グランツーリスモ

GRAN TURISMO　　 ２０２３公開

【監督】
　ニール・ブロムカンプ
【出演】
　アーチー・マデクウィ、デヴィッド・ハーバー、オーランド・ブルーム、ジャイモン・フンスー、ダレン・バーネット、ヨシャ・ストラドフスキー、平岳大　　　

【物語】

　注文していたハンドルが届いて興奮するヤン（アーチー）。ハマっているレースゲーム“GT（グランツーリスモ）”のコントローラー代わりにするのだ。

　ヤンの腕前は、世界のユーザーの中でもトップクラス。この街のゲームカフェでは彼の相手になる者はもういなかった。

　そんなヤンを、父（ジャイモン）は「サッカー一緒にやろうぜ」と誘うが断られ、サッカー好きな次男と出掛けていった。ゲームばかりで、大学も辞めてしまい引き籠もっている長男に頭が痛い思いだった。

　その頃、日本の日産自動車本店を訪ねてきた男がいた。ダニー（オーランド）だ。彼は、GTのシミュレーションレベルが本物と遜色ないことを認め、ゲーマーをプロのレーサーに育てるアカデミーを開講しよう考えていた。

　日産は、きちんとしたチーフエンジニアをつけることを条件に、このプロジェクトを認めた。

　ダニーは、何人もの関係者に断られ、最後にジャック（デヴィッド）に電話をかけた。初めは断ったジャックだったが、今面倒を見ている若いレーサー(ヨシャ）の高慢な態度に愛想を尽かし、この話に乗ることにした。

　こうしてプロジェクトが始動。GTの好成績者に招待状が送信されたのである。もちろん、ヤンの元にも。

　アカデミーに入るには、選考レースで１０位内に入らないといけない。その日は、父の言いつけで地道な職場体験をするはずだった。でも、夢は諦められない。ヤンは、父に逆らってレース会場へと向かうのであった…

　

【オビ☆ワン　チェック】

　ゲーマーがプロのレーサーに。これが実話ベースとは驚きます。主人公は実在し、１２年も第一線で活躍しているのだそうです。

　映画は、サクセスストーリーの展開。家族との亀裂、チャンス、挫折、師匠との絆、そして恋人と、観ていて気持ちの良いストーリーでした。　

　そしてレース映像もお見事！監督がニール・ブロムカンプだったとは！特撮部分も良かったですが、サーキットでのリアルな撮影にこだわったというだけあります。興奮しました☆

　私は年齢的に主人公よりも、師匠となるジャックや父の気持ちに共感しました。何考えてるか分からん若者と、次第に心が通い合っていくのは羨ましい限りです。

　さて、シミュレーション的なゲームの熟練者を、本物の場で活躍させる発想。実に面白いですね。鉄道会社の採用は「電車でGo」のうまい人、パイロットは「エースコンバット」のうまい人など、多種考えられます。もういっそのこと料理人も政治家も大工も、何でもシミュレーションソフト開発して、学校で選択教科として教えて、世に出したらいいかもね(^o^)

　私は、「グランツーリスモ」も「ポールポジション」も「マリオカート」も、すぐにコースアウトし画面酔いする人なので、レーサーは目指ません。ゲームだろうとうまい人は尊敬します☆