ぐっどもーにんぐ ~快援隊社長の場合~
「ん・・・」
朝方、金縛りのような感覚にとらわれ目が覚めた。
身動き一つとれず、呼吸すら困難な状況であるにもかかわらず、恐怖心はなく。
むしろ、どちらかと言えば心地よさすら感じてしまっていた。
何だろう、この温かい感じは・・・
覚えのあるような、ずっと求めていたもののような・・・
動こうとすればするほど、じりじりと締め付けられ窮屈になっていく。
そんな状態にいい加減苦しくなって、大きく息を吸い込んだ。
すると、布団の中で何かがもぞもぞと動き出した。
「え・・・何?」
慌てて布団をめくってみると、私にしっかりとしがみついたまま寝ている、快援隊の社長である坂本辰馬の姿が目に映った。
「ちょ、辰馬?何してんの?」
私の声に反応するようにゆっくりと向けられた顔は、まだ夢と現を彷徨っているようだった。
「ん・・・お、起きたか。」
「いや・・・起きたか、じゃなくて・・・・・・何でいるの?」
これからしばらくは仕事が忙しくなるから地球に顔を出せなくなる。
そう言われたのが、二週間くらい前の話。
それなのに、何の前触れもなく辰馬は現れた。
「何でって・・・そりゃ、おまんに会いたいから来たぜよ。」
「会いたいって・・・だって、仕事忙しいんじゃなかったの?」
「忙しいのう。目が回りそうじゃ。」
「じゃあ、何でここに・・・」
「だから、おまんに会いに来たと言うちょるじゃろ。」
全身でぎゅっと抱きしめられ、また身動きがとれなくなった。
「く、苦しいよ辰馬・・・」
「おぉ、すまんすまん。」
屈託のない笑顔で笑う辰馬につられて、私も自然と笑顔になる。
「久しぶりじゃのう。」
「二週間前に会ってるけど?」
「二週間も会ってないんじゃ。久しぶりぜよ。」
布団の中からのそのそと這い上がってくると、私と同じ位置に頭を並べた。
「陸奥さんにちゃんと言ってきた?」
「いんや。陸奥になんぞ言うたら、部屋から出してもらえんようになるきに。」
「もー。また怒られても知らないから。」
そんなことを言いながらも、会えたことが、会いに来てくれたことが堪らなく嬉しかった。
向かい合って首に手を回すように抱きつくと、温かい体温と優しい匂い・・・そして、大きな手で私を包み込んでくれる。
その余韻に浸りながら、少しの間沈黙が続いた。
「やっぱり、ワシは毎日でもおまんに会いたい。」
「・・・うん。」
「朝起きて、おまんが隣にいて。“おはよう”って言ってくれんと気合いが入らんぜよ。」
「あ・・・」
「お?」
「辰馬、おはよう。」
思い出したようにそう言うと、辰馬は声を上げて笑った。
「ちょ、笑うことないじゃん!・・・確かに、何か変なタイミングで言っちゃったけどさ・・・」
「あはははは!いや、嬉しいぜよ!やっぱコレがないと、一日が始まらんきに!」
辰馬がいないことに気づいた陸奥さんが迎えにくるまで、あとわずか。
二人で過ごせる朝が一秒でも長く続きますように。
そう、願わずにはいられなかった。
~おわり~
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―あとがき―
不完全燃焼。消化不良。
つか、内容がペラペラ!薄っぺらい!←仕様です
おかしーなー。
辰馬なのに。
大本命の辰馬なのに。
つー訳で、第3弾は本命をすっ飛ばして大本命の辰馬に。
ちなみに、ずっと言ってた本命は全蔵のことですw
今までで一番短いんじゃないだろうか・・・
書き直そうかと思った・・・と言うか、これでも半分くらい書き直してるんだけど内容の薄っぺらさはどうにもなりませんでしたorz
辰馬とか京次郎とかの妄想をしすぎたせいか、最近あんまりネタが浮かばなくなってきました。
その代わりに浮かんでくるのが、全蔵とかヅラだったりするんで、それはそれでいいんですけどもw
何かこう・・・やっぱり足りないのかな、コレ。
辰馬と京次郎の出番がね。
愛は十分に足りてるからね。←黙
またアニ銀が復活して、年賀状の回が放送されることを期待したいと思いますw
とりあえず、辰馬に関しては今更どうこう言わなくても、自分が辰馬に対してどういうイメージを持ってるかとかはわかってもらえてると思うので、その辺は端折りますw
でもま、突然現れて「会いに来たぜよ」なんて言ってくれる辰馬が大好きです。
・・・妄想乙\(^o^)/←
辰馬が「おはよう」って言ってくれる着ボイスとかでないかなーなんて。
そんな日を夢見ながら、これからも生きていきたいと思います。
お次は・・・えーと・・・誰かな。
わかんないけど、お付き合いいただけるとありがたいですw