LAMB 2022公開
【監督】
ヴァルディミール・ヨハンソン
【出演】
ノオミ・ラパス、ヒルミル・スナイル・グズナソン、ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン
【物語】
アイスランドの人里離れた農場で、羊飼いをしている夫婦がいた。
このシーズンは、出産が順調。夫のイングヴァル(ヒルミル)と妻のマリア(ノオミ)は、厩舎で羊の出産に立ち合い、生まれ立ての子羊を順調に取り上げていた。
ある日、やや難産気味の雌羊が、ようやく産み落とした。その子羊を見たマリアはその姿を一瞥すると、夫と顔を見合わせた。2人は静かに頷き、その子羊を住まいの方に抱いていった。
イングヴァルは物置にしまっていた古いベビーベッドを取り出し、夫婦の寝室に入れた。そして子羊は、そこで大事に育てられることになった。2人は、この子羊を“アダ”と呼ぶのであった。
しばらくして、夫の弟(ビョルン)が訪ねてきた。何かをやらかして、実家に戻ってきたようだ。イングヴァルたちは、しばらく一緒に住むことを了承し、共に食卓を囲む。
そこに同席したアダを見て、むせる弟。兄を捕まえて聞く。「一体あれは何なんだ!?」と…
【オビ☆ワン チェック】
アイスランド映画。第74回カンヌ国際映画祭で注目を浴び、ホラー映画で躍進中のA24が北米配給権を獲得した作品です。
羊飼いの夫婦が、普通でない子羊をわが娘のように育てるというお話です。
登場人物が夫婦と、夫の弟の3人だけであり、会話も少なく、淡々とストーリーが展開します。嫌な感じの音楽は流れているものの、脅かし型のホラーではなく、じんわりと怖い感じです。
アイスランドの中でも相当な田舎の農場のようで、この夫婦は他の人間と会う機会があるのだろうか?と思いました。そんな環境であれば、異常な子羊を娘として育てても何ら問題はなさそうです。
また、北極圏と言うことは白夜。夜が来ないことに途中で気付き、夫婦が昼間っから寝てるシーンの疑問も解けました(^_^;)
大体こんな感じの話では、外からの乱入者が混ぜっ返すに違いないと、弟が登場してからは、落ち着かない気分にさせられます。
それにしても、フィンランドでは鳥人間が孵化し(ハッチング)、スウェーデンでは殺人奇祭が開かれ(ミッドサマー)、アイスランドではこの事態と、北欧圏は不気味なところです(×_×)