デイブと言うおっちゃんは
どこからともなく情報をキャッチしてくる。
今回我々が向かった先は前回のPalaより更に内陸へ進んだ
ブルーレディーと言う廃鉱間近の鉱山
名前に有る通り
ブルーのトルマリン(インディコライト)が数多く採れる。
この鉱山で主に採れるのは
インディコライトトルマリン
スペサタイトガーネット
モルガナイト
ローズクォーツ(紅水晶)、スモーキークオーツ(煙水晶)など水晶全般
この鉱山は観光客用の初心者鉱山では無い。
れっきとした岩山!
車で進めるギリギリのところに山小屋が用意されているが
そこから先は徒歩で発掘ポイントを目指し上って行く事になる。
ここは所有者の方とどんな経緯か
デイブが知り合いになったようで
終日タダ!!
廃鉱間近とあって確かに閑散としている。
勝手に入り、
勝手に掘って、
勝手に帰る。
本当にいいのか・・・。
さて、宝石の採掘にはいくつかの段階がある。
まず岩山に直接穴を開け掘り進んで大物を採って行くプライマリーマイニング。
※これはダイナマイトや大型重機が必要となる為、本業の方の領域。
そして、穴から掘り出された土砂が積まれた場所を掘ってアミにかけるセカンダリーマイニング。
※これがまさに今回の採掘方法。
場所によってはそれらが川などに流れるので、川辺をアミにかける方法などもある。
ここで採れるインディコライトは小さいながらも非常に上質。
大物を狙い、何度かその鉱山に通っている内に、
我々は運良く鉱山所有者の方と同行し、
ダイナマイトで岩盤を砕く日に居合わせる事が出来た。
※危険なので普通一般の人は立ち会えない。
現場スタッフ以外は山小屋で待機し、
トランシーバーで爆破のタイミングを計る。
聞いた話では非常に長い導線を使って現場スタッフも退避する。(当たり前か)
爆破は当然一発勝負!
目標の岩盤は我々のいる小屋からはるか上方。
10からのカウントダウンが始まる。
そして、
0
のタイミングと同時に
大地を揺るがすものすごい轟音
を想像していたにも関わらず
以外と拍子抜けな爆音
と共に目標地点が砂煙に覆われる。
そして一瞬の時間差で誰かが叫ぶ!
『Duck!!』(伏せろっ!!)
爆音以上にこの声に驚いた。
停めてあった車に小さな石の破片が無数に飛んでくる。
運が悪いとかなり大きな岩の塊まで飛んで来るらしい。
我々は爆破前に一度山を登り爆破する岩を確認させてもらっていた。
高さ2~3メートル、横幅にして5、6メートルほどの大岩が複数並んでいた。
爆破後・・・
それらは跡形も無く吹っ飛んでいた。
ダイナマイト恐るべし。
ここで『宝石まで吹っ飛んでしまうのでは?』
っと考えた方、
正直、私もデイブも同じ事を考えていた。
しかし、そこはさすがにプロ。
経験と実績から正確な爆破ポイントを割り出している。
爆破されたポイントへ行ってみたが
確かに何一つとして目ぼしい物は無かった。
その変わり面白い発見が一つ。
教科書で習った
ポケット
と言われる
断層と断層の間に生まれる宝石が出来る空間(極小)を見つける事が出来た。
トルマリンに限らず多くの宝石はこの岩盤と岩盤の間に生まれる、
ポケットと言われる空間の中で
熱と圧力によって生み出される。
このポケットは数メートル間隔で比較的均一に存在する。
それをもとに断層のどの辺りに宝石が埋まっているかがある程度割り出せるとの事。
そもそもダイナマイトを使用する理由には
大型重機でもどけるのが大変な大きな岩を破壊する事以外に、
このポケットの位置を見つける事もあるんだそうな。
宝石を取り扱っている数多くの人々の中で
この宝石が出来上がる原点を見た事がある者はそうはいない。
このブログを書きながら
自分がものすごい貴重な体験をした事に今更ながら
感動。
さて、そんな訳でこの鉱山には無数の採掘済の穴が存在する。
炎天下での採掘作業の合間に休憩を取るには最適の日陰で
光が全くと言って良いほど届かないので
信じられないほど涼しい。
しかし
その日、鉱山の方々はこぞってそれらには『近寄るな』と言う。
その理由は崩れるかもしれない危険がある事と
『カヨーリー』が住みついているからだと・・・。
カヨリ・・・?????
カタカナ表記で聞いたら何の事だか全く分からないのだが
そのスペルは
『COYOTE』
カヨーリー
カヨーティー
コヨーティー
コヨーテー
コヨーテ・・・
コヨーテ!?
あのオオカミみたいなヤツですかっ!! ̄□ ̄!!
事の重大さに気付く。
それまで普通に利用していた休憩所が
その日から獣の棲みかとしか思えなくなった事は言うまでも無い。
