ELVIS 2022公開
【監督】
バズ・ラーマン
【出演】
オースティン・バトラー、トム・ハンクス、オリヴィア・デヨング、ケルヴィン・ハリソン・Jr、ヘレン・トンプソン、リチャード・ロクスバーグ
【物語】
移動サーカスのマネージャーのパーカー(トム)は、客寄せに独自の考えを持つ。「鑑賞している自分を、いけないと感じるものこそが至高の呼び物」だと。フリークス(見世物)などは、その一つである。
ある日、仲間と休憩していると、今話題の新人のレコードを手に入れたと若い奴がレコードをかけ始めた。カントリーでもR&Bでもあるその曲を聴き、「黒人が歌っているな」とパーカーは言うが、「それが白人なんだよ」と教えられた。
興味をもったパーカーは、その新人が出演しているライブハウスの様子を見に行くことにした。
その新人こそエルヴィス・プレスリー(オースティン)。一見、気弱な細身の青年。出番の前に震えていたエルヴィスは、曲が始まると一変。激しい振りで、情熱的に歌声を響かせた。すると、興味なさそうだった客たち、とりわけ女性客が反応し、会場は黄色い声援に包まれた。
この状況を目の当たりにしたパーカーは、マネージャーとして彼を売り出すことに決めた。
火はすぐについた。エルヴィスが出演する場所には、女性客が詰めかけた。そして、キスを迫り、下着を投げ入れたりと、トランス状態になった。
この痴態を知った保守派の白人層は、「黒人の音楽が白人を下劣にしている」と、エルヴィスを糾弾するようになった。パーカーは、「これからもやっていくためにスタイルを変えよう」と提案する。
このニューエルヴィスにファンはがっかりし、オールドエルヴィスに戻るよう、プラカードを持って押し寄せるのであった…
【オビ☆ワン チェック】
エルヴィス・プレスリーの伝記映画。エルヴィスは、私にとっては教科書で知った偉人のような感じ。ダイレクト世代ではないです。ロックの父である偉大な人と理解していて、曲も数曲は知ってますというレベルです。
洋楽好きな自分には興味津々だったので、本作でエルヴィスの全てを学ぼうと鑑賞しました。
すると、フレディ・マーキュリーやエルトン・ジョンと共通するテーマ。マネージャーとドラッグです。ああ、海外シンガーって、このパターンなのか…
本作ではマネージャー役がトム・ハンクス。それもあってか、マネージャー視点で物語が進んでいるように感じます。その中で、エルヴィスが自分の意志で、マネージャーの指示を聞かず行動した場面の数々が、とても煌めいていて良かったなと感じました。
また音楽史的に、ロック誕生を学べたことも面白かったです。できたらマネージャー抜きの、エルヴィスをめっちゃ美化した感じの伝記映画を観たいです。
生のエルヴィスの体験がないため、オースティンの風貌や歌声が似てるかどうかは、ジャッジできませんでした(^_^;)