池袋は、最早関東一の中華街になりつつある。
それも横浜中華街のような日本人に合わせた観光地化された場所ではなく、中国人が楽しめる本格的な料理を出す店がほとんどである。
その中でもそのシンボル的な存在となっているのが友誼食府だ。
ここは池袋にある各地方料理の名店が集まっているフードコートになっている。
空いているテーブル席に座り、好きな店で好きな料理を頼む。
日本語が良く伝わらなかったり、お金の払い方のルールが最初はわかりにくかったりするが、そこは現地の屋台だと思って腹をくくれば充分に楽しむことができる。
私は最初に豆乳と揚げパン油條の専門店で豆乳と油條を買う。
豆乳は仄かに温かい。
油條を契って豆乳に浸して食べるとまさに現地の朝食である。
そして、上海料理店で葱油そばを頼む。
上海ではポピュラーな麺だが、なかなか東京の上海料理店でおいてあるのは見たことがない。
本格的で実に美味しかった。
牛肉まんや黒米の入っている焼売も頼んだが、写真を撮る前に食べてしまった。
そして、圧巻だったのは四川料理店の隣で肉類を売っていた店で購入した焼き鴨である。
一羽でしか売ってくれないので、ええい、ままよと頼んでしまった。
一羽1000円の焼き鴨を店内で食べると言ったら、ブツ切りにして皿の上に載せてくれた。
物凄い量なのだが、軽く薫香がついていてかなり美味しい。
隣の見ず知らずのカップルにも少しおすそ分けをしたが、持ち帰りもせずに全て食べ切ってしまった。
友誼食府は使い方がわかると実に愉快な場所になると思う。
なぜならば、中国や台湾に行かずとも、日本にいながらにして、本格的な色々な地方の中国料理を食べることができるからである。