こんにちは😊いつもありがとうございます。




いきなりですが

2023年一番売れた本は
『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに
暗算できる本』22万部(2023.12現在)でした。

2022年一番売れた本は
和田秀樹著『80歳の壁』53.5万部(2022.12現在)

一方、俵万智著『サラダ記念日』は280万部超💦

そんな売れっ子歌人・俵万智さんが
『サラダ記念日』から新作『アボカドの種』まで
の中から選歌した『あとがきはまだ』を発表。

選歌集は初めて出版されたそうです。


今回はその一部をご紹介させて下さい😊

(青字は俵万智さんの解説です)

『サラダ記念日』より


ぼってりと だ円の太陽 自らの

重みに耐ええぬように 落ちゆく


🍀


寄せ返す 波のしぐさの優しさに

いつ言われてもいい さようなら 


🍀


「寒いね」と 話しかければ

「寒いね」と 答える人のいる

あたたかさ


🍀


今日までに 私がついた嘘なんて

どうでもいいよと いうような海

       

🍀


『かぜのてのひら』より


悲しみが いつも私を強くする

今朝の心の ペンキぬりたて 

【意味】悲しい気持ちが、いつも私の心を強くしてくれる。今朝の心だってペンキの塗りたてみたい。


🍀

さみどりの 葉をはがしゆく

はつなつの キャベツの

しんのしんまでひとり


🍀


『チョコレート革命』より


誰かさんの 次に愛され   

一人より 寂しい二人の 夜と思えり

           
🍀

    

蛇行する 川には蛇行の理由あり

急げばいいって もんじゃないよと 


🍀


水蜜桃の 汁吸うごとく

愛されて 前世も我は 女と思う 

【意味】甘く柔らかな水蜜桃のしたたる果汁を吸うように、あなたに丁寧に愛されて私は思った。前世もきっと女だっただろうと。


🍀


『プーさんの鼻』『未来のサイズ』より


いつかまた いつかそのうち

人生に いつか多くて いつかは終わる


🍀      

    

腹を蹴られ なぜかわいいと思うのか 

よっこらしょと 水をやる朝


🍀


バンザイの 姿勢で眠りいる吾子よ 

そうだバンザイ 生まれてバンザイ 

           

🍀


『アボカドの種』より


心には 管制官がいないから

着陸の場所 自分で探す


🍀


言葉から 言葉つむがずテーブルに

アボカドの種 芽吹くのを待つ

【意味】言葉から言葉を紡ぐことならAIにもできるが、ゼロから言葉を生み出すことは人間にしかできない。心から言葉をつむぐ時、歌は命を持つ。


🍀

 

また『あとがきはまだ』には未収録ですが

俵万智さんにはこんな恐ろしい歌もあります。


焼き肉とグラタンが 好きという少女よ

私はあなたのお父さんが好き

「作品は好きだけど、ちょっとなぁ💦💦」と
思うアーティストっていませんか?
私にとって俵万智さんはそんな人。
(単に不倫、というだけではなく)

でも、やはり歌はいいと思うのです。

高名な学者の家に生まれて高学歴

自らの才能で成功と名誉と一財産を手中にし

そして沢山の恋愛をしてきたという俵万智さん。

望みの多くを達成して好きなように生きている
満足な人生では?なんて考えたりしますが

こんな歌もあるんです。

逢うたびに 抱かれなくてもいいよう
一緒に暮らしてみたい七月

妻という 安易ねたまし
春の日の たとえば墓参に 連れ添うことの
     


そりゃーねぇ。。

最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました😊