作家の向田邦子さんが著書の中で

今度こそは読む!と決意して何度も購入するものの読まず

終ぞ読まないと断念した、と書かれているのがダンテの【神曲】



私もずっと読もうと思いつつ、億劫で読まずにいた本があり

それが【神曲】【饗宴】【ヴェニスの商人】【次郎物語】etc


今夏、意を決して読みました。


【次郎物語】はコンパクトにまとめた少年文庫がありますが

今回は全5巻。腹を据えたんで(笑)

作家の山田詠美さんが『若い層へオススメの本は?』と問われ

『次郎物語を読めと言いたい』と仰っていたので興味が湧きまして。


読んで『何故思春期のうちに読まなかったか』と悔やみました。

読んでおいたら、きっと人生が少し違っていた気がしました。

それ程の力を秘めた名著です。これからもずっと残って欲しい。

山田詠美さんではありませんが、若い世代にぜひ読んで欲しい。



【ヴェニスの商人】面白いよ!!!

シェイクスピアはこれまで【リア王】しか読んでませんでした。


【ヴェニスの商人】は、この本のことが

会話の中に何回か出る機会があったから読んでおこうと。

面白いですが時代背景を理解するのにちょっと戸惑いました。


映画化もされているみたいですから

本が面倒な方は映画を観るのもテかも?


英国が誇るシェイクスピア。

もう何百年も前に書かれているのにシェイクスピアは

『人間関係はしがらみだらけ』と書いてます。

。。。。何百年も前から、人間社会って生きづらいんだなあ。



【饗宴】は

【饗宴】と云う、さも高尚そうなタイトルに惑わされていましたが

要は紀元前380年前のおっさんの宴会エロトークです。


昔読んだ赤毛のアンの何巻目かで作者のモンゴメリが

アンを通してプラトンをディスっているのですが

今回理由がわかりました。

19世紀の敬虔なクリスチャンには受け入れられる筈がない内容。


面白いと思った点と、私独自の感想を書くと

有名な両性具有の話が確かに出てきたりと

エロが生き生きと全面に出てますが、エロはあくまで方便。


プラトンが本書で読者をいざないたかったのは

エロを通してソクラテスやプラトンの哲学、だと思いました。

その哲学に触れるには本書は薄いし、手に取りやすい。

。。。。少なくとも【国家】よりは💧💧



ちなみに私にはこの両性具有がよくわからなくて

ちょっと調べたら【ツイン○イ】に辿り着きました。


日本でスピリチュ○ルなお仕事をしている人は

ツイン○イを【ひとつの魂を分け合ったふたり】と解釈して

お仕事をなさっているようですが

ツイン○イ発表時の、翻訳された提唱者の文章を読むと私には

【多様な形の性愛の心理を魂で理解する人】としか読めません。


翻訳だったから?私の理解が追いつかないから?

わかりませんが【ひとつの魂を分け合うふたり】とか

そういう意味ではないと私は感じました。


言葉の意味をよくも都合良く変えたもんだと

感心した一幕がありました。


相手が欲しがる言葉を用意する。

大事なことなのでしょうね。



そしてダンテの【神曲】


。。。歯ごたえ有りすぎて、読了までに2ヶ月弱かかりました。

難書と呼ばれていますが、ざっとその理由がわかりました。


キリスト教の概念

ダンテが生きた当時のイタリアの背景

そしてギリシャ神話


まずこれがわからないと、読めない。


神曲以外にもう一冊、補助として読まなくてはなりませんでした。

それでも正直、私にはわからなかったです。

ただ読み切っただけのような気がしています。


地獄と煉獄と天国の三部作ですが、3つ読んで一冊です。

生前に犯した罪(汚職·人身売買·裏切り·愛欲etc)によって

死後の行き先があり、生々しいまでに苦しみに充ちています。


あと、ダンテは相当思い込みが激しいです。

喋ったこともない女性を高尚だと決め、生涯の恋人に認定。

こえーよ、ダンテ。


本書はダンテが実際に行ったというテイで書かれています。

ダンテが見たという地獄と煉獄と天国は果たして本当なのか?

本当にダンテは行ったのか?


そこも空想しながら読むと冒険小説みたいで

面白さも感じますよ。


そういえばこの本を原案にして

何年か前にハリウッド映画が作られヒットしてましたね。


これから先、時を経ても残り続けるであろう【神曲】は

読んで損はありません。




しばらく、また読み専に徹したいと思います。


こんな小さなブログを見つけて下さってありがとう🤭


そして

最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました🍀