僕と一緒 -20ページ目

僕は普通です。

 疲れてたのか何なのか、体調が悪かったのか知らないが、半日程眠りっ放しだった。何度か目を覚ましたものの、体が動かずそのまま眠り続け、半日経ってようやく体が動き始めた。…何なのだろ。今は快調だし、何の問題も無い。まぁいいか。今夜から徹夜勤務な、みんなのブルース野郎ニジムラリョーだ。おう、飯喰ったか?

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 今日は行く予定だった知り合いの舞台にも行けず、本当に横たわっておりました。起きたら汗だく。参ったね。昨日、顔出したイベントで、どうも集団内でインフルが流行っているらしいとの情報。一応、予防接種は受けたが…うーん、関節も痛く無いし、インフルじゃないと思うんだが…。

 あと、最近は喉の調子が良く無いので、今度の人間ドック(会社払い)で何かわかるかなーと期待。手術後一年半経つけど、どうも喉の弱体化が酷い気がする。そんなヤワな喉に育てた覚えは無い。こちとら空手6年、剣道6年習ってんだ。ちょっとやそっとでイカれる喉の筈がねぇ!

 とは言え、もう放っておいても大丈夫な年齢でも無さそうなので、肉体のメンテナンスを開始せねばならんだろうなぁ…と思います。今日もチャリ通。まぁ吉祥寺~渋谷なんざ大した距離じゃないけれど。

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 twiggyとかK DUBとか聞こうと思った。何となくだけど。特にケーダブは面白そうだ。それも、何となくだけど。あとはジブラさんとかブッダブランドとか?先輩の日記に張られている音源を聞くと、結構良いんだろうな、と思う。特にケーダブは思想的に何か合いそう。あ、あとブルーハーブな。旬じゃねーだろーけど。まぁ元々、旬とかは気にしてないし。

 音楽、と言う文化をあまりにも摂取しなさ過ぎる。…と言うのも、向うにいる最中は、中古屋で安いCDを沢山買っていたのだけど、こっちだと中古でもそれなりの値段がしてしまう。っつー事で買い控えが続いている。…もしかしたら、単純にヒモ期の癖が抜けないだけかも知れない。

 俺はCDってのはケースや歌詞帳の事も含むので、借りて音源だけ落とせれば良いや、とは思わない。欲しいのである。ようつべとかで落とすのは一時的な対策に過ぎない。よーし、今度CD買うか。

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 ヒミズトークの続き。ごめん、未だにショックです。

 ヒミズはそもそも、ドストエフスキーの「罪と罰」の焼き直しだ。だがあの映画はどうだ!あんなもの、「罪と罰」ですらない。あのロシア人(ドストエフスキー)だって大爆笑レベルで別物だ。住田の危険性と言うのは、冷静なところにあるし、茶沢の愛と言うのは、直情的でない、やはり冷静な部分にある。だからこそ危なっかしく、魅力的なのだ。そして自分が思い描いていた自分との違いに驚きながらも、未だに自分で決めたルールに従い、曲げず、戦うクソガキの物語なのだ。

 それをあんなにギャーギャーを喚き散らし、ド突き回し、精神的に一瞬たりとも交わる事も無く、あんな風に台無しにされると、古谷実に同情を禁じ得ない。噴飯物、と言うレベルではない。静かに、それでいてドロドロとした濃密な鬱屈と幼い狂気、それが魅力なのに、あんなにわかりやすく…どんな馬鹿でも理解出来るレベルにまで落とし込まねばならない理由って何だったんだ?そんなわかりやすい記号もヒントも、今の時代にある訳ないだろ?どんな時代にだって無いんだ。そこら辺にある狂気、それが恐怖だって言うのに。

 そして住田は、自分の(彼にとって)絶望的なまでにクソッたれた人生と戦い続け、抗い続け、諦めきれず、それでもなお足掻き続け、自分で決めたルールをようやく曲げようとし、それだと言うのに「決まっている」事に勝てず、自ら命を絶ち、最後まで献身的な愛を捧げてくれた茶沢を心の底から幻滅、失望させる。それが微塵も描かれていない。誠に残念である。

 確かに震災があり、多くの事が影響され、どうにかせねばならんと言う「大人の事情」もあっただろう。役者の演技力もあっただろう。それにしたって、である。「大人の事情」がどうあろうと、上手く処理してる人は上手く処理するだろう。もしかしたら、園子温は本当に「愛のむきだし」がピークだったのかも知れない。あれは、あれだけは本当に良かった。

 馬鹿の為に落とし込まねばならなかったのだとしたら、それは今の社会が本当に残念な事になっている、と言う事だ。わかりやすく無いと理解出来ない、想像出来ない、そんなクソみたいな社会に成り下がっていると言う事だ。実に未熟な、それこそ南の国の様な人間達の脳味噌だ。ドラえもんの様な文化に毒され、未だにその解毒が出来ないでいる、おめでたい脳味噌のクズばっかだって事だ。

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 何でそんな「おめでたい脳味噌のクズ」が増えたのか。戦争に負けて60年以上かけて去勢された結果か?それとも、鎖国から開国した結果、インスタントに近代化する為の中央政権には、一律化が必要で、その一律化の弊害がこの結果か?何にせよ、俺達の国「日本」は発展途上国と言わざるを得ないだろう。

 「一億総中流」等と言う馬鹿げた妄言に踊らされ、小泉が格差社会を作った等と馬鹿を言うクズがいる。そんな訳が無い。格差があったからこそ、「一億総中流」等と言う基地外の様な夢に踊らされてたんだろ?少しは考えてみろよ。それを指摘した小泉に何の咎があると言うのだ。…確かにアイツは親米過ぎた。俺もそこは好かない。だが、それでも尚、最近の歴代総理大臣の中では、一番まともであったと思う。誰が何て言おうとアイツはまともだった。

 じゃあ何でそんな事もわからないようなアホが増えたのか。教育システムの所為か?判で押したように「勉強」せねばならなくなったのは、定期昇給とか言う愚図が失職しない為のシステムの所為だ。定期昇給システムの所為で新卒以外は就職出来なくなる。年齢(勤続年数)によって支払う額、と言う馬鹿のシステムの所為だ。まるっきり馬鹿の所業だ。

 よって、馬鹿でも毎年昇給出来るようになる。新卒採用されるには、良い大学に行く事。良い大学に行くには勉強せねばならぬと言う事。だがそこで繰り広げられている勉強と言うのは、ただの作業の事だ。自分で課題を見付け考え、クリアする事を言うのでは無い。与えられた課題を効率よくクリアする為の作業方法を学んでいるに過ぎない。訓練だ。

 そんな訓練は、繰り返せば、誰でも出来るようになる。テストで良い点数が取れる奴と言うのは、より効率的にそれが出来る奴ってだけだ。俺はその効率が著しく悪かったし、その方法もよくわかっていなかったがな。まぁ反抗的でもあったし、やる気も無かったのは事実だ。興味を持てない事に費やす時間は無い。俺は俺と戦うのに必死でした。

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 その「自分と戦う」と言う自我。今、「超個人主義」と化したこの己の中の化け物と呼ぶに相応しい、「超自我」。この芽生えは何時だったのか?

 俺のプライドは高い。何人たりとも犯せぬ領域だ。犯させぬ為の武装は十分にしてある。俺を屈服させたいと思う相手には、相手が大きく写る鏡を見せてやれば良いだけの事だし、鏡が見えぬ盲人なら、屈服したフリをしてやれば良い。大抵の人間は話しにもならぬがな。馬鹿は嫌いなのだ。

 俺がしてきた事は何だったのか。いつ、その自我を芽生えさせたのか。
 読書、経験、思考。この三つでしかない。書物を読み、経験をし、それに大して思考する。これだけだ。そして考えてみれば、この社会は「この三つをしろ」と言う割りにはその時間も暇も与えない。

 じゃあ俺が何をしてきたか。

1・小学3年くらいの時に江戸川乱歩「少年探偵団」シリーズを読破した事を始め、ナルニアだ怪談だ伝記だ冒険小説だと読み漁った事。中学では星新一、時代小説、ホラー、何でも読んだ。とにかく読んだ。

2・男子校と言う環境に於いて、勉強も出来ず剣道も出来ず特技が無い俺が効率的に生き残る手段は「ウケを取る」事であった。太宰程、悲劇的で計算高かったとは言わんがな。そこで「走れメロス」を授業でやり、教科書で紹介されていた「人間失格」を読んだ事も確実に1つの要因であろう。入り口が太宰末期の「どうしようもない本」であったのは事実。

3・アトピーの発症、12年間付き合った友人の裏切り、祖母との同居。これら三つが2年以内で全て発生。しかも17、18と言う多感な時期に於いてだ。これらの直後の童貞喪失、その相手との戦争、渡米。

4・渡米した事により、一人でものを考える時間が存分にあった事。これが重要なのはわかっている。俺が日本の大学にいたら、この「物を考える」時間が取れず、未だにアホであっただろう事は容易に想像出来る。「経験」を「思考」で消化出来ないのなら、「経験」には何の意味も無い。

5・それらの思考をアウトプットする術を持っていた事も重要だ。それがどう評価されようと、リアクションを貰うと言う事は重要で、更に思考を深める切欠になるし、自分の存在の正当性が評価される事には重要な意味がある。特に俺は、ただの一度も褒められず、正当な評価を得た事も無かったので、単純に嬉しく、もっと考える事が出来たのだろう。

 こんな所か。つまり、「本を読み」、「経験」し、「それについて考える」事が重要である。じゃあ現在溢れている文化は何かと言うと、それら全てを奪い、「人間」を「去勢する道具」でしか無い。文化は文化だが、あくまで遊びだ。俺だってゲームもするし、マンガも読む。だが、それがメインにはならない。気休め程度の遊びでしかない。たかがゲームに一喜一憂するなんてのは、ゲームに遊ばれているという本末転倒な行為だ。


 存分に書を読め。そして書を捨てて経験せよ。経験した後、思考しろ。疲れたらジャンクな飯を喰い、ゲームをしたりマンガを読めばいい。思考の材料程度にはなるだろう。それを繰り返す以外に、俺は何もしていない。全身をアンテナにして感じ、考えろ。

 まぁ、一人でやり過ぎると、懐疑的で、閉鎖的な人間になってしまうがな。恨み節だけで生き長らえ、鬱屈した目を鈍く光らせ、常に半身で全てを受け流し、逃走経路を常に計算した卑怯者呼ばわりされ、それでも誰にも気を許さず、陰険で陰湿、アンニュイとか言うレベルではない薄暗さで傾いた視線を世の中に投げる様な、そんな人間になってしまう。誰かと一緒にそれをやる事をオススメする。
 まぁ、一人でやっても良いよ。やんない馬鹿、どうしようもないクズ、おめでたい去勢された人非人よりゃ遥かにマシだ。比べようがないくらいマシだ。

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 俺はこんな人間だからな。可愛いだけじゃ、ヤる気にもなんねぇよ。頭の中身で勃つ性分でね。まぁ、それでも最低限の美しさは求めるけど。別に特別な何かを求めていると思っている訳じゃない。普通で良い。普通でさえあれば良い。見ろよ、俺だって普通だろ?

 俺は何か特別な事をしてきた訳じゃない。俺を特別だと思うなら、それはお前等が何もしてこなかったってだけの事だ。俺が「目立つ」とか「尖ってる」とか言われる度にそう思うよ。俺は普通だ。いたって普通だ。飛び抜けてもない、凹んでもいない。微塵も特別じゃない。俺と普通じゃないと感じるお前等がクソったれてるだけだ。俺は普通だ。俺でようやく「普通」なんだ。だからお前も普通で良い。普通の俺と、普通のお前で、口移しに愛を教え合おうぜ。