銀座から上野に戻り、水戸に向かう。
水戸のグルメを味わうためだ。
まずは、ぬりやの鰻だ。
予約した時間に到着し、
暖簾をくぐったあと、
二階に上げられ個室に通される。
その日の鰻も前回同様三河一色の鰻だ。
暫くしたのち、特上鰻重が届けられる。
ここでは特上鰻重でなければならない。
美しい漆の重箱の蓋を開けると、
見目麗しい鰻が姿を現す。
身の厚い大きく立派な鰻が所狭しと鎮座している。
この店の肝吸いがまた凄い。
吸い物の出汁が、京都顔負けのレベルなのだ。
具材のこだわり具合も一筋縄ではない。
漬物だって単純ではない。
何と五種類の漬物が脇を固める。
そして、鰻重なのだが、鰻とご飯を食べ進めると、またそこに鰻が現れる。
またその奥も横も鰻である。
そして、ご飯がびっしりと詰まっていて凄い厚みとなる。
鰻重で満腹になったあと、新しく焙じ茶をいれ直してくれる。
この店の特上鰻重は人を幸せにしてくれるのだ。