ビヨンド・ユートピア 脱北 | ちょいと一休み♪

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ビヨンド・ユートピア 脱北


脱北を試みる家族の死と隣り合わせの旅に密着したドキュメンタリー。


これまで1000人以上の脱北者を支援してきた韓国のキム・ソンウン牧師は、幼児2人と老婆を含む5人家族の脱北を手伝うことになります。


キム牧師による指揮の下、各地に身を潜める50人以上のブローカーが連携し、中国、ベトナム、ラオス、タイを経由して亡命先の韓国を目指す、移動距離1万2000キロメートルにもおよぶ決死の脱出作戦が展開される様子を追っています。


北朝鮮の実態や脱北者を特集した番組や書物ってきっとたくさんあるのでしょうけど、僕はあまりそれらに触れる機会が無かったので驚きの連続でした。


まず、実際に脱北する家族に密着しているのが本当にすごい。


先に言いますが、本作では脱北を目指す5人家族と息子を脱北させようとする母の2つの家族を追っています。


5人家族の方は実際に脱北する家族と一緒に行動しているから臨場感が違うし、助かるのか捕まるのかわからないからドキドキしっぱなし。


現状、韓国に脱北しようとしても200万個の地雷が埋められていて、中国に逃げるには川を渡って崖を登らないといけないんですね。


その間に中国の監視に見つかって北朝鮮へ送還されてしまうケースが多いようで。


送還された後に待ち受けているのは激しい拷問で、実際のシーンが映されていたのですが思い切り壁に顔をたたきつけてその壁に血が付着したり、死んでしまう人も少なくないみたいなんです。


未だに電気や水も自由に使えずに水なんて配給らしくて、描かれた家族も水をどう有効活用するかが悩みの種だと言っていました。


路上で餓死者がいるのも日常らしいし、その映像も出ていて本当にショッキングでした。


そして子供たちの学校の放課後の数時間に及ぶマスゲームの練習も凄い過酷でした。


将軍様の写真を家の一番いいところに飾らなくてはいけなくて、抜き打ちが当局役員がチェックしにきて誇りが付いていたら処罰される。


学生が韓国映画を観たことで生徒たちの前で処罰されたり、学校を休校にまでして絞首刑の様子を生徒に見せたり。


テレビや新聞は国営の1つのみでスマホは禁止で情報制限されて、学校で学ぶ外国情勢のことはアメリカ、韓国、日本は敵だということだけらしいです。


国民を洗脳するやり口は本当に末恐ろしい。


ただただ北朝鮮の恐ろしさを目の当たりにしました。


作品として凄く良くできているし、かなり踏み込んでいるのでドキュメンタリー作品として素晴らしいと思いました。


※2024.1月 MOVIXさいたま

 

 

映画『ビヨンド・ユートピア 脱北』公式サイト (transformer.co.jp)