【23年11月08日】
ようやくこの頃になって、不足気味だった睡眠時間を少しずつ増すことができるようになった。これは、とりもなおさず、朝明るくなる時間が遅くなってきたことの季節の直接の恩恵だった。犬の散歩の時間が、一時期に比べて1時間ほど遅くなった分、朝起きる時間が遅くなったということの結果だ。ご近所の犬コミューンの方の中には、現在もきっちり朝五時散歩を続けている方もおられて、毎日(雨が降らない限りは)まだ真っ暗の中を散歩に行かれる習慣を保っていて、感心してしまう。それにしても、1時間遅くなったとはいえ、まだ太陽が昇る前の時間帯の散歩なので、最近のように好天が続くと、故郷の霊山と呼ばれる山からゆっくり昇ってくる荘厳な日の出の場面に連日出会えて、気分よく一日を始めることができる。これも、犬の散歩のたまもののひとつだと思ってしまう。
時には、周辺の耕作放棄地の草原に、気温の関係か、うっすらと狭霧がたなびいている時があって、その幻想的な美しさも朝の目をすっと澄ませてくれるような情景である。ただの草むらが、その瞬間にはちょっと異世界的な幽玄な姿を見せてくれるようで、これもまた犬の散歩のたまもののひとつかと思う。もっとも、当の犬の方は、最近気になっている近所の野猫(文字通り、周辺の野原を宿にしているらしい数匹の猫たち)のことが気になって仕方ないらしく、ぐいぐいリードを引っ張って、こちらを誘導していく。
毎日が、同じような生活。とはいえ、なぜこんなにこまごまと色々なことが一日の時間の中に詰まっているのか、とつい思ってしまう時もある。