レイフ・ファインズ演じる主人公オネーギンは、父親危篤の知らせを聞き、田舎へと帰る。
そこでリブ・タイラー演じる美しい田舎娘タチアーナと出逢う。彼は美しいタチアーナに出逢った瞬間、心惹かれる。またタチアーナもすぐにオネーギンに恋をする。
オネーギンはタチアーナのことが好きではあるが、まっすぐで純粋なタチアーナの想いに応えることはできないと、彼女の想いを拒絶してしまうのであった。
そして、ある事件が起こり、2人は離れ離れになり、時は過ぎる。
オネーギンに想いを受け取ってもらえなかったタチアーナは、彼のことを諦め、周囲から勧められる縁談を承諾し、結婚し、さらに美しい貴婦人になるのであった。
そして、2人の再会の時が訪れる・・・
これもまた切なく悲しい恋の物語である。
恋愛における“タイミング”のもつ意味がいかに重く、大きいものかということを激しく描いた作品。
大切な人は、ほんの少しのタイミングのずれで、失ってしまうことがある。
そのタイミングを逃してしまったために、一生悔いることになるかもしれない。
お互いが想い合っていれば、いつでも、いつになっても結ばれるものではない。
自分にとって、本当に大切で、絶対に失いたくないと想う相手がいるのであれば、絶対に手放してはいけない。他に事情があろうとも、迷ってタイミングを逃してはいけない。
大切な人が、去って行ってからでは遅すぎるのである。
ということを、しみじみ感じされてくれる映画だった。
最近の乱れた世の中では、こんな映画は通用しないかもしれない。
しかし、そんな時代だからこそ、見て欲しい作品でもある。