ということで、訂正記事です。
ブログのアクセス解析を見ていたら、前回の記事へのアクセスがぽつぽつある。
ゲルハルト・リヒター展の記事
の数十倍はある。
なんでかなー?と思って改めて検索していたのですが、
その過程で、私の前回の記事に間違いがあるのが判明しました。
「イヤホンのバランス接続とアンバランス接続は音が違うのか?」
について、今回の知見と再検証からの結論を申しますと、
「バランス接続とアンバランス接続が両方ついてる機器ならバランスのほうがよいかもね?」
です。
なので、「バランス接続ならなんでも音が良くなると言い切ってしまう」のは間違いでした。
何なら、両方ついてる機器でも、接続したイヤホン・ヘッドホンの特性次第では、
アンバランスのほうが音の座りが良くなるまであります。
何も考えずに投稿したのは、何ともお恥ずかしい限りです。
無知とは怖いものですね。
今回、色々調べていって分かったのですが、
バランスとアンバランスの仕組みや特性を考慮した場合、
確かに「全く同じ音がなる訳では無い」とは言えますが、
回路の差が人間の耳で感知できる差として出てくるか?と問われたならば、
「DAPからイヤホンに出力して耳で聞く」条件下においては、
これは「相当程度微妙」といったほうが良さそうに思いました。
あくまで仕組みとしての話なので誤解なきよう。
バランス回路にはポテンシャル(潜在能力)があるとは思います。ですが、
「丁寧な作りでしっかり調整されたアンバランス」は「回路がバランスなだけ」
の音を容易に凌駕するわけです。そりゃそうだ。
まあでも、もっといい音が出るのでは?という可能性を残した状態で聴いているのと、
問題ないと自信満々のシステムが組み上がった状態で聴いていることの、
安心・安全という心理的な影響による効果は絶大だったりしますので、
それも含めて実際にいい音がするなら「それはそれでアリ」だと私は思います。
ですが、
それ、ポジティビティ・バイアスかもしれないですよっ!と考えると。
お値段の差が、「音楽体験」に見合っているかはよーく検討しないと、
魔法が解けた途端に、ただの無駄な出費に変わる可能性があります。(強火)
以降は、
「鉤括弧つきの結論」=「バランス接続とアンバランス接続が両方ついてる機器ならバランスのほうがよいかもね?」
は、間違ってはないと思うんですよねー、という筆者の話(言い訳)をします。
そもそも、この記事を書こうと思った動機の一つは、
まともな技術者か営業なら、
「バランス接続とアンバランス接続が両方ついてる機器」
で、態々バランス側の音をアンバランスより悪くするはずがない(と、思いたいw)
ということ。
なので、両方あるならバランスに刺しとくのが安心って話が一つ。
もう一つは、再検証した中で感じた、
使用しているイヤホンやヘッドホンの特性次第では、
アンバランスとバランスで、ほとんど違いを検知出来ないケースや、
さらに、楽曲によっては、違いが見えてこない楽曲(あるいはマスタリングの質)もあるのだろうと、お伝えしておきたかったこと。
というわけで、
前回のレビュー時点では、私に魔法がかかっていた可能性があるので、
もう一度、聴き比べの実験をした結果のご報告です。
環境ですが、
DAP:SONY WALKMAN 「NW-ZX300」
イヤホン:qdc 「SUPERIOR」
ケーブル:kinera 「Kinera Ace」magic rope
前回「ZEN DAC」だったところをDAPのNW-ZX300に変更。
こちらも、4.4mm5極バランスと3.5mmアンバランス両方の出力があります。
ほかは前回と同じなので、イヤホンもケーブルも同一という条件です。
さて、
偉そうにレビューしていた個所(「>」がZEN DAC時のレビュー)を検証していきます。
>バランス接続の方は、なっている音の情報量が増している感じがしました。
情報量の差は、全体の音量の差の可能性があると思いました。
NW-ZX300はZEN DACに比べて、バランス・アンバランスで音量に極端な差がなく調整されているようです。この状態だと「情報量が増している感」は、ほぼ感じられませんでした。
なので、これをバランスの特性とは断言できません。すいません!した。
>そのせいか、楽曲の低音から高音まで満遍なく鳴ります。
まず上記の通り、「中高音」に関しては「NW-ZX300」では鳴っている音像の違いが、
わかりませんでした。さすがソニーというべきか。アンバランスの方の回路も手抜きがないなぁ、と思った次第。
ですが、低音のキレ、トランジェントはバランスのほうがやはり優れているように思います。
これは、「SUPERIOR」のトランジェントがわりと優秀な方なので目立ったのではないかと推測しています。もちろん、これもバランスの特性の話とは別で、回路のつくりの問題です。
すいません!した。
>音圧というか楽曲に厚みがでてました。スカスカしない。
>また、「SUPERIOR」の持ち味の低音のキレが増します。
この厚みが増す所は、楽曲を支えている低音のキレのおかげかもしれません。
>アンバランスより一段階空間が広がった感じになります。
比較的「中高音」に強いイヤホンなら、そうなる可能性も残っていると思いますが、
「SUPERIOR」×「NW-ZX300」の組み合わせでは、
そういった感じは見られずに、特性が嵌って無いようです。
>ただ、これは「SUPERIOR」の出音に得意不得意があるのかもしれません。
今回の検証で、やはり「SUPERIOR」は一貫して、低音がキレているのが分かったかも。
また、高音に関しては、鳴らしきれていないのだろうなろうなぁ、とも推測されます。
まあ、それでも「IE40PRO」×「NW-ZX300」よりは、明らかに鳴っているんですけどね。
う~ん、バランス接続どうこうよりも、
結局、イヤホン特性が刺したDAP(DAC)に嵌るかどうかの、相性の問題ではないかしら?
ということです。
「バランス接続とアンバランス接続で音が違うか」(訂正記事)
の、まとめ。
・「バランス回路なら無条件に音がいい、というわけではない」
・「バランス接続とアンバランス接続が両方ついてる機器ならバランスのほうがよいかも」
・「結局、DAP(DAC)とイヤホンの特性・スペックの組み合わせ次第(相性の良し悪し次第では化ける可能性があるかもね)」
・「NW-ZX300は良心的なDAP」w
以上です。
まだなんか間違ってるところがある気もしますが、今のところはこの辺でご容赦ください。
気づいたらまた訂正記事を書きます。(懲りない)
最後に、
「*あくまで個人的な感想」とつければ、何をいって言いというわけではないと、改めて思いました。
バランス接続が気になって、こうして検索して見に来てくださる方がいるわけで、
たとえ筆者の無知による悪意のない記事(本当です。信じてね。)だとしても、
その不正確な内容が、同じくらい不正確な記事の内容を補強してしまうかもしれません。
正直、調べているうちに、結構ご都合主義的な(ハイレゾ音源の販売戦略に感じたような)、
きな臭い話?もあったりして、あ、これって「すごい敏感な話題」や。と、怖じ気づいたので、
「バランス・アンバランス論争」に参戦する気概も知識もお金もない私は、
最初は、前回のエントリーを削除しようと思いましたが、
まあ、改めて調べて理屈をある程度は理解した上で検証してみた結果なら、
なんとか妥当性はあるのかなぁと思い、訂正記事としました。
あしからずご了承ください。
でわ。