朝から、久しぶりの快晴。犬の散歩に行く。ジェニビーも勢い込んでいて、どんどん先に歩こうとするので、それを制止するこちらとのあいだで綱引き状態になる。挙げ句は、散歩用の縄で自分の喉を絞めてしまって、ゴホゴホ咳き込むことになる。
昨夜は、夜中に霙が降ったらしく、すごい音でしたねと、朝食の卓で、弟の奥さんが言う。こちらはぐっすり寝込んでいたらしく、まるで気がつかなかった。霊峰と言われる山は、昨日がスキー場開きだったのだが、残念ながら2年続きで今年も雪無しとなった。雪乞いの太鼓なども奉納されたらしいが、昨夜の霙はその効果だったかも、などと奥さんは言う。
「週刊俳句」が更新された。俳句作品は、『朱欒ざぼん』中原徳子「極月の鋏と化せる下半身」「街並の落ちゆく冬のマンホール」面白い感性の持ち主だな、と思う。 『四〇二号室』矢羽野智津子「枯芒風がまるめてをりにけり」「茸飯折詰の底あたたかき」正統派、手堅い句作りだな、と思う。『間抜け顔』仲 寒蝉「裏口で鯨の肉を見せらるる」「役立たぬものを購ふ年の市」「はんぶんは風の取り分凍豆腐」独特の俳的世界をお持ちの方、と改めて思う。『ずり落ちそうなキリスト』仁平勝 細谷亮太氏が角川『俳句』(だったと思う)に連載しておられたエッセイは、毎回楽しみにして読んでいた。その方にこのような作品があるのかと、知る。「キリスト」の句とその解釈は、納得させられた。『上州の反骨 村上鬼城』斉田 仁 毎回楽しみにしている評論。読み応えがある。『スズキさん』 中嶋憲武 脱力系の短編? あるブログの中でその文体を褒めておられる方がおられたが、その文体故に私の肌には合わないのかも、などと思う。民也氏の虚子論。意表をつくような個性的視点で、思わず感心。今号も、読みどころの多い「週刊俳句」だった。
そうこうしているうちに、天気は一気に下り坂に。分厚い雨雲が、いつの間にか全天を覆っている。この際だから、雨ではなく雪が降ってくれれば、などと思う。そう言えば、今夜はクリスマスイヴであったか。