久々に、懐かしリグの話。
何度も書いたけど、自分が開局したのは1970年代前半の、6m全盛期。
ちょうどAMからSSBに移行しつつある時で、AM機、SSB機、ポータブル機(全然ハンディじゃなくてむしろショルダー機?)、モービル機、固定機、さらにはHFのリグ+トランスバーターと、まさに百花繚乱の様相だった。
50.3MHzぐらいから下はSSB、そこから51MHzまではAM、それより上はFMと、たくさんの局がそれぞれの好みに応じて出てきており、平日の夜や休日は、なかなか空き周波数を探すのも大変だった憶えがある。
その時代、以前に紹介したナショナルのRJX-601や井上のAM-3Dと並んでポータブル機の代表的なリグだったのが、TRIOのTR-1200だ。
先代のTR-1100(B)もまだまだ健在だったけど、AM-3D同様完全トランシーブではなくキャリブレーションを取る必要があったり、デザイン的にもちょっと古臭いイメージがあったりで、あまり人気がなかったように思う。
それに比べて1200は「完全トランシーブ・トランシーバー」というのが売りで、当時の広告でも大々的に歌われていたような気が。
(誠文堂新光社刊「アマチュア無線開局ガイド」より)
デザインも、大きなメインダイヤルの内側に周波数表示があって、照明をつけると指針の辺りが緑色に照らされるという斬新なものだった。
自分が開局する時も、リグ選びでは最後まで候補に残っていたはず。
最終的には「出力3W」とフロントパネルのカッコよさに惹かれてRJX-601にしたんだけどね。
ということで、お察しの通り最近またまたオクで出物?を発見してしまい、ついついポチっと落札してしまったわけだ。
一応電源は入り、動作もしているとのこと。
これはまあ、あてにしないとしても、外観の程度の良さ(綺麗さ)は写真で確認できたので、レストアにチャレンジする価値は十分ありそうだった。
で、実際到着したのがこちらのブツ。
写真で見た通り、外観の程度はまずまず良好だと言えるだろう。
この頃のTRIOのリグは、フロントパネルがシルバーのヘアライン仕上げのモノが多いんだけど、シルク印刷されている文字が消えやすいそうだ。
掃除しようとちょっと強めにこすったり、クリーナーを付けたりすると、たちまちアウトなので要注意らしい。
このTR-1200は印刷も幸い健在で、薄くなったり消えかけているところもない。
年代相応に薄汚れてはいるけど、基本的な素性は良さそうだ。
さて、中身はどうかな?次回に続きます。