KEITELのソーセージランチ | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

新宿のドイツレストランKEITELを約8年ぶりに訪れた。

お店の中に入って挨拶をした。

オーナーシェフであるハルトムート・カイテル氏は私の顔を覚えてくれていてよく来たと握手をしてくれた。

カイテル氏はマスコミにもよく登場するが、国際的なタイトルを40以上も受賞している実力者である。

銀座のケテルも好きだったが、そのなき後、国内にある本格的なドイツレストランの中では一番美味しいと思う。


さて、料理だが最初タルタルステーキかハンバーグを頼もうと思ったが、ソーセージを食べたいと言ったら、特別のソーセージランチにしてくれた。

ソーセージにはやはりビールを合わせたくなる。

ボックが好きだと言ったらお店オリジナルのボックビールを持ってきてくれた。

そのビールのラベルとグラスにはカイテル氏の顔がプリントされている。


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友人のドイツ人ビール職人が富士山の水を使って富士宮で醸造したものだと言う。

コクがあるがすっきりとした味わいの美味しいボックであった。

メイン料理の前にスープと自家製ドイツパンとしっかりとしたサラダが出された。

スープはジャガイモの冷静スープ、フランスでいえばビシソワーズである。


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パンは最初プレッツェル生地にチーズをまぶして作った小麦のパンが出され、その後できたてのライ麦パンも持ってきてくれた。


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両方ともしみじみと美味しい。

その日は息子さんが厨房で腕をふるっていた。

程なくメイン料理が届けられる。


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つけ合わせには特別にジャーマンポテトとザワークラフトがしっかりと添えられている。

ソーセージはフランクフルトソーセージや私の大好きなフライシュケーゼ(ドイツ風ミートローフ)がたくさん盛られていた。

やはりどれももの凄く美味しい。

ドイツ風ビアホールも含めほとんどのドイツ料理店で出されるソーセージのような水っぽさを感じさせない。

肉の旨みがしっかりとした美味しい肉の錬りものである。

特にフライシュケーゼはほっぺたが落ちるほどの素晴らしさだった。


デザートはプラムの入ったカスタードケーキとフルーツだったが絶品であった。


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これはカイテル氏が今日作ったものだが、さすがにお菓子コンクールグランプリ受賞3回の実力がかいま見れる。

それに黙ってコーヒーと一緒に食後酒として特別だろうがコルンまで出してもらった。


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私が蒸留酒好きなのを覚えていてくれたのである。

これだけの量でソーセージランチ1500円は安いと思った。


途中から再会をいとおしんでカイテル氏と酒盛りになってしまった。

カイテル氏は日本酒が大好きである。

京都伏見の大吟醸酒と手作りのガラスのぐい呑みを持ってきて何回も乾杯した。

あげくのはてには、店を出た後カイテル氏に誘われカイテル氏が毎日同じ時間に25年間通い続けている釜上げうどん屋にお供したくらいである。

由緒ある貴族の家系出身のカイテル氏は店を出る時スーツでビシッと決めていた。

いかにもヨーロッパ人らしい。

カイテル氏は見た目では絶対わからないが実は信じられないほどの高齢である。

いつまでも健康でお店に出ていてほしいと心から思ってしまった。