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【19年1月14日】
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 哲学者の梅原猛氏が亡くなられた。柿本人麻呂終焉の地の謎に挑戦された『水底の歌』は、斎藤茂吉の人麻呂論に匹敵するほどの(というより、茂吉の所論に対する挑戦だったか)ある種スリリングな内容、とどきどきしながら読んだ覚えがある。
女優市原悦子さんが亡くなられた。私などにとっては、その演技というよりは、やはり日本昔話の語り手としての、個性的な声と語り口とが強い印象として残っている。その印象が強すぎて、家政婦にしろ、おばさんデカにしろ、常にどこか微妙な違和を感じながら見てたりしたものだった、と今にして思う。
写真は、帰巣する白鳥の姿。かおかおという鳴き声を空に響かせつつ、水鳥公園へと夕方帰ってくる。それにしても、白鳥の歌は、死とのつながりが深いものなどと聞いたような覚えがある。そういえば、高校時代大人気作家だった庄司薫(現在、どうしておられるのだろう)氏の薫君シリーズの小説のひとつが、『白鳥の歌なんか聞こえない』だったか。その時、「白鳥の歌」という言葉をしったのかもしれない、と思う。大昔の話。
『3年A組』、なんとなく気になるので、観てみた。やはり、違和感が強い。「裏金八」的な内容で、そのやり口はちょっとエグく、しかし独創的とかいう内容とはかけ離れているような印象を持った。こんな調子で、あと8回くらいドラマは続きのかもしれないけれど、指導の表現と方法は強烈だけれど、教師の「お説教」はまさに正道を行く内容という両者のギャップが、胸に来るより、違和感を募らせるような感触が強い。この先、どんな風に展開していくのだろうか……。なんとなく、野心的な作品と思っていたのだが。意外とありきたりな地点へと着地したりして……。