わびさび』『趣き』。
ゆえに枕草子は[をかしの文学]とよばれ
現代訳から読むのではなく、原文から読みこみ
文章の息遣いから豊かな[をかし]を読み取る本と
されています。が、ですよ!ね?💦
今回は文章を省きません。読んだつもりというか
「枕草子は読んだ」になると思います。
約1000年前の日本の風景・暮らし・ひとりの女性
の心情などを堪能していただければ😊
昨今は古典をより身近に感じてもらう試みなのか
作者や作品を面白おかしく揶揄する本があります。
試しに枕草子に関する本を一冊読みましたが
清少納言に至っては、暗い女と書かれていました。
定子と清少納言が宮廷で華やかに過ごせたのは
清少納言が出仕してから僅か1年程でした。本当は
悲しく惨めな経験の方が圧倒的に多かった2人。
の当時、一条天皇と定子は今も文献に残るほど
仲睦まじい夫婦でした。定子は明るく賢い美貌の
妃。笑うのが好きで身分が高いにも関わらず、
誰彼構わず冗談を交わすので男女の隔てなく人に
好かれる女性でした。やがて関白(天皇に次ぐ地位)
であった父と兄が相次いで死亡、後ろ盾を失い定子
の運命は変わります。藤原道長が権力掌握の為に
自分の娘彰子(しょうし)を妃に据え、正妃が2人の
異常事態に(彰子の女官だったのが紫式部)。道長は
定子を虐めて冷遇します。後ろ盾がない定子を一条
天皇は庇いますが、定子24歳の時出産が元で早世。
敬愛する定子と一緒に散々虐められた彼女、身分が
高くない出身ゆえに苦い思いもしたでしょう。
清少納言は真に辛かった出来事は枕草子に何も書
いていません。これらを知ってから読むと枕草子
の味わいが一味深まると思い、書きました。
どうか気長にお付き合い下さい😊
最後まで読んでいただいて本当にありがとうござい
ました😊